tj0
今回紹介いたしますのはこちら。

「鉄牌のジャン!VR」第3巻 西条真二先生 

竹書房さんの近代麻雀コミックスより刊行です。


さて、VRを用いた麻雀ゲームを開催し、自分を陥れた犯人を探そうともくろむジャン。
大勢の雀士たちを巻き込みながら進んでいくそのゲーム、文字通り事件の鍵を巡っての戦いとなるのですが、容疑者も絞られつつある今巻、急展開が待っているようで……!?



魔王となってふんぞり返るジャンの忠実な四天王、と言うキャラで満を持して登場した王、加納、スグル。
参加者の中で、最も有力な犯人だと思われていた大我と遭遇したのは、加納でした。
なかなかの実力者である大我でしたが、いわゆるボスとして設定された加納は普通のプレイヤーと比べて数々の強力な力を備えています。
三人パーティーの相手をしているスグルや王は流石に苦戦してしているようですが、大我はソロでのプレイ。
いくら腕がたってもまともな勝負にはならず、存外あっさりと加納によって破れてしまったのです。
早速鍵を回収する加納。
ですが、その瞬間加納の顔色が変わるのです。
tj1
この鍵……軽い、明らかに他の鍵とは違う!!
真犯人かと思われていた大我が、偽物の鍵を持っている?
これは一体どういうことなのでしょうか。
困惑する加納、その様子を一言も発さずに見つめていたジャン。
そんな時、ジャンに携帯の着信が届いたのです。
ある人物の寝ていたベッドがもぬけの殻となっており……そこに、「本物の鍵はここにはない」と言う書置きと、謎の地図、そしてすべての鍵の在処がわかった今、もうゲームに付き合うつもりはない、というメッセージが残っていて……!!
tj2
犯人は既に、本物の鍵を入手し、その場から逃げ出していたのです……


ジャンはすぐさまゲームを強制終了しました。
幸か不幸か、残っている参加者はジャンに深くかかわった人物と、犯人と深くかかわっている人物だけ。
鍵を持っている者に関係のあるある場所に行く、と声をかければ、ゲームの優勝うんぬんよりもそちらに興味がわくのが自然と言うわけです。
参加者全員を乗せ、車でその場所へと向かうジャン。
その道中でようやくまともに銀子たちに事情を説明しまして、ジャンが殺人を犯したわけではないと知ると……今度は何故急に場所を移動し始めたのかが気になってきたようです。
犯人は、このゲームから途中退場して逃げ出しました。
ですがこのゲーム、VRゴーグルを外せないよう細工してありまして、無理やりゴーグルを外そうとすると電流で気絶するような仕掛けが施してあります。
普通ならば逃げられないのですが、参加者の中で二人だけ、予想外のアクシデントで負傷、ゴーグルを外して治療していたじんぶつがいまして……
誰かに襲われてけがをした、と言うその人物は……そう、まさかまさかの
tj3
望月です!!
と言いましても、ミスター小悪党の望月が真犯人なわけではありません。
真犯人は鍵を奪うために前もって変装して入れ替わり、望月としてゲームに参加していたのです。
怪しすぎる容疑者だった大我は、とある重大な事情によって大金が必要で、そこを漬け込んだ真犯人に金をちらつかされて働いていただけ。
その真犯人は、雀豪たちが一致団結して起こした「4億円事件」の実行メンバーの一人だった、と言う事なのです!!
ではその人物は誰なのか。
最もそのメンバーに詳しい伊織は、思い当たる人物が一人いる、と言います。
その人物は、伍堂禅。
いつもサングラスにマスク姿で犯行メンバーの13人ですらその顔を見たものはおらず、麻雀の腕前もぴか一だったと言うのです。
ようやく真犯人がわかった……と思いきや、そこで今度は王が口を出してきたのです。
昔王が子供だった時代、ジャンや銀子の祖父ですら叶わなかったと言う、王の祖父に戦いを挑んできたものが居ました。
その男こそが、伍堂!!
ですが伍堂は、王の祖父との戦いの最中に窮地に追い込まれ、その時の緊張感からか……その場で倒れてしまったと言うのです。
そして、そのまま間違いなく、
tj4
死んでしまった、と……!!
またも容疑者が消えてしまったこの事件。
しかし、もう一人だけこんなことをしでかしそうなメンバーは存在している、と王は言います。
いや、存在していた、と言う方が正しいでしょうか。
ですがその人物もまた、この場に現れることができるはずのない人物で……!?
いよいよ迫る真犯人との対峙。
その犯人がいるであろう、四億円の入った金庫のある場所は……ジャンの家の地下室!!
果たしてこの地下室では誰が待ち受けているのでしょうか!?
まさかの最終決戦、その仰天の結末は……!!



と言うわけで、いきなりの完結となった本作。
なんだか急すぎる展開ではありましたが、とりあえずある意味納得できるラスボスと、そのとんでもない決着を経て、西條先生らしいフィナーレを迎えることとなります!
なんといいますか、「ジャン」シリーズってこう言う急展開!急に完結!がもうお家芸になっているようないないような!!
ともかくそう言う意味でもジャンらしいラスト……と言えるかもしれません!!

そんなバタバタした完結でしたが、今回のラスボスはジャンシリーズ読者ならそう来たか!とちょっと納得できるラスボスのはず。
急に出てきたやっつけ感のあるキャラでもなく、望月のようなインパクトだけの相手でもなく、きちんと格もある程度持っている。
そして残りページ数が少ない中でも納得のいく決着がつく、その黒幕は……!?
ジャンシリーズファンであればあるほどにやりとしてしまうそのキャラ、是非ともその目でご確認ください!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!









それにしてもこの急な畳み方、「2nd」の方に注力するため……ですよね!?
あっちの方も急に終わったりしないですよね!?