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今回紹介いたしますのはこちら。

「天泣のキルロガー」第2巻 原作・菅原敬太先生 作画・井上菜摘先生 

双葉社さんのアクションコミックスより刊行です。


さて、雨が降るとその人物が殺害した人の姿を見ることができる能力を持つ少年・ヒロムと、殺人の経験を持つものの肉しか食べることのできない謎の少女・ゆずかのが出会い、協力関係となった前巻。
ゆずかは生きるための食糧を得るため、ヒロムは両親を殺した犯人への復讐を遂げる為、今日も雨を待つのでした。



情報通を自称する男と知り合ったヒロムとゆずか。
早速その情報をもとに殺人者の捕食に向かったゆずかなのですが……
やはりヒロムの能力で確認すべきだったようです。
情報は誤っており、ゆずかが捕食した相手は人殺しではなかったのです。

空腹に耐えがたかったがゆえに先走ってしまった形になったゆずかですが、その代償は相当に大きいものでした。
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人殺しの肉以外のものを食べると、ゆずかの体は全身にしびれが走り、まともに動けなくなってしまうのだとか。
空腹でフラフラの状況に加えてのしびれは堪えるようで、ヒロムの肩を借りなければ歩くことも困難なほどです。
こんな状態ですから、死体の処理も当然不可能。
空腹からの開放どころか、さらに体力は困窮し、殺害の証拠まで残す結果になってしまったのでした。

待望の雨が降ったのは、翌日のことでした。
学校が終わると、友人の誘いも断り一目散に外へ飛び出すヒロム。
ゆずかもこの日を一日千秋の思いで待っていたのでしょう。
すぐさま二人は合流することができました。
そしてそのまま、今まで来たことのない大きな街へと向かいます。
大きな街ということは人も多いわけで、探している大将もすぐに見つかる……かと思われたのですが、さすがにそううまいことは行きません。
ひたすらあてどもなく街を探し回るヒロム。
雨も弱くなってくる中、焦りを感じながらも必死に殺人者を探し続け……ようやく一人見つけることができました。
すぐにゆずかに連絡を取ると、見失わないように尾行……というよりは、その人物の人相などを確認しに向かうヒロム。
そっと横に並びますと、その人物は……
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とても人殺しとは思えないような、小柄で人のよさそうなおばあさんでした。
おばあさんはヒロムに気が付くと、傘もささずに歩いているのを心配し、風邪を引きますよと声をかけてくれます。
ヒロムは何かを感じ、おばあさんの荷物を持ってあげる、と横に駆け寄りながら……彼女の背後に浮かぶ殺された人物の顔に手を伸ばし、死者の記憶を読み取るのでした。

その記憶は痛ましいものでした。
ほとんど寝たきりになってしまっていた夫。
減っていく蓄えに、妻の介護疲れを悟った夫は、自らの首を絞めて殺してくれと懇願。
最後の力を振り絞って、ドアノブで首を吊ったことにすればいい。
ふたりとも楽になろう、俺の最後のわがままだ。
お前と一緒になれて本当に幸福だったよ……
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そんな最後の望みを叶え……彼女は、夫の命を奪ったのでした。

おばあさんの家に着く頃には、雨もすっかり上がっていました。
別れを告げ、玄関の中に姿を消したことを確認すると……そこに、ゆずかがやってきます。
今のおばあさんが人殺し?
そう尋ねてくるゆずかを、ヒロムは止めようとします。
あのおばあさんは確かに人を殺したかもしれないけど、悪い人じゃないんだ、そんな人を食べちゃいけない。
きっと雨だってまた降り始める、今日中に他の人を探すから。
必死に説得をしようとするヒロムなのですが……ゆずかももう我慢の限界をとうに過ぎてしまっていたようです。
素早くヒロムの首を絞め、気絶させると……
おばあさんの家の中に駆け込むのでした!!

ふすまを開けると、そこでおばあさんは仏壇に向かって手を合わせている最中でした。
突然入って来た女性に驚いたのでしょうか、おばあさんはあっけにとられたような表情をしています。
ゆずかはそんなおばあさんに、あんたが何をしたのかなんて知らないし、興味もないから、と跳びかかるのです!
が、その瞬間のことでした。
里見ちゃん?
そう呟いて、
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おばあさんがゆずかを抱きしめたのは……!


と言うわけで、思わぬ事態になった今回の食事。
人殺しと言っても悪とは言い切れない相手、普段ならばゆずかもなんだかんだと言いながら見逃していたかもしれません。
ですが今は、一分一秒を争うほど追い詰められている状態。
是が非でも食べなければならない、そんな相手が、逆にゆずかを抱きしめてきた……
思いもよらない展開となったわけですが、この後自体はさらに驚きの展開を迎えます。
菅原先生ならではの、一捻りも二捻りもされたドラマが待っているのです!

今巻はこのおばあさん編がメインとなっておりますが、その前後にも注目の要素が詰め込まれています。
この事件の発端ともいえる、ある男が人殺しだと言う誤った情報。
その情報を流した男と知り合うある出来事が起きるのですが、その男もただの情報や気取りの男と言うわけではなく……
さらにおばあさん編が終わると、亜里沙を巻き込んでの新たなシリーズへ!!
そこではいよいよヒロムの探し求める人物につながる何かが……!?
多くの登場人物が関わり合い、ますます目が離せなくなってくる本作。
クライマックスも徐々に近づくであろう今後が楽しみですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!