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今回紹介いたしますのはこちら。

「SHY(シャイ)」第3巻 実樹ぶきみ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、恥ずかしがり屋のヒーロー・シャイこと紅葉山テルが、ヒーローとして成長を遂げつつあるとき、突如として現れた謎の組織「アマラリルク」。
その中にいた氷を操る少女、ツィベタに、ペペシャは何やら感じたものがあるようで……?



アマラリルクを追い、ロシアにやってきたテルとペペシャ。
やってきたのは、ペペシャの故郷でもあるユーリィ孤児院でした。
あのツィベタという少女に、なぜか自分の子供のころの面影を見出したペペシャは、何か手掛かりがないかとはるばるやってきたわけです。
孤児院の院長や今暮らしている子供たちとあたたかな交友を楽しんだ後、アルバムを検める二人。
子供のころのペペシャの写真などに続いて、気になる写真が出てきました。
まだ幼い子供のころのペペシャと……
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その母親、マーマが写っている写真です。
ペペシャによれば、マーマも女手一つで自分を育ててくれた、尊敬すべき人物だったとのこと。
マーマもこのユーリィ孤児院出身で、そのつてでペペシャもここに身を寄せることになったのだそうです。
マーマ基本的には寡黙な人物だったのですが、そんな彼女がおしゃべりになる時もありました。
それは……たくさんお酒を飲んで、とても酔っぱらってしまったとき!
普段は無表情でクールなマーマが、酔ってるときはおしゃべりでかわいらしい、友達みたいになっていた……
そんな幼い日のペペシャは、子供心にこう思ったといいます。
お酒というのは大人が子供に戻れる魔法の薬なんだ、と。
だから子供は飲んじゃダメなのよ、赤ちゃんに戻って最後には消えちゃうから!とおどけるペペシャ。
マーマとの思い出が、ペペシャを無類のお酒好きに育て上げた、ということのようです!
そんな話を聞いたテル、それじゃあペペシャさんはお母さんになんですね、という言葉が自然に口をついて出ます。
ペペシャは照れ隠しでしょうか、そうなの?とまたおどけまして……テルは、いや、お酒好きなところとか、酔ってると可愛らしいところとか、と補足します。
それでもペペシャは、そんなのロシア人ならみんなそうよ!とまた冗談めかして受け流すのでした。

大分時間が経ちましたが、調べ物は遅々として進みません。
それもそうでしょう、自分とツィベタが似ている気がする、というだけのとっかかりから、しっかりとした手掛かりを見つけるのは間違いなく困難ですから。
ちょっと休憩を取ろうか、と二人で相談をしていたところ、院長がやってきてお昼に誘ってくれました。
お昼はとてもおいしく、二人は大満足……なのですが、ペペシャはさらにビールをご所望のようです!
朝にテルと会った時から出来上がっていたペペシャ、さすがにこれ以上飲むのはどうか……
と院長もテルも思っていたところですが、そこにビールを携えたおばさまが現れたではありませんか!!
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彼女はナタリア。
ペペシャが孤児院にお世話になっていたころから働いている職員です。
大柄で、見るからに頼りがいのありそうな、豪快な印象の彼女。
テルとあいさつを交わすと……早速ペペシャと酒盛りをはじめました!!
瓶ビールをラッパで開けていく二人に戦慄するテル。
院長は、ロシアのみんながああだとは思わないで遅れよ、とげんなりしながらフォローするのでした。

ナタリアとペペシャはお酒で口の周りも滑らかになったようで、昔話に花が咲き始めました。
ここに入ってきたペペシャは一言もしゃべらないでひどいものだったとか、ナタリアもここ出身だったものの、卒院した後思うように働く場所が見つからず結局この孤児院に戻ってきてしまっただとか……
楽しい思い出ばかりではありませんが、それでも今となっては思い出として振り返ることのできるお話です。
そしてナタリアは、せっかくだから自分の時代のアルバムもみたらどうだ、と持ち掛けました。
子供のころのナタリアに興味があることもあり、ナタリアの時代……30年ほど前のアルバムを見せて貰うことになったのですが……
そこには
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今とは似ても似つかぬ(?)細身の美少女だったナタリアがいるではございませんか!!!!
いったいこの30年に何があったんだ、と言葉にこそしなかったものの、失礼千万な想像をしてしまう二人!!
ペペシャに至っては、思わず「ウソだ!」と叫んでしまうのでした!!
……それはともかくとしまして、写真の中で若かりし日のナタリアの隣に立っているのが……
ペペシャのマーマだといいます。
マーマの名前は、レーニャ。
その顔は……
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あの、ツィベタそのもの……!?
そして、なんということでしょう。
ツィベタがまさに今、この孤児院に現れたのです……!!




というわけで、ツィベタの正体がまさかの、ペペシャの母親!?という疑惑が持ち上がってきてしまった今巻。
若かりし日のレーニャとツィベタは瓜二つ。
ですがレーニャはもっとずっと年上のはずですし、何より鬼籍の人。
どう考えても、同一人物であるはずが、ないのです……が。
あの得体のしれないスティグマが率いるアマラリルクならば、ありえないことでも現実にしてしまいかねません。
果たしてツィベタは何者なのでしょうか。
そしてなぜよりによってここに、このタイミングで現れたのでしょうか……?
さらにツィベタとともに、クフフさんと名乗るアマラリルクの一員もやってきています。
そのまま、テル&ペペシャVSクフフさん&ツィベタの戦いが開幕!!
激闘が繰り広げられる中、ツィベタの恐るべき力が次々に見せつけられ、さらに彼女の正体と目的も判明していきます!
激しいバトルと驚くべき展開、驚愕の真実。
一瞬も目を離すことのできない充実の内容となっている今巻も必見ですよ!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!