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今回紹介いたしますのはこちら。

「スキップとローファー」第3巻 高松美咲先生 

講談社さんのアフタヌーンKCより刊行です。


さて、そのまじめさと天然ぶりで周囲を自然に笑顔にしてしまう少女、みつみとその友人たちの青春の日々を描いていく本作。
みつみは優しいイケメンでありながらミステリアスな面も持つ聡介と徐々に距離を縮めていき……?



夏休みも目前に迫ったある日のこと。
みつみは聡介が見知らぬ女子に何やら謝っている場面を目撃しました。
どうしたのか尋ねてみますと、なんでも彼女に「連絡先を聞かれた」とのこと。
女子が自分から、あまり交流のない男子に連絡先を聞いてくる、ということはすなわちそういうことなわけで。
友達になりたい、というつもりではないであろうその行動を、中途半端は悪いから、と最近はすべて断るようにしているというのです。
みつみがモテる人の風格!とうっすらさしているような後光のまぶしさに目を細めておりますと、聡介はミツミの夏休みの予定を尋ねてきました。
実家に帰省するから友達にお土産を買っていかなければならない、こっちに出てくる際にパンダグッズをくれたから、動物園に行ってこちらもパンダグッズでお返ししようかと思っている……
そんなことを答えますと、でも夏休みの動物園って激混みじゃない?と聡介。
みつみはハッとしまして、そういうリサーチはしていなかった、と焦りをあらわにするのでした!

その後なのですが、聡介は何か今まで会話のなかった女子に積極的にあいさつされてみたり、女子に告白されたりしております。
どうやら夏休み前に勝負をかけ、成功したら夏休みを一緒に楽しみたい、と考えた女子たちが多発したようなのです。
ほとんどかかわりのない男子に連絡先を聞くというのは、いきなり告白!というよりはまだましでしょうが、それでも高いハードルであることは間違いないでしょう。
その勇気の結晶を聡介が断ったことを知ると、みちみはホッとしながらも、自分も度重なる偶然がなかったらそちら側になっていたかもしれない、と女の子のほうにも共感して胸を痛めてしまうのです。
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ですがそんな偶然が重なり、ミカやゆづ、まことといった、もしかしたら友達になろうという考えするカバなかったかもしれない面々と友達になることができました。
それこそ、誰かの家でお泊り会をしようというお話が出てくるほどに。
みつみはそんな偶然に感謝しながら。夏休み前の一日を過ごすのでした。

そんな平和内一日が終わる……かと思いきや、下校前に思わぬ出来事が待っていました。
聡介のほうから声をかけてくれまして、動物園は夏休みでも平日はそれほど混まなさそうだ、ということを教えてくれたのです。
よく知らないのにテキトー行っちゃって、不安をあおっちゃったね、とにこやかに謝ってくる聡介。
その優しさに感動しているみつみに、聡介は誰かと行く予定なのか、と尋ねてきました。
動物園も二人で行けたら楽しいかな、この友情を大切にしないと。
そんなことを考えていたみつみは、みんなを誘っていかないか、と答える
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つもりだったのに、「二人で行かない?」とつい言ってしまったのです!!
口が滑った、と慌てまくるみつみなのですが、聡介は……ちょっとだけ驚いたような顔をしたものの、いいよ、と答えて日程の調整に入り始めたではありませんか!!
すんなり決まってしまった二人での動物園に驚き戸惑うみつみですが、聡介はこういうところは2~3人のほうが回りやすいよね、といいながら日程を詰めていきます。
笑顔で話を進めていく聡介を見て、みつみは胸にこんな思いがこみ上げてくるのです。
私と二人で出かけるの、いやじゃないんだ。

……そんな二人のやり取りを、ひそかに見ていたものがいました。
教室に忘れ物を取りに来た、ミカです。
ミカもすっかりみつみの友達になっていますが、彼女の聡介に対する想いはいまだ残っています。
なんだかんだ言いながらも二人のことが好きであるからこそ、何も言うことができず、思いを胸に秘めたままその場を立ち去るしかなかったミカ。
と、その行く先に、ミカにとっては見覚えのあrすぎる人物が現れたのです!
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志摩聡介ってどこのクラスか知ってる?
彼女は、ミカにそう尋ねてきて……!

彼女、梨々華はミカに連れられ、教室にまでやってきます。
聡介は彼女の顔を見るなり、焦りを隠すこともできない表情を浮かべ、そして半ば強引に彼女を連れ、また明日と立ち去っていきました。
梨々華は梨々華で、みつみを見るなり勝ち誇ったように笑い、なんかわかっちゃった、と思わせぶりなことを言って……
まともにあいさつすることもできずに立ち去って行った二人を見送ったみつみは、変わった人だね、ときょとんとするのですが……
ミカは一冊の雑誌を取り出し、みつみに突き付けながら言うのです。
変わったどころじゃない!!!
その雑誌の表紙には
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先ほどの梨々華がでかでかと映し出されていて……!!



さて、聡介となにやら関係の深そうな新キャラクター、梨々華が登場する今巻。
聡介の過去に大きくかかわっている彼女の登場は、物語に大きな波紋を起こすことは間違いないでしょう。
過去に大きなトラウマを残す何かをしていることは間違いないであろう聡介、その過去を知る梨々華。
本作の物語のカギとなるであろう聡介の過去にいよいよ迫る時が来たのでしょうか……!!

そんなシリアスなストーリーに直行するのかと思いきや、そうはいかないのがみつみのキャラクターです!
お友達とのお泊り会に実家への帰省、そして聡介と二人で動物園と、様々な日常を彼女持ち前の明るさで、たっぷりと全力で楽しんでいくのです!
一緒にいれば不思議とほっこりする彼女の力(?)で、ミカ、まこと、ゆづの三人組に、高嶺先輩、そしてふみちゃんとお友達とも一層仲良く。
そんな日常を読んでいる読者の心も不思議と癒されてしまうことでしょう!!
みつみのそんな力で、聡介の抱える闇をいやす日が来ることを願わずにはいられません……!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!