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今回紹介いたしますのはこちら。

「くにはちぶ -国八分-」第4巻 各務浩章先生 

講談社さんのマガジンエッジコミックスより刊行です。


さて、多くの人々の協力を得ながら、卒業式での演奏をやり遂げたたんぽぽ。
その感動の中、尊敬する先輩であるよめながたんぽぽに声をかけ、逮捕されてしまうと言う事件が起こってしまいます。
くにはちのくせにのうのうと学校に来て、そのせいで娘が逮捕された。
そう怒りに燃えるよめなの母は、たんぽぽの家へと怒鳴りこんできて……!!



たんぽぽの両親にできることは、土下座することだけでした。
ですが、土下座するり両親の間に立つたんぽぽは、絶対に謝らないとよめなの母をしっかりと見つめるのです。
それは、よめな自身のため。
もし自分がここで謝ってしまえば、よめなのしてくれたことが間違いだったと言う事になってしまう。
よめなだけではありません。
しろつめやあざみといった友達たちもまた、法律にも負けず立ち向かってくれた。
くにはちを助けたことが間違いだなんて思ってほしくない、立派なことをしてくれたんだ!
よめなはかっこよかった、素晴らしいことをしてくれた。
なのに、それを母親に認められないなんて、それこそかわいそうじゃないか!!
その言葉をきいたよめなの母は……とうとう切れてしまったようです。
手にしていたバッグの中から出てきたのは……
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一本の包丁でした。
娘の事は親が一番理解している、国八に優しくしたあげくに裏切られ、逮捕された悔しさが想像できるか!?
青筋を立て、一層怒りを漲らせるよめなの母。
今にもその凶刃をたんぽぽにふるってしまいそうです。
たんぽぽはそんなことを思ってはいなかったことを伝えようとするたんぽぽでしたが、そこによめなの父が到着。
流石に夫の前でそれ以上のことは出来ないと思ったのでしょう。
よめなの母はそこでいったん引き下がり、帰っていきました。
ですがその前に三人をにらみつけ、次にお会いする時はもっと誠実な謝罪がもらえるでしょう、と言い残していくのです。
よめなの父は、独りよがりの思い込みではなく、よめなの気持ちもちゃんと考えよう、と言うスタンスのようなのですが……
よめなの母は、全く聞く耳を持たず。
私は正しい!
ただただ、そう確信して…………とんでもない行動に出るのです!!

よめなの母が取った行動。
それは、同じように国八を無視できなかったことで逮捕されてしまった人々の家族を集めて、デモを行うと言うものでした!
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くにはちは監禁されるべきだ!!
そんな自身の娘の行動を踏みにじるようなうたい文句とともに!!

よめなの母の行動は手早いものでした。
既に学校の方に手を回し、くにはちが仮に学校に全く通わなかったとしても、卒業させてもらえるようにする約束を提携。
これで学校に無理して通う理由はなくなるはず、だからたんぽぽは学校に来るな、家に閉じ込めておけ……と暗に命じてきたわけです!!
しかしそれでもたんぽぽはあきらめません。
よめながしてくれたことは、自分が学校に行くことはまちばっていないと教えてくれる為。
監禁してどうなるのか、来年や再来年のくにはちも、その先のくにはちも閉じ込め続けるのか?
敵はくにはちではない、くにはちの被害を亡くしたいなら、その法律と戦わないとダメなんだ。
よめなは、国八分から逃げないって示してくれた、だから自分も逃げない、普通に学校に通って卒業する!!
怯むことなくそう伝えるたんぽぽに……よめなの母はさらに怒りを滾らせるのです!!
こいつは何を言ってるんだ、自分だけは無視法違反で捕まらないくせに、私のよめなを奪っておいて、自分だけは普通でいる?
こんな身勝手なつけあがりが、許されていいわけがない!!
そんな怒りをよそに、たんぽぽの家族だけでなく、しろつめの家族やかつてたんぽぽをいじめる側にいたクラスメイトと言った者達もまた、監禁には反対だ、いっしょに無視法と戦おう、と声を揚げ始め……
よめなの母はまたも包丁を取り出してたんぽぽへと向けていきます。
くにはちと戦う、そしていずれくにはちをなくすか逮捕されても許してくれと言う事だろう。
許せるわけがない、私の娘を犯罪者にしやがって、万死に値する!!
そしてそんな言葉を浴びせかけられたたんぽぽは……こんなことを言うではありませんか!!
よめなの考えは関係ないなら、よめなの母の主張も納得できる。
私は殺されるほど恨まれても仕方ない。
ただ、一年だけ待ってほしい。
皆が、よめなが助けてくれたのに、まだ何も返せてないのにいなくなるわけにはいかない。
自分は逃げないから
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一年後、殺してください。



と言うわけで、とんでもない事態が巻き起こる今巻。
よめなの勇気を見せつけられて成長を遂げ、くにはちと戦う決意をしたたんぽぽ。
もう彼女は自らの境遇を呪い、縮こまるだけになってしまうことはないでしょう。
ですがその決意がいきなり試されるような出来事が起きてしまうのです。
怒りを燃え上がらせるよめなの母ですが、そんな自分のように恨みを募らせている者が意外に少ないことに気が付き……さらにとんでもない事態を巻き起こしてしまいます!!
果たしてたんぽぽはこの後どうなってしまうのか!?
目を覆わんばかりの出来事が立て続けに巻き起こるこの苦境……
たんぽぽはその決意を貫き通し、くにはちと戦い続けることができるのでしょうか!!

さらに今巻の終盤からは新展開に。
またもたんぽぽに降りかかる困難は、予想外のもので……?
今後の展開も見逃せません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!