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今回紹介いたしますのはこちら。

「やんちゃギャルの安城さん」第6巻 加藤雄一先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。


さて、安城さんと瀬戸のみならず、豊田さんと犬山もなんだか悪くない感じになってきた本作。
ラブコメ色がどんどん強まってきている中、今巻でもまたドキドキの出来事が巻き起こって……!?



今日は1月1日。
瀬戸は神社に初もうでに来ていました。
あけましておめでとう、と瀬戸のもとに最初に姿を現したのは、犬山です。
犬山は瀬戸を見るなり、早く以降、おみくじを引こう、とすぐさま神社の中へ向こうとするのです、
なんでも犬山、いま自分にモテキが来ていると思うから、早くおみくじを引いて「大吉」が出ることを確認したい、というのです。
犬山にモテキが来ていようと来ていまいと瀬戸にはどうでもいい気がしますが……ともかく、安城さん達を待たずに先に行くわけにもいきません。
瀬戸がそのことを告げますと、犬山はものすごい形相でフリーズしてしまいました。
ちょ、安城来んの?ってことはまさか豊田も来るのか!?先に言えよそういうのは!!
豊田さんが来るらしいことを知ると、犬山の様子は急変します。
息は臭くないかと自分の様子を気にしだす犬山。
大丈夫、っていうか何を気にしてんの?と瀬戸は冷静に突っ込むのですが、そんな瀬戸に犬山はっつ混み返すのです!
じゃあなんで今日瀬戸はそんな服着てんだよ!と。
実は今日、瀬戸はいつもの自分の服ではなく、お父さんから借りたちょっといい服を着てきております。
なんでって、これは父親のを借りただけで……と答えた瀬戸なのですが、そこで、そういえばなんでわざわざ服を借りたんだろう、と自分でも不思議に思ってしまうのです。
幸い犬山はそこまで深くは追及しませんでしたが、俺の息を確認しろと猛烈に迫ってまいりまして。
いくら友人でも、至近距離で息のにおいをかぐというのは嫌なもの。
思わず逃げようとしてしまう瀬戸、追いかける犬山……
そんな時、その人物は現れたのです!
大丈夫だ、お前ら二人ともいつもどおりダサい!
階段の少し上のほうから仁王立ちをしてそう言い放ったのは、知多さんでした。
掴みどころのないところがある彼女、年が明けてもやっぱりつかみどころがなさそうです。
とりあえず明けましておめでとうとあいさつをする瀬戸、少し前の会話を聞いていたかとあせる犬山。
ですが知多産はそんな二人のお話など聞かず、二人に隠れろと指示するのです!
訳も分からないまま物陰に隠れる三人。
いいか、おしゃれっていうのはああいうのを言うんだ、と知多さんは何かを指さしました。
その指さした方向にいたのは、安城さんと、豊田さん、
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そして、見慣れないスマートなイケメン!?
誰!?と声にならない声を上げて絶句する二人に、知多さんはファッションなんてもともとのスペックも必要なんだ、と全国な現実を突き付けてくるのでした……
直後、犬山に異変が巻き起こります。
なんか俺、風邪かも、さっきから震えるし。
イケメン見てると震えるんだよ、風邪だよなコレ……?
そうつぶやく犬山の顔は、血涙が流れるほどの憎しみに満ち溢れておりまして……!!
しかもそれだけならまだよかったのでしょうが、知多さんからまた「そーゆーのやめた方がいいぞ、キモいから」と厳しいツッコミまで浴びてしまい……
犬山はそんなやり場のない怒りを、瀬戸にぶつけました。
おまえは安城さんがイケメンと歩いていて平気なのか!?
襟をつかんでそう犬山が迫りますと、やはり瀬戸にも感じるものがあるようで。
少し表情が曇ったのを見逃さず、今もやっとしただろうと激しい糾弾を受けることになるのでした!!
が、その糾弾はすぐに中断することになってしまいます。
さすがに賑やかすぎたのか、三人に気が付いた安城さんが3人に声をかけてきたのです。
今まで会話していた内容が内容だけに、慌ててしまう瀬戸でしたが、会話の内容を知らない安城さんは別のことでどぎまぎしていると思ったようです。
昨日送った画像のことを思い出したんだろ、と。
瀬戸は昨日、とってもセクシーな画像を安城さんから受け取っておりまして。
思い出してないよ、とさらに慌てて弁明いたしますと、安城さんはなんだつまんない、とまたドキドキする返答をしてきまして……!!
いつもならこのまま二人のやり取りが始まるところでしたが、今日は犬山がいるためそうはいきません!!
なんと犬山、瀬戸の陰に隠れながら、安城さんを飛び越えて先ほどのイケメンに怒鳴りつけたではありませんか!!
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そこのお前はダレなんじゃ!
……あんま安城さんと仲良くすんじゃねーと瀬戸さんが申してるぞ!!
いきなりのトンデモ発言にびっくりした瀬戸、当然そんなこと言ってないと否定するのですが、知多さんも面白がって、言った、と囃したててきます。
そのイケメンはゆっくりと近づいてきて、瀬戸を見下ろすと……
何ですか?根暗さん、とこれまた耳を疑うような失礼な言葉をかけてくるのです……が!
そこでそのイケメン、豊田さんにひっぱたかれました!
自分がいない間に問題を起こすな、と豊田さんに叱られるそのイケメン……なんと豊田さんの弟だと言うのです!
トキオ、というらしい彼、豊田さんの弟だと知ると、犬山はいきいきしだします。
犬山さんって呼んでくれ、なんならお兄さんでも、とべたべたなことを言いだしますが、トキオは急になんですか陰キャさん、と容赦ない言葉で返すのでした!

……もちろん知多さんはトキオが豊田さんの弟だと知っていたわけで。
ヤツがおしめをしてる頃から知っている、という知多さん……面白がってその正体を教えなかった、ということのようです。
知ってたなら教えてくれればいいのに、とげんなりする瀬戸ですが、同時に安心していました。
よかった、と小さくつぶやく瀬戸ですが、そのつぶやきを耳ざとく安城さんが聞いていたのです!!
何が?
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もしかして瀬戸さー、嫉妬しちゃったのかにゃー?
にやりと笑ってそう言う安城さん。
瀬戸は照れ隠しに、してないし、と顔を真っ赤にして大きな声で否定するのです!
……が。
仲良さげにしている瀬戸と安城さん、あとその様子をにやにやしながら見ている知多さんの方を……
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トキオが何やら、真剣な表情で見つめていて……!?




と言うわけで、新たなキャラクターが登場する本作。
着実に距離と縮めて行く安城さんと瀬戸、そしてついでに犬山と豊田さん。
だんだんとラブコメ色が強まって来るのがこう言った女の子とさえない男の子のコンビもののお約束でですが、お話が進むにしたがってサブキャラ同士の恋愛要素が加わってくるのはラブコメのお約束と言えるかもしれません。
犬山と豊田さんのお話もそんな展開の一つと言えるでしょうが、ここで新たな男性キャラクターが出てくるのもお約束でしょう!
いろいろやきもきした結果弟だとわかる、というのもまた王道的な展開なのですが、かなり早いうちにその事実が明かされることになりました。
ここで一安心、とはなりましたが……この後また新たな展開が待っているのです!
このトキオ、瀬戸たちをじっと見つめていたことから何となく察すること出来るように、あの人に熱い思いを抱いているわけで……!
サブキャラの恋愛も描いていく本作、また新たな物語が幕を開けるのです!!

そんな物語が動く本作ですが、今巻のラストではさらに大きく大きく物語が動いて行きそうなあるイベントが用意されております。
下手をすれば次の巻で物語が終わってしまってもおかしくないほど、キャラクターの心に変化が起きるそのイベントを経て、物語はどのように変わっていくのか!?
商業的な話をしますと、「高1編」「小牧先生」とスピンオフが描かれている以上、すぐに完結とはいかないのでしょうが……
ともかく、今後の瀬戸たちの動向に注目です!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!