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今回紹介いたしますのはこちら。

「THE超人様」第4巻 石原まこちん先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、カナディアンマンとスペシャルマン、そしてプリプリマンの三超人が深夜のファミレスでダラダラする様子をお送りする本作。
基本的にはその流れは変わらないのですが、まれにその主役が番う超人になるお話もあったりします。
今回は意外な超人が主役となるお話もあるようで……?



ファミレスに集まっている三人の超人。
そこにいるのはいつもの超人ではなく、ザ・ゴッド・シャークとウールマンという知る人ぞ知る超人と……キン肉マンソルジャーです。
ここにいるキン肉マンソルジャーというのは、皆さんのよく知っている王位争奪編で活躍し、そしてオメガ・ケンタウリの六鎗客と激闘を繰り広げているキン肉アタル、ではありません。
そのアタルのナパームストレッチによって雪山に沈んだ、元祖ソルジャー、ソルジャーマンなのです!
ドリンクバーをすするシャーク、携帯をいじっているウールマン。
ソルジャーマンは少し残っていたポテトフライをフォークでもてあそんでいたのですが、突然二人に問いかけました。
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冷静に考えて、アタルがあんなに評価され、この俺様がこんなにも評価されないのはなぜだと思う?
……二人は少しの沈黙の後、答えました。
またそれを言わせるのか、この前正直に答えたら大泣きしたじゃないスカ、と。
何やらつらい思い出があったようですが、ソルジャーマンは今回の質問は前回とは少し違うのだといいます。
強さや人気ではなく、コレよコレ。
そう言ってソルジャーマンがさしたのは、その身に包んでいるコスチュームでした。
アタルの人気の理由の一つはこのコスチューム、もとはといえば俺がオリジナルなんだぜ。
だったらよ、オリジナルである俺にもっとリスペクトがあってもいいって話なのよ。
そんなソルジャーマンの言葉にうなずくウールマン。
確かにそうっスね、アタルが使用料としていくらか包むとか、(c)ソルジャーマンって表記はほしいっスよね、と続けました。
シャークのほうも、一理ある、と同意自体はするものの……やはり一言ある様子。
鶏が先か卵が先かみたいな話になるけど、やっぱアタルの強さや名言あってのコスチューム人気だろ、と付け足すのです。
何か言いたそうなソルジャーマンですが、シャークはそれを遮って続けます。
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もしアタルがお前のコスチュームじゃなくヘビー・メタルのを奪っていたら、ヤツの格好が人気になってたと思わねーか?と。
……さすがにそれは否定できないソルジャーマン。
シャークは、せめて名言の一つや二つのこしてりゃまた違っていたかもしれないけどな、と一応のフォローも入れるのです、が。
そこでソルジャーマンは異を唱えるのです。
俺も一応残してるよ、名言。
……ソルジャーマンの名言……?
まともにしゃべったセリフ自体が数えるほどしかないソルジャーマンですが、そんな名言があったでしょうか?
ここまでですでにキン肉マン本編よりも多くしゃべっているような気もしますが……
どんな名言よ、とシャークが尋ねますと、ソルジャーマンはこういいました。
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「ギ…ゲ…ゴ…」だよ、「ギ…ゲ…ゴ…」。
この三文字で俺が何者であるかテリーマンに伝えた魔法のセリフよ。
……流石のウールマンもその発言を持ち上げることはできず、「あ~」と微妙な声を漏らすにとどまるのです……
と、その時でした。
ワースゴーイ!と、黄色い声が聞こえてきたのは!
その場にやってきたのは、三人の女の子。
アタルがいる!握手してください!と、ソルジャーマンを完全にアタルだと勘違いしてはしゃいでいるのです。
ソルジャーマンはといいますと、
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いやーハハ、どうもどうも、と全く否定もせずそれをぬけぬけと受け入れやがります!
女の子たちはヤバいヤバい、めちゃカッコいー!と感動しまくり、写真撮影なんかをし始めて……
そんな光景を見ているシャークは、昨日もアタルとしてサインしてたよなあいつ、とつぶやきました。
女の子にはぐされてたしね、とウールマン。
シャークはさらにこうつぶやくのです。
もしかしたらこれがアタルからのお返しなのかもな、と……



というわけで、微妙に本編とリンクさせてくる本作、今巻でもやってくれました!
この後ももう一回ソルジャーマンが登場するのですが、そこでは思いがけない行動をとって……!?
さらにリンクはそれだけでは終わらず、同時発売のキン肉マン第69巻の最後に収録されているお話と、本書の最後に収録されているお話が完全にリンクしているのも注目です!!
併せて読めばにやりと笑わずにはいられない、石原先生の肉愛がほとばしっておりますよ!!

もちろんそれ以外の通常のお話もばっちり収録。
いつもの三人組がいつものようにだらだらとくだらないお話を続けるお話は、キン肉マン本編のネタをふんだんに盛り込んだ肉ファンにっこりのハイクオリティ。
アイドル超人は出さない、という縛りを設けている本作ですが、それ以外のゲストキャラはちらほら出ていまして、あの大型超人が意外な場面で登場してみたり、アニメオリジナルのあのキャラが出てみたり、まさかのあの人が登場してみたりと、様々なキャラクターが登場して深夜のファミレスをにぎわせてくれるのです!

おそらく石原先生もこんな長期連載になるとは思っていなかったであろう本作、まだまだ勢いは衰えず!
この際なので行けるところまで行ってほしいものですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!