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今回紹介いたしますのはこちら。

「ポンコツちゃん検証中」第5巻 福地翼先生 

小学館さんの少年サンデーコミックスより刊行です。


さて、9か月後に地球に落ちてくる隕石を止めるため、日替わりで付与される能力の可能性を探っていく本作。
検証は順調に進み、そして二人の関係もなんだかんだと順調に近付いて行くのですが……?



テストは学年一位常連。
何処か人を寄せ付けないオーラを身にまとい、悪い子ではないものの怖くて近寄りがたい。
まるで女版水戸要だ。
そう囁かれるのは、雨坂凛。
その日もたまたま女生徒の鞄の留め具が外れているのを見かけると、着衣の乱れは心の乱れ、気が緩んでるんじゃないんですか、もう少し気を引き締めましょうね、と指摘していました。
女生徒は謝るばかり。
遠巻きに見ていたギャラリーたちも、さすが雨坂さん、ズバッと言うなあ、と囁き合うのです。
そんなギャラリーの声に振り返りもせず、その場を立ち去って行く雨坂さん。
曲がり角を曲がって、人気のない場所に入ると……
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私の馬鹿、と頭を抱えて涙し始めるではありませんか!!
彼女、自分の性格に難儀していました。
先ほどの件も、「カバン開いてるよ」の一言でよかったはず。
ですがその人のため、と思ってついついあれこれと言いすぎてしまう指摘癖、そして生まれ持っての目つきの悪さのせいでどうにも人づきあいがうまくいかないのです。
このせいで友達ゼロ、最悪の高校生活だ。
友達が欲しい、たった一人でいい。
友達が欲しいよー!
雨坂さんはいつも心の中でそう嘆いていたのでした。

その頃、水戸くんは先生から美化委員に任命されていました。
前任の美化委員が転校してしまったために空席になっていたのですが……
最近クラスの皆にも受け入れられ始めていた水戸くんに、何か仕事を与えてあげて欲しい、という後押しがあったのだとか。
常々みんなの役に立ちたいと思っていた水戸くん、これにはにっこりです!

早速昼休み。美化委員の仕事のために中に輪の花壇にやって来た水戸くん。
そこで待っていたのは、美化委員長の、雨坂さんでした!
2組の水戸だ、よろしく、他の人は?
そう問いかける水戸くん、雨坂さんはこう答えました。
私だけです、もともと二人で足りる仕事ですので。
……必要な用件だけを端的に語る二人。
ふたりともこれが通常営業なわけですが……お互いがお互いのことをこう思いました。
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なんか怒ってる?
水戸くんがどうして美化委員になったかを知らない雨坂さん、きっと仕事を押し付けられて苛立っているのかもしれない、やめないように優しく教えなければ、と密かに決意。
水戸くんの方は、彼女を苛立たせないように仕事に打ち込もうと、花壇の水やりのためのじょうろに手を伸ばすのです、が。
その腕を雨坂さんががっちりつかんできました。
水やりも土仕事ですよ、ジャージに着替えてからやって下さい、制服が汚れたらどうするんですか?
気を引き締めましょうね。
……確かに真っ当なその指摘。
言い返す余地もない水戸くん、着替えに向かうのでした。
取り残された雨坂さん、早速へこんでしまいます。
またやっちゃった、せっかく新しい水やり友達を作るチャンスだったのに、いきなり怖がらせてどうするの!?
たえがたいショックの奔流に押し流されそうになってしまう雨坂さん……
ですが、着替えた水戸くんが戻ってくると、キリッといつもの表情に戻って仕事を始めます!
水やりは朝と昼の二階です、朝は7時に登校してください。
都合の悪い時は事前連絡お願いします。
先ほどの後悔などどこへやら、事務的に淡々とそう伝える雨坂さん。
水戸くんはそんな雨坂さんに、何故美化委員になったのか、と尋ねてみました。
これはナイスパス!何気ない会話をするチャンス!!
心の中でほくそ笑みまくる雨坂さん!!
ここぞとばかりに答えました!!
私が美化委員になった理由?
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そんなヒマがあったら花に話しかけたらどうですか?
私はクソ馬鹿か!!と心の中でツッコむ雨坂ですが、そんな気持ちとは裏腹にどんどん詰め寄ってしまいます。
花一輪一輪に愛情を注いでください、ただ水をあげるだけならだれでもできますよ、美化委員の自覚を持ちましょう!!
その迫力に圧倒されてしまう水戸くん、質問の答えは流石にそれ以上求められませんでした。
素直に、元気に育てよ、と言いながら水やりを続けるのです。
そして雨坂さんは……
必死に涙をこらえながら、神に祈るのです。
ああ神様、私は一体何と戦ってるんでしょうか?
誰とでも仲良く話せる人になりたい、自分の気持ちを素直に出せる人になりたい。
私は……
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1組の「夢咲さん」みたいになりたい。


というわけで、まさかの夢を持つ新キャラクターが登場する本作。
そのお話の都合上、新キャラ、特に新ヒロインは出しづらいと思われていた本作ですが、ここにきてとうとう登場!!
しかも水戸くんとどこか似た雰囲気や悩みを持ち、夢咲さんに憧れると言う、主人公たちのどちらとも縁のあるキャラクターです!
となれば当然、ゲストキャラと言う扱いで終わるわけがありません。
この後物語は通常営業の、日替わり能力検証を合間合間に挟みながら、雨坂さんを掘り下げていくのです!
先入観にとらわれずにきちんと付き合って行けば、彼女がとっつきづらい堅苦しいだけの人物ではない事はわかるでしょうが、普通の生徒たちはそこまで踏み込めないようです。
ですが、水戸くんがそんな普通の生徒ではないことは、読者の皆さんならばよく知っているはず!
二人は美化委員の活動を通して徐々にお互いを知っていき……
そしてその中で、雨坂さん自身にも大きな変化が起こって行くのです!!

隕石対策に関係がない(今のところは、ですが!)キャラクターが登場し、それが物語にどう作用していくのか……?
そんな興味以上に、雨坂さんそのものに興味がわくこと間違いなしの今巻。
今後の展開とともに、彼女の動向にも注目ですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!