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今回紹介いたしますのはこちら。

「下のほうの兄さん」 安永航一郎先生 

小学館さんのビッグコミックスモバMANより刊行です。


さて、突然の連載終了となってしまった「青空にとおく酒浸り」以来、久しぶりの新作の単行本刊行となった安永先生作品。
ファン待望の最新作となる本作ですが、もちろん普通の漫画なわけがありません!
気になるその内容はと言いますと……!?



とある由緒正しい名家、百年橋家。
世が世ならばやんごとなき家柄だったのですが、今はすっかり没落してごくごく普通の家になっております。
そんな百年橋家の跡取りだった長男が突如亡くなった、という話が舞い込んできたのは、夏休みも終わりの頃でした。
2学期を迎え、今や百年橋家の長子となってしまった百年橋千景は、兄を失った悲しみなど感じさせないくらい、普通に学校にやって来たのですが……

なんで2学期になっても水泳の授業があるのやら。
そんなことをつぶやきながら、根持はしけは水着に着替えておりました。
文句を言いながらも着替えは滞りなく済みまして、プールに無顔としたはしけなのですが、友人の千景の着替えがまだ終わっていないようです。
どうしたのか聞いてみれば、「前が上手く収まらない」とのこと。
水着にパッとでも入れ込んでるのか、とはしけが覗き込もうとしますと、そこには
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女子にあるはずのない、股間のふくらみがあるではございませんか!!!
新手のパーティーグッズか何かか、とそのふくらみを奪い取ろうと掴むはしけ。
ですがそのふくらみ、確かな温かさを保っていて……!?
いきなり触るなんてびっくりするじゃないか、という千景ですが、それはそれとして股間のふくらみをキープしたままプールに向かおうと歩き始めました!
流石にそれは看過できないと、クラスメイトには適当にごまかしてはしけは千景を連れて保健室に向かうのでした!!

女子同士の関係に理解のある(?)保険教諭に快くベッドを貸していただいた二人。
カーテンでしっかり見えないようにした後、はしけは千蔭の股間を検めます。
すると……なんということでしょう。
しっかりそれは、千蔭の股間から「生えて」いるではございませんか!!
少なくとも夏休み前には千蔭の股間にそんなものはなかったはず。
一体何があったのか!?
はしけはあまりの光景にとりみだし放題なのですが、そこでようやく千景が説明を始めてくれました。
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これは私の、兄さんだよ。
……百年橋家は長く長く続いてきた名家。
没落したとはいってもやはりその血脈は残さなければいけないと言う使命を帯びていたのですが、先日千景の兄が子孫を残さないまま急逝してしまったのです。
そこで百年橋家の専門医が登場いたしまして、千景に「植え替えた」とか……!?
簡単に植え替えって、チューリップの株分けかよ、と声に出さずに突っ込んでしまうはしけですが、そんなはしけを弄ぶように、千景は彼女の手を取って自らの股間に運んでいきやがります。
手に残るぐにょっとした感触が!!と大ショックを受けるはしけを見て笑う千景、その上他の女の子に触ってもらうと興奮する、とまでほざくのです!
普通ならば、うら若き乙女の股間にこんなおぞましいものがついていればいろいろ精神が普通ではなくなってしまうでしょう。
だと言うのに千景は平然としています。
それをくっつけられてどうして平気なのか、とはしけは突っ込まずにはいられないのですが……
千景はおもむろに服を脱ぎ始めるではございませんか!!
とりあえず誰かと男の子一人作ったら元に戻してもらえるんで、それまでは兄さんと一緒のせーかつを嗜んでみようかと思って。
にっこりとそう言ってのける千景に、さすがのはしけも付き合いきれないとそうスルーを決めようとするのですが、そうは問屋が卸しません。
千景は言うのです。
兄さんが実査に子供を作れるかわからないので、めもちんにちょっと協力してほしいのよ。
兄さんが誰かとそう言う仲になるなら、初めてはねもちんがいいと思ったんよ。
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大丈夫、できちゃったら二人で育てよう!!
はしけの手をきゅっとつかんで、臆面もなくそう語る千景……!!
いくら友達と言えど、いや、友達だからこそその一線は越えてはいけない気がするはしけ、強引にその話を打ち切ります!
わかったから水泳はあきらめよう、私は授業に戻るから、あんたは服着て見学ってことで。
そう言って強引に話を収めようとするものの、千景は兄さんをぼろりと露出したまま、事情を話せばみんなわかってくれるって、と外に出ようとして……!!
いいから兄さんをしまえ!と彼女の手をつかんで阻止せんとするはしけなのですが、そこに来て千景は急に恥ずかしそうに顔を隠しまして……さっきからの刺激で兄さんが巨大化して、と立ち上がった兄さんを見せつけてくるではありませんか!
先ほどまでに比べて輪をかけて凶悪な風合いになったそれにはしけはドン引き!
千景はさらににっこりと笑い、他の人の手でなだめたら大人しくなるかも、と迫ってくるのですが……
はしけはたまらず兄さんに向けてモップバケツを投擲!!
そのモップバケツは的確に千景のデリケートな部分に直撃し……
流石の千景もその一撃には一発で沈んでしまうのでした!!
クリティカルヒットしてしまったことに気が付いたはしけ、大丈夫かと心配するものの、当然大丈夫なはずがありません。
ですが千景、大丈夫ではないものの……
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この痛みで兄さんと一つに慣れた気がするの、とどこか嬉しそうにするのでした!!




というわけで、兄さんと禁断の合体を果たした千景が、事あるごとにはしけのカラダを狙って行きながらアレコレと日常を過ごしていく様子を描いていく本作。
当初は安永先生らしい、ド下ネタ全開の、ヨゴレ上等の女子たちのドタバタを描いていくお話が繰り広げられていくのですが、中盤よりその色合いが変化していきます。
と言ってもそちらも安永先生らしさが満天の、次々に刺客的なものが現れて、それをド下ネタを交えながらなんやかんやと撃退していくタイプのお話になって行くのです!
どちらの展開も安永先生のお家芸と言うこともあり、長年の安永先生ファンならば安心して楽しむことのできる内容になっております。
ヨゴレ放題のド下ネタ、主人公の二人のみならず登場していく強烈すぎる個性を持つキャラクターたち、隙あらば挿入される「兄さん」の活躍……そんな安永先生節がたっぷりと楽しめるのです!!

ちなみに本作、連載機関が丸3年ということで、安永先生の執筆環境の変化が見られるのも面白いところ。
前半は今までの安永先生作品と同じアナログ(多分)で描かれた作品に見えるのですが、7話くらいからデジタル作画な感じに変化。
さらに最終話はどうもその前のお話からしばらく期間があいての作品のようで、さらに筆致が変わっています。
変わっていく安永先生の作画環境を想像して楽しむのも面白いかもしれませんね!
最終話だけ本気っぽいサービスシーン(!)がある以外、作風自体は変わっておりませんので、そちらの方はご安心ください!

さらに安心なのが、全1巻(最終回らしい最終回はないタイプの完結ですが)なところ……でしょうか!
最近の作品は完結せず連載終了したり、最終巻が刊行されずじまいだったりと、そちらの意味でちょっとファンの皆様は落胆されていたことでしょうから……

ともかく安永先生の味わいがこれでもかと味わえることは間違いない本作、ファンならずとも、下ネタ大好きな紳士淑女の皆さまならば間違いなく楽しめることでしょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!