do1
今回紹介いたしますのはこちら。

「ドリフターズ」第6巻 平野耕太先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。


さて、塵を掃き集めるかのように、世界中の人民を追いこみつつ進軍を続ける黒王率いる廃棄物(エンズ)の大群。
信長たちはそんなエンズたちの進軍を食い止めるため、黒王軍の動きが読みやすい街道の集まる箇所を戦場に決めるのです。
その地形を見て血のたぎりを感じる豊久ですが……
人類とエンズの命運を決めかねないこの大戦、果たしてどんな決戦となるのでしょうか!?





できうる限りの深い堀を掘り、できうる限りその土を盛り上げ、できうる限りの柵を打ち建てる。
野戦築陣普請……かの長篠の戦を思い起こさせる、信長得意の戦術。
今この状況でできることはすべてしたと言っていいこの状況ですが、もちろん油断などできるはずもありません。
何故なら黒王の軍勢は、圧倒されるなどと言うレベルですらない超大軍。
そのうえその大軍の中には、全身鎧に身を包んだ見上げるような巨人の兵団や、宙を舞い炎を吐く竜までいるのです。
エルフやドワーフたちは怖気づかずにはいられません。
普通はそうでしょう。
ですが……豊久は笑うのです。
こがいなもん笑うしかなかろうが。
笑うて死なずば生まれ変われぬと言うど。
また一緒に戦えればええの。
そう言ったあと、今度はいつもの調子で一同に檄を飛ばすのです!!
やれることは全部やった、もう逆さん振っても鼻血も出ん!!
do11
負ける気なぞ、ビタイチ無か!!
じゃどん、負けたら……ごめん!!

そして運命の決戦は始まります。
黒王軍の戦法は、鎧の巨人たち!!
まるで山が動くかのような、巨人たちの進軍はそれだけで見るものを圧倒。
流石の信長も、怖い、と本音を漏らしますが……それでも戦いは待ってはくれません。
一斉に放たれる「種ヶ島」。
ですが……あれだけ大きな巨人を相手に、人間相手の武装が通じるのでしょうか……?
それでも一同は弾を放ち続けます。
巨人のまとっている鎧はおそらく青銅製。
青銅ならば弾丸で撃ち抜けるのではないかとあたりをつけていた信長ですが、なかなかどうしてそうはいきません。
黒王軍の指揮を執る男は、そんな様子をみて的確に、土塁に取り付いて突き崩し、そこから塀を殺到させろと進軍の支持を出します。
そしてその男……信長を、「上様」と呼んでいて……?

と、そこで信長が次の手を打ちました。
最前線の壕二つをすて、交代しろと命令したのです。
そうなれば当然巨人たちが壕を破壊しようと全身してくるわけですが……それこそが信長の狙い!!
巨人を突出させ、懐に入れる。
そんな信長の言葉通り、大挙して壕に押し寄せる巨人たち。
そこを狙い……
do2
豊久はドワーフの戦士たちとともに、巨人退治に赴きます!!
あるものは大量のにかわと泥炭を混ぜた亀を投げつけて巨人の動きを封じ、自由を奪ったところを火薬で攻撃!!
またあるものは、土塁を這い上がってくるところを狙い、兜の隙間を狙って大筒をぶっぱなします!
次々と倒れて行く巨人たち……
そう、敵軍を迎え撃つために作りだした豪は、人間たちには身を隠すにちょうどいいところですが、巨人にとっては狭苦しい場所となり……豊久たちが暴れまわり、巨人たちを相当するのに絶好の場所となるのです!!
まんまと巨人を倒して見せた信長達ですが、あくまで黒王軍にとって最初の舞台がやられただけ。
これから彼らは本腰を入れて侵攻を始めるのです!
ゴブリン、コボルト、オーク、そして竜。
大地を覆わんばかりの大群を、信長は倒すことができるのでしょうか?
……と、そんな時です。
信長が双眼鏡で、思いもよらない人物の姿を見つけたのは。
それは黒王軍の指揮を執るあの男でした。
男の纏う衣に縫われた、水色桔梗の紋所。
その男は……信長の憎んでも憎み切れない怨敵、
do3
明智光秀なのでした!!



と言うわけで、2年半ぶりに刊行となった今巻。
今巻はいよいよ黒王軍と信長たちが待っ正面からぶつかり合うこととなります。
久々の本格的なバトルシーンでもあるこの決戦はやはり見どころばかり。
平野先生の力強い戦で描かれるド迫力の戦いに、二転三転する戦況。
台詞のかっこよさも健在で、見るものを惹きつけてくれるのです!
そしてもちろん各キャラクターの活躍も忘れてはいけません。
信長VS光秀と言う、因縁深過ぎる関係の二人がぶつかり合うと言うだけでも注目せざるを得ませんが、もちろんそれだけではないのです。
豊久の常軌を逸した戦ぶり、与一の冴えわたる射撃、そして黒王の恐ろしさ。
さらに「新選組」の男も動き出し……!!

さらに今巻ではラスト近辺で驚くべき展開が待っています!!
今まで読み進めてきたファンの方々なら、「まさか!?」とハラハラしてしまうこと間違いなしのその展開……ぜひともその目でご確認いただきたいところ!!
しかもそこからさらにさらに目の離せない意外すぎる展開が待っていますので……もう、今から次の展開が楽しみでならなくなってしまうことでしょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!