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今回紹介いたしますのはこちら。

「もういっぽん!」第3巻 村岡ユウ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、IH埼玉県予選に挑んだ未知たち。
2回戦で早くも因縁深い(?)霞ヶ丘高校と激突し、熱戦が繰り広げられるのですが……?



激しい戦いとなったIH予選大会も終わり、未知たちは高校生活はじめてのテストに備えて勉強の毎日を過ごしていました。
とはいえ早苗は入試トップ通過、永遠は通知表アベレージ4.8を誇る優等生、南雲も生徒会長を務めたこともある秀才で、問題なのは補欠で合格した未知だけだったりします。
そんな未知の頭はすぐに限界を迎え、放課後の教室での勉強会は早くも休憩タイムに。
そうなると自然と話題は先日のIH予選のことになってくるわけです。
早苗や未知はともかく、永遠は上々の成績だったIH予選ですが、この4人の中で一番の成績を収めたのは……
と、そんな話題で盛り上がっている時に、見回りの先生が来てしまいました。
遊んでいないで早く帰れと怒鳴られてしまった4人、確かに今の状況は遊んでいると思われても仕方のない状態でして。
テスト期間中は部活禁止と言う校則もある事ですし、4人は逃げるように教室から立ち去るのですが……
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楽しそうに駆けていく未知たちの一方で、なぜか南雲の目はさみしげなのでした。

その南雲の家では、お父さんがご満悦。
なぜなら南雲が1年生エースとして大活躍し、剣道部を5年ぶりにインターハイ出場へと導いたからです!
南雲のお父さんは高校では全国大会に行けなかったとの事で、自分を超えたなぁとニコニコ顔。
なんでも警察の同僚にも盛んに自慢しまわっているのだとか……
前回南雲が全国大会に出場したのは小4の時でしたが確かその時もお父さんはとても喜んでくれまして、ご褒美に遊園地に連れて行ってくれました。
そして今回もまた同じように遊園地に連れて行こうかと尋ねてきましたので、南雲は……友達と行くからお金よろしく、とつれない返事をするのです。
そんな気の緩みがちな日でも、南雲はしっかり寝る前にお勉強。
枕元には、未知と二人で写った、中学校の入学式の写真が飾られていて……

翌朝。
大あくびをしながら学校にやって来た南雲。
すると、テスト期間中にもかかわらず体育館から何やら物音がするのです。
ひょいとその中をのぞいてみますと、そこにいたのはなんと、といいますか、やはりと言いますか……
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未知でした。
弾けるような笑顔で受け身の練習をしている未知。
南雲はその顔を眩しそうに見つめると……
なっとらん!と生徒指導の先生の物まねで声をかけるのです。
柔道する暇あるなら勉強しろって怒られるよ、と続けますと、未知はしてないもん、胴着きてないもん、と白々しい言い訳。
幼馴染二人だけになりまして、そのまま話は先日中断した大会の話の続きが始まります。
こないだの試合南雲も超すごかったね、大活躍じゃん。
一本取りまくりでかっこよかったなー、興奮しすぎて柔道着のまま試合場降りてったらつまみ出されちゃったよ。
そして未知はおもむろに南雲の籠手の匂いをクンカクンカと鍵まして、さすが籠手が全国レベルの臭さなだけあるわ、とからかうのです。
竹刀で軽くツッコミを入れ、いつもいつも人の匂いで遊んでんじゃない、と籠手を奪おうとしました。
それでも道は籠手を離さず、匂いを嗅ぎ続け……
なんかさー、
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かっけーじゃん、こつこつやってきた証がしみ込んでる感じで。
初めて会ったころからずーっと頑張ってんもんなー。
流石に照れくさいのか、手を離して引き下がり、あんただって……とつぶやく南雲。
未知はそんな南雲に、インターハイも頑張れよ、剣道部の他の人たちも超期待してたぞ、と激励。
そして、自分たちの次の目標は夏の「金鷲旗」かな、福岡である予選なしの全国大会、高校柔道の花形、と予定を楽しげに歌い上げるのです。
とんこつラーメン、とんこつとんこつ、こつこつこつこつ練習すんぞ、と楽しそうに練習を再開する未知に……南雲は突然、こんなことをうちあけました。
もし、もし私が……
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剣道部やめるって言ったら、どう思う?


と言うわけで、思いがけない南雲の告白が待っていた今巻。
南雲はなぜこんなことを突然言い出したのか?
読者の皆様ももうお気づきかとは思い数が、やはりその決断は最近の未知を見つめる南雲のまなざしにあるのではないでしょうか。
このまま南雲は剣道部をやめるのでしょうか?
ですが南雲は今まで剣道に打ち込んできたわけですし、周囲の期待も大きい存在。
父親も相当南雲の活躍を喜んでいますから、ここでやめると言う決断をするのは難しいのではないでしょうか……?
とはいっても、一番大事なのは南雲の気持ち。
南雲はどんな決断をするのか?
最も長い間未知と付き合って来た南雲が選んだ道とは!?

そして物語はちょっとしたエピソードをはさんで新展開へ。
勿論目指すのは金鷲旗!!
あの強敵と切磋琢磨をして一つでも上を目指す未知達なのですが、金鷲旗の団体戦は5人制。
人数の少なさはそのままハンデにつながるわけですが……
新たな展開を迎える本作からますます目が離せませんよ!





今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!