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今回紹介いたしますのはこちら。

「SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん」第15巻 長田悠幸先生・町田一八先生  

スクウェア・エニックスさんのビッグガンガンコミックスより刊行です。


さて、超人気バンドタピオカズの帯同バンドとしてツアーを巡ることになった紫織たち。
「JACK in!」を生み出し、一回りも二回りも成長した「シオリ・エクスペリエンス」は、人気バンドの前座としての役割を十二分に果たすのです!
が、同時に「The 27 Club」も海の向こうで頭角を現し始め……!?



タピオカズの全国ツアーは連日札止め満員御礼。
目が回るような忙しさと、連日のライブでのパワーの消耗で疲れ果ててしまう紫織たちなのですが、だからと言ってこの夢のような状況でへばっているなんてもったいないことはできません。
残すところは千秋楽、幕張の大会場でのライブのみ。
セミファイナルの埼玉でのライブを終えてからツアーファイナルまではあと5日ありますので、一旦各自家に帰って英気を養おう、というところなのですが……
そうも言ってはいられないようです!
ライブ後にホテルに泊まっていた一同ですが、そんな彼らに「BTL」の第2次予選の情報が舞い込んできたのです!
参加するバンドはどれも間違いなく実力者ぞろいでしょう。
日程はツアーファイナルの3日後。
これはいよいよ、休んでいる場合ではありません!
ツアーでやっていない2曲のカバーの完成度をさらに高め、ツアーの熱量をそのままにBTLに挑む!
2次予選を通過すればフェスステージの決勝戦となり、そこで勝てば夢の舞台ウッドストック煮立てるというわけです!
そのBLT公式ホームページでは各国の有力バンドの紹介がされているようです。
最大の注目株は、アメリカの1次予選を史上初の満票獲得で通過したというバンド……「The 27 Club」!!
その名前を聞いた瞬間、紫織は一瞬固まってしまい……
そしてすぐに、The 27 Clubの話題を続けようとする光岡たちを遮るように、大きな声を上げるのです!
あと10分でモーニングが終了しちゃう、と。
慌てて朝食会場に向かいだす一同。
部屋から出ていく前に、紫織はちらりとジミの様子をうかがいました。
ジミはベランダでタバコをふかしています。
ひとまずThe 27 Clubのことは聞かれなかったのかな、と紫織は胸をなでおろすのですが……

朝食会場に着いた一同ですが、そこで朝食権を持ってくるのを忘れてしまっているのに気が付きました。
忍が取ってくると声を上げてくれまして、すぐに部屋に戻っていったのですが、部屋に入るドアの前にジミが立って何やら考え事をしている様子。
27Clubの亡霊憑きの者以外で(多分)唯一ジミのことが見える忍、携帯の翻訳機能を駆使して何をしているのか尋ねてみますと……
ジミは加えていたタバコを消し、忍にお願いをしてきました。
それは……The 27 Clubの動画を見たい、というもの!!!
どうやら関係者に緘口令か何かが敷かれているようで、残念ながら一般が見られる動画は存在しないそうなのですが、たった一枚だけ、スタッフが撮ったという写真が見つかりました。
何も知らない人から見れば、まだ年端もいかない少女と、金髪の青年がライブをしているだけに見えるその写真。
ですが……ジミには、はっきりと見えたのです。
彼らの首筋に、ジャックインされている様が。
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……彼らの背後に立つ、カート・コバーンと、ジャニス・ジョプリンが!

何も知らず忍を待っている紫織たち。
すると、モーニングを終えたらしいBLACK BUSの面々が会場から出てきました。
ですがどうしたことでしょう、最近はいわば戦友のような形で打ち解けていた彼らが、紫織たちに視線すら合わせないまま通り過ぎて行くのです。
しかも、「勝つ」などと言う言葉の交じった何かをぶつぶつとつぶやきながら。
ただならぬ雰囲気で台場達も声をかけることができず、彼らを見送るしかなかったのですが……その後姿を現した、タピオカズの久保田がその理由を教えてくれました。
さっきブラバスにもいったんだけどさ、
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おまえらアルバム出さねえ?
「シオエク」と「ブラバス」、二組で一枚の「スプリットアルバム」。

戻ってきた忍が合流した後、久保田は詳しい話を始めます。
二組はツアー中切磋琢磨して急成長しているいい時期だし、今のバチバチ感をアルバムに残したら面白れぇと思ってよ。
2バンドが数曲ずつ持ち寄る「スプリット」って形で、両者が真っ向からぶつかるんだ。
タイトルはずばり
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「BLUCK BUS VS SHIORI EXPERIENCE」。
どうだ?

レコーディングやらなにやらの費用は全てタピオカズの参加しているレーベル持ちで、全面バックアップを約束してくれます。
みんなはただサイコーのアルバムを作ってくれればいい!と言ってくれる久保田。
となればもう、一同に断る理由はないでしょう。
BLACK BUSの面々はその話を聞いた瞬間から目の色を変え、早くもかえって新曲の作成に取り掛かるとのこと。
戦友ですが、宿命のライバルと言ってもいいシオエクとブラバス。
これは燃えないはずがありません!!
この夏の体験をすべてぶち込んで、新曲を作る!!
一同は雄たけびをあげ、新曲作成に挑むのです!!

……一連の話を少し離れたところから聞いていたジミ。
紫織に、スプリットアルバムだって?と声をかけてきました。
お話聞いてましたか?
なんだかもう毎日が刺激的なことばかりで、これって本当に現実かな?っておもっちゃいますよ。
そう笑顔で振り返る紫織。
そんな彼にジミは、優しげな表情で言いました。
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よかったな。
Congratulations、SHIORI。
頑張ります、と栞はガッツポーズで答えるのですが……
地味の背中からは、何処かさみしげな雰囲気が漂っていて……





というわけで、紫織たちの新たな挑戦が始まる今巻。
最高の一曲と言ってもいい「JACK in!」ですが、伝説を作らなければならない事を考えれば、その一曲だけでは到底無理でしょう。
BTLを勝ち抜くためにも、ウッドストックに立つためにも、伝説を作るためにも……そして何より、まずはライバルであるブラバスに再び勝つためにも、最高を越える最高の曲を作らねばなりません!!
地獄の様な生みの苦しみを再び味わわなければならないのは、間違いなく大変ですが……その先のことを考えればそれだけではないはず!!
苦しくも楽しい創作地獄、そしてツアーファイナルに2次予選と、目魔狂い日々が待ち受けています!!

そしてそんな紫織たち、そして何よりもジミと因縁があると言わざるを得ない、The 27 Clubの面々の動きも本格化していきます。
アメリカの1次予選をぶっちぎりで通過した彼らですが……彼らがまた別の動きを見せ始めるのです。
彼らの目的は……イギリス予選に挑むとあるバンドです。
そしてそこで……とうとう今までまだ姿を見せていなかった別の大物27Clubのあの二人が満を持して登場!!
そして彼らはついに……!!
紫織たちの伝説を作る音楽活動とともに、着々と広がっていくThe 27 Clubの野望。
本作を作り上げている二つの軸が交わるその日は、そう遠いことではなさそうです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!