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今回紹介いたしますのはこちら。

「明日ちゃんのセーラー服」第7巻 博先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、小路と兎原さん、龍守さん、そして木崎さんの四人で向かった東京旅行。
兎原さんの実家にもおじゃまして、一層仲良しになって行く四人。
楽しい予感しかないこの旅行ですが、二日目には何が待っているのでしょうか……?




4人は、自然豊かな渓谷に来ていました。
ここは木崎さんが一番お気に入りだったと言う「かがやき渓谷」。
家にいる間は習い事ばかりだったと言う木崎さんですが、ここに来たときは何をしても自由だったのだと言います。
地面に寝転んでも、火を起こしても、ナイフを使っても。
その時には、すぐそばに木崎さんのパパがいて、にっこりとほほ笑んでくれていました。
年に数回しか帰ってこないと言う木崎さんのパパ。
帰って来た時は、必ずここへキャンプしにつれてきてくれたと言うのです。
なんでもパパは、ヨーロッパの楽団の責任指揮者なのだとか。
ひょっとしなくても物凄い人物な気がしますが、木崎さんはあまり凄いと言われても実感がないようです。
なにせ一緒にいる時間が短すぎて、他人の様に感じてしまっているのです。
パパとの楽しい思い出も、すべて木崎さんが幼稚舎だったころまでの話。
その後は、ここにはいつも一人で来ていたのだと言います。
……思いがけず出てきてしまった、木崎さんのあまり楽しいとはいえない過去。
そんな重くなって塩舞った空気を振り払ったのは小路でした。
江利花ちゃん、キャンプってもっと広いところがあるの?
そう尋ねて、キャンプの出来るという広い場所に早く行こう!と駆けだしていってしまうのです。
その勢いに驚いてしまう三人ですが……これも小路自身が気が付いていない魅力の一つ。
無意識に空気を読んで、話に詰まったりすると話題を変える……
龍守さんの分析では、空気を読むと言うよりも、普段見ているものや気になるものが自分たちよりも何倍も多いんだろう、とのこと。
だからみんなが止まってしまった時でも別の道を見つけられる、という事なのでしょう。
木崎さんは、2人ともよく見てるのね、と感心するのですが……
そこで兎原さん、木崎さんにすり寄って行きまして、私は辛い系の話聞くの全然OK、むしろ聞きたい派なんですけど、とにやにやしながらすり寄って来やがりました!
木崎さんはそんな兎原さんに、にっこりしながらこう言うのです。
あなたのそう言う近づき方、きらいだったわ。
いきなりのカミングアウトに固まってしまう兎原さん。
ですが木崎さんはこう続けるのです。
でも今は、すこし魅力的に見える、と。
この先にかき氷が食べられるお茶屋さんがあるの。
一人じゃ勇気が出なかったけど、友達と一緒なら入れるわ。
そう言って、木崎さんは一足早く小路を追いかけて行くのでした。
……取り残された二人。
固まっている兎原さんに、龍守さんは肩を叩いて「友達」だってさ、と声をかけるのですが……
兎原さんはうずくまってこう言うのです。
あんなハッキリ、面と向かって嫌いって言われたの、初めてだ。
あんなわかりやすい人いなかったから。
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なんかうれしい。
兎原さんはこう言う性格ですから、今までもこう言ったウザがらみをしてきたのでしょう。
今までも、気が付けば理由もわからないまま話してくれなくなった人がたくさんいたようで。
ハッキリとこう言ってくれたことこそ、木崎さんがきちんとした「友達」であることをより感じさせてくれたのかもしれません。
兎原さんはすぐに立ち上がり、龍守さんと一緒に二人を追うのでした。

とってもおいしいかき氷を堪能しながら、4人は近づいてきている文化祭の話をします。
小路は部活でサプライズ的な発表をしようとしているようなのですが、人手が足りなくて大変だとのこと。
そんな話を聞いていると木崎さんの口からは自然に「手伝いたい」という言葉が漏れていました。
もちろん小路は大喜び!
思わず声を突いて出てしまった、素直な手伝いたいと言う感情。
木崎さんは小路に出会ってからの自分の変化に、驚きを隠せないようです。

再び輝き渓谷を歩く4人ですが、どんどんと気温が上がって来てしまいました。
小川にかかる橋にやって来たころ、小路は暑さに耐えかねて
セーラー服を脱がないまま、中のインナーだけ脱ぐと言う器用な技を披露しました。
兎原さんは調子にのって(?)、小路に腹筋見せて!とコール!!
すると小路も
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ポージングで答えてくれるのでした。
そんな小路を見て、木崎さんは思います。
ここに連れてきて分かった。
私……あなたに憧れてる。
小路さんの行動一つ一つが私にないもので……
全部、欲しくてたまらなものなんだ。
その事に気が付いた木崎さんは、すこし吹っ切れたのでしょう。
暑かったら脱げばいいんだ。
連れて行ってほしい……
木崎さんがリボンタイをほどきながら小路に、私も……と言いかけたその時でした。
突風が吹き、木崎さんのタイが飛ばされてしまったのは。
瞬間、小路はそのタイを追いかけ……
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橋から飛び降りてしまいます!!

木崎さんの脳裏によみがえる子供の頃の思い出。
橋から身を乗り出した自分が、しかりつけられた記憶……
落ちたら怪我じゃすまないのよ!!
急激によみがえった記憶とともに、木崎さんの胸には様々な感情が沸き上がり……!!
いの一番に駆けだす木崎さん!!
結果から言えば、小路には怪我ひとつなく、お気に入りのセーラー服が尾処理と濡れただけで、木崎さんのタイもキャッチしていました。
お母さんが言ってた、リボンは制服の命だって。
はい、江利花ちゃん。
そう言って、小路は木崎さんにタイを手渡そうとするのですが……
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木崎さんは、泣きながら小路の顔を叩くのです!!
そんなのいくらだって買えるわ。
あなたの制服は違うでしょう、全部、あのお母さんが丁寧に丁寧に仕立てたものでしょう。
もっと大切にしなきゃ……ダメじゃない。
死んじゃったかと思った。
死ん、じゃった…かと…思った。

小路もまた、大きなショックを受けてしまいました。
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私、江利花ちゃんを泣かせちゃった……
楽しい楽しい予感しかしなかったこの東京旅行。
ですがここで、友達を思うがあまりにトラブルが起こってしまうのでした……




というわけで、思いがけない事件が起こってしまった今巻。
友達が、小路が大好きだからこそ手が出てしまった木崎さん。
もちろんそれは小路だって、龍守さんや兎原さんだってわかっているはずです。
ですから仲直りすることだって難しいことではないはずなのですが……
木崎さんは小路ほど大切なお友達を作るのが初めてなのでしょう。
あれこれ迷ってしまい、そして小路のある行動にも戸惑ってしまい、思うように気持ちを伝えることができなくなってしまうのです。
一番の友達だった小路と木崎さん。
思いあうからこそ生まれてしまった衝突から、2人はどう絆を取り戻していくのでしょうか?
予想外のクライマックスを迎えることになった東京旅行編、果たしてどんな結末を迎えるのでしょうか?
勿論最後には本作らしい、素敵な素敵な結末が待っておりますのでご安心ください!!
もちろん博先生の持ち味の一つである、気合のこもった絵力ある画面も健在!!
心温まるストーリーを彩る博先生の筆致、そしてここぞと言うところで使われるカラーページ……
今巻も見どころいっぱいなのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!