hr0
回紹介いたしますのはこちら。

「ホームルーム」第6巻 千代先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。


さて、歪な愛情が蠢きまわる中、まさかのマルの本格参戦となった前巻。
マルは自分に思いを寄せている竹ノ内を利用し、愛田の本性を暴こうとします。
さらに混沌としてきたところで、さらに幸子の母親が帰ってくると言うまさかの事態が!!
混迷に混迷を重ねる本作、一体どうなってしまうのでしょうか!?


小鳥のさえずる爽やかな朝。
幸子が目を覚ますと、台所から聞きなれない音が聞こえてきました。
寝ぼけマナ湖で音の方に視線をやりますと、そこには台所で何やら料理をしている女性の姿が。
驚きのあまり飛び起きた幸子、その物音に気が付いた女性は料理をしながら声をかけてきました。
あら、起こしちゃった?ちょっと待ってね、もうできるから。
実は昨日夜なかに帰ってきたんだけど、あんたがあんまりにも気持ちよさそうに寝てたから、そのまま寝かせておいたのよ。
その言葉がいいお悪が早いか、幸子は彼女に抱き着いて叫びました。
お母さん!!
その瞳に涙を浮かべる幸子……
ずっと家に帰ってこなかった母が突然家にいるのですから、涙を流すのも無理のないことでしょう。
ほら今料理中だから、危ないでしょ?
そう言う母なのですが、もう幸子の感情を止めることはできず……
hr1
おかえりなさい。
大粒の涙をぽろぽろとこぼしながらそう言う幸子に、母はにこやかに笑いながらこう言うのです。
あらら、あんた大洪水じゃない。
でもこれからはずっと一緒だから!
ね、ほら、涙拭いて、ご飯にしよ!
と、そう言ったところで母は幸子の妙なところに気が付きました。
って、アンタなんで
hr2
パンツ穿いてないの?
それはもちろん(?)愛田の仕業だったりするのですが、そんなことを知る由もない二人は結局寝ぼけて脱いだんでしょうと言うところに落ち着きました。
ホントだ、あったあったとベッドのところに落ちていたパンツを披露幸子なのですが……
そのベッドの下には、愛田が息をひそめています。
ヤバイ、帰れない。
焦りがどんどんと募っていく愛田。
まさか母親がいまさら帰ってくるとは夢にも思っていなかった愛田、完全に油断していました。
ベッドの下から、出ることができない。
……さらに、幸子の母親は、夜の仕事をしているとか。
と言うことは、昼間にも家にいると言うことで……
悪いことに今日は平日。
そう、このままでは出勤ができないのです!!
無断欠勤などしたら、怪しまれる……ならまだしも、誰かが自宅を訪ねてくることも考えられます。
そうなれば自宅にあった見られたくないあれを見られてしまいかねませんし……
何よりも幸子の母が家にいると言うことは、もうここに来ることができないと言うこと!!
愛田はひたすら幸子の母に対する憎しみを燃え上がらせるのですが……
そんな時、幸子の母はとんでもないことを言い出したのです。
で、その男の人が受け入れてくれたわけよ。
だから私はいったん帰ってきたのよ。
私たちいっしょに、
hr3
引っ越しましょう!
ちょっとここから遠いけど、あんたの面倒も見てくれるみたいだし、話はもうついてるのよ。
だからあんたもぼちぼち転校の準備しときなさいよ!

学校には、マルが来ていませんでした。
幸子はあんなことがあったけど信じているから、このままお別れなんてやだよ、と祈るようにしてマルを待っていました。
が、学校に来ないのはマルだけではありません。
愛田もやはり学校には来ないのです。
幸子の心の支えと言ってもいい愛田。
あなたはどこで何をしてらっしゃるのでしょうか……
空を見上げてどこにいるかわからない間に思いを馳せる幸子……
その愛田は

依然幸子のベッドの下にいました!!
こんなことをしている場合じゃないのに。
今何時なんだ、学校はどうなってる?
畜生ババアめ、はやく便所にでも行きやがれ……!
と言うか、転校……
何が何でも阻止しなければ!!
てめぇの勝手ばっか通ると思うなよ!
何もできない以上、ただ怒りと呪いを込めるしかない間でしたが、そこで気がついてしまいます。
今幸子の母親がしているのは掃除。
その掃除機で……
hr4
自分のいる、ベッドの下も掃除するのではないか?と!!
まっすぐベッドに、愛田に近づいてくる掃除機……!!
そして、ベッドの下に……!!!



と言うわけで、幸子の母親が帰ってきてしまう今巻。
それだけならまだしも、なんと幸子とともにと奥に引っ越してしまうと言うではありませんか!!
是が非でも天候だけは阻止しなければいけないと考える愛田。
そして、そう考えるのは会田だけではなく……?

そうして幸子の母を中心にしたシリーズに突入することになるわけですが、なんといっても本作はほとんどすべての人物が普通ではない秘密を隠し持っております。
愛田、幸子、椎名、マル、竹ノ内……
物語をかき回す面々の中に突如現れた幸子の母ですが、そんな面々に負けない闇を隠し持っているのはもはや自明の理。
果たしてこの混沌極まるラブストーリーは、どこまでこんがらがっていけば気が済むのでしょうか!?
今巻でもこの後更なるどんでん返しが二つ三つと用意され、予想など一切許さないスリリングなラブストーリー(?)が展開していくのです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!