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今回紹介いたしますのはこちら。

「棗のセカイ -異界退魔伝-」第1巻 若宮ひろあき先生 

講談社さんのアフタヌーンKCより刊行です。


さて、「U12」の闇川……もとい、「蹴球少女」の若宮弘明先生がペンネームを変えて描く最新作となる本作。
本作は若宮先生が今までに挑戦したことの無いジャンルになっているようで……?



東条棗。
彼はその日まで、ごく普通の男子高校生でした。
ただ一つ、彼の持つ厄介な能力を覗いては。
それは、いたるところに存在します。
バスの片隅に、道路のど真ん中に、高架橋の上に。
幽霊、妖怪、デーモン……それを何と呼ぶのかはわかりません。
ですが、棗の目にだけはそれらが見えてしまうのです。
彼は普通の男子高校生。
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この世界が、「彼ら」で満ちていることを知っている以外は。

バイト中も彼らが気になり、失敗続き。
アルバイトの先輩である葉月にも心配されてしまいます。
何もないとこぼーっと見てたよね、うちの猫みたいだったよ。
あれってよくユーレイ見てるとか言うよね、まさか棗クンもそーゆーの見えちゃう人?
棗はあわててそんなのいるわけない、と否定しました。
奏だったら面白いのに、残念だな、と葉月は言うのですが……
「面白い」なんて言えるのは、本当にいることを知らないからこそ言える言葉なんだ、と棗は考えます。
それが現実にいるとわかった瞬間、人は変わる。
この世界は異端を嫌う、その最たる例がオレの両親だった……
かつてこの能力のせいで、両親との間に大きな隔たりが生まれてしまったらしい棗。
それ以来、彼はこの力のことをひた隠しにしてきたのです。
どうせならもっと使える能力だったらよかったのに、透視とかなら覗き放題じゃん。
そんなことを考えた瞬間、彼の視界に大きなお胸が飛び込んできました!!
まさか本当に透視能力が!?と一瞬神に感謝する棗でしたが……実際は、ただの大胆な服装をしたお姉さんが現実にいるだけのことでした。
その女性には私に何か用かと尋ねられてキョドってしまい、そのせいでまたバイトで失敗してしまい……
棗はさんざんなまま、京のバイトを終えるのでした。

帰りのバス、棗の気分は憂鬱でした。
最近シフトを多く入れ過ぎたか、あんまり遅いとばっちゃが心配するからな。
それにこの時間はだいたい……
棗が視線をやると、「それ」がたたずんでいました。
やっぱりいたか、とそれを見つめていると……
なんということでしょうか。
それは、なんと
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痴漢を始めるではありませんか!!
幽霊が痴漢!?
俄かには信じられない棗……ですが、実際にそれは目の前で起こっています。
周りには見えていない以上、救えるのはおそらく棗だけ。
ですが何も見えていない所に突っ込んでいっては、周りから妙な目で見られるかもしれない……
悩む棗ですが、やがて決心します!
でも、このままってわけに行かねーだろ!!
それに向かって手を伸ばし、なんとかその蛮行を止めようとするのですが……
ここでまさかのことが起こってしまいました。
その痴漢に遭っていた女の子がそのタイミングで勇気を出して振り返り、
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この人痴漢です!と、棗の腕をキャッチしてしまったのです!!
取調室まで一直線の棗。
当然こう言った場合、棗が無罪を勝ち取る手段はありません。
例の仕業だと言ったところで、余計印象を悪くするだけ……
手詰まりかと思われたその状況ですが、そこに思わぬ救いの神が訪れるのです。
それは先ほどバイト先で見かけた、露出の高い服装の女性!!
いきなり署長を伴って取調室に乱入してきたかと思うと、取調官を文字通り一蹴!!
所長と取調官を追いだすと、代わりに棗の正面に座りました。
神宮司咲夜、フリーの退魔師(エクソシスト)。
彼女はそう名乗ります。
そして彼女は言うのです。
話なさい、キミが視たモノを。

咲夜は棗の目が、霊を見たり、隠された何かを発見したりという「霊視眼」「真眼」と言ったものとは違う、もっと珍しいものだと言います。
そしてその力を使って、自分の手伝いを知ろ、そうすればこの痴漢冤罪を晴らす方法を与えてあげる、と続けました。
エクソシストである自分の仕事を手伝い、自らの力で犯人の悪霊を捕まえ、身の潔白を証明する!!
棗は……とうとう自分の意味嫌っていた力と向き合う決意をしたのでした!!

……が、決意とともに行われたその戦いは……なんだか妙なことになってしまいます。
霊の悪霊のいるバスに乗り込むと、やはり再び痴漢行為を働いていた霊。
咲夜の指示通り、棗が行ったのは……眼鏡を外して、見つめること!
棗の力は、霊を見ることではなかったのです。
霊界とこの世界の両方に存在する「ゆらぎ」の状態である霊。
ところが、棗の目によって観測され、その姿を捕えられると……
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この世界に固定され、その姿を顕現させる!!
「観測者の魔眼」と呼ばれる珍しい力なのですが……
現れた悪霊の真の姿は、どう見ても……変態のそれ。
しかもそいつ、ぱんつ、ぱんつよこせ、とうめいていて……!?
一体これはどういうことなのでしょうか!?
かっこいい退魔の道を歩むことになるかと思われた棗、彼が視ることになるセカイとは……!?




というわけで、オカルトホラー×変態、という新たなジャンルに挑戦していく本作。
霊や悪霊をエロスな行為で除霊する、という作品は他にもありますが、霊が変態、という構図は中々珍しいと言わざるを得ないでしょう……!
この後あれよあれよと丸め込まれ、棗は咲夜の仕事を手伝い続けることに。
棗はその観測者の魔眼の力を振るうことになるのですが……
やはり観測した霊の本性は変態ばかり!!
その変態が例となってこの世界にこびりつく、その原因を見破ってやるのが棗の主な仕事になるわけです!
ですが棗の仕事は、霊が変態という以外にも困難続き。
最初のこの仕事でとんでもないものを背負わされてしまいますし、それ以外にも様々な悩みの種が続々と現れることになって行くのです!
ホラー変態コメディという新機軸を突き進む本作ですが、もちろん物語の軸となるであろう要素も用意されております。
両親との関係もおそらく描かれていくでしょうし、謎の多い咲夜の秘密も暴かれていくはず。
そして今巻の最後には早くも大きな事件が巻き起こり……!?
今後もどんどんと戦いは激しくなり、変態度も激しくなっていくはず!
これからも本作から目が離せませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!