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今回紹介いたしますのはこちら。

「新ゲノム」第8巻 古賀亮一先生 

コアマガジンさんのメガストアコミックスより刊行です。


さて、人間界に留学中のゆるふわエルフのエルエルと、ザ・ハンサムの異名を取るはっちゃけマシン・パクマンさんとそのソウルフルな仲間たちの毎日を赤裸々に描いていく本作。
2年ぶりの新刊となる第8巻ですが、今巻でもやっぱりおなじみのドタバタ劇が繰り広げられております。
今回はそんな中から、もう完全に「虫」ではない気がする題材を取り扱った「インフルエンザ」の階を紹介したいと思います!!



手足を生やし、疾走するコタツ。
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そこから顔を出しているのは当然我らがパクマン……ではなく、まさかの所長でした。
まるで虫か何かのようにあたりを這い回り、不気味に壁を登る所長……!!
たまらずエルエルがどうしたんですかと心配の声を投げかけるのですが、そんな所長の姿を見て、私ったらなんてはしたないことを、見ないでー!と赤面するもう一人の所長の姿があるではありませんか。
そしてそのもう一人の所長は、這い回るコタツ所長を布団たたきでぶっ飛ばし、なんで私が恥ずかしがってんだ、と突っ込みました。
するとコタツの中から出てきたのは、結局所長のお面を装備したパクマンなのでした。
毎年毎年コタツを改造して、いい加減にしろ、と怒りをあらわにする所長ですが、パクマンは冬の訪れを知らせるコタツの妖精、パクマンをよろしく、と悪びれません。
そんなパクマンに、珍しくエルエルが凛とした表情でびしっと言うのです!
気になって調べたんですが、パクマンさんがコタツを改造した話は今回で5回めです!
あまりにもどうでもいいその報告……
所長はそれを受け流し、だいたいなんで人の顔を使って遊んでんだ、コタツ早く戻せ、と改めてパクマンを蹴飛ばすのですが、そのせいでコタツが暴走!!
なぜか所長の顔が四つに増え、手足ではなく触手が生えて今まで以上に薄気味の悪い動きをし始めるのでした!!
ちなみにエルエルはと言いますと、出だしの1コマ目でコタツがいきなり出る話は今回で16回目です!!とまたも謎のデータを嬉しそうに報告する始末なのでした。

と、そんなところに来客が。
すでにおなじみとなった、ウサギンジャーです!!
寡黙すぎる彼、数々巻き起こす突飛な行動にみんなたじたじなのですが、なぜか彼の大ファンであるエルエルは彼の意思を完全に理解できていたりします。
そんな彼、何故いきなり姿を現したのでしょうか?
黙して語らない彼の股間に、所長の顔のついた棒をねじ込んでちょっかいを出しパクマンですが……突然ウサギンジャーが倒れてしまうのです!!
流石のエルエルも大好きなウサギンジャーをやられてパクマンをひねり上げるのですが、ウサギンジャーが倒れたのはパクマンの所長アタックが原因なのでしょうか?
ウサギンジャーは突然むくりと起き上がり、いきなりエルエルの両肩を鷲掴み。
いつもとは違って鼻息荒く、鼻息荒く小刻みに震え……パクマン曰く、自分の2ランク下くらいまで危険度が上がっているとか……!!
しかも今度はおもむろに布団を敷き始めますし、まさか、ウサギンジャーはDNA的に兎よりらしいですし、まさかの発情期なのでしょうか!?
ウサギンジャーは紳士だと信じ込んでいるエルエルなのですが、パクマンは警戒心バリバリ!!
エルエルに、どこか遠い国に逃げるぞ、そこで大統領にでもなってふたりつつましく暮らすんだ、とまだ妄言を吐きながらエスケープを決め込もうとするのですが……
ウサギンジャー、その布団の中に一人ですッと入り込むではありませんか!!
……まさかウサギンジャー、体調不良……?
エルエルが体温を測ってみると、まさかの39.5℃!!
もしかしてこれ、インフルエンザなのではないか!?
病院に行くべきじゃないか、と騒ぎ出す一同、そこでパクパンは恒例の虫スーツを取り出しました。
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インフルエンザウイルススーツ……
インフルエンザを模したスーツを着れば、仲間だと思われてインフルエンザにかからない……なんていう効果はもちろんありませんで、いつものようにノリで着せただけの様子。
パクマンはよく効く薬を作ってやる、と、鍋にしょうゆ、砂糖、みりん、すっぽんエキス、バニラエッセンスを混ぜ……そこに一㎝角に切ったエルエルのパンツを柔らかくなるまで煮詰める、と謎の物体を作り始めました。
いつものようにふざけ放題のパクマンですが、ウサギンジャーが絡むとエルエルは真剣です!
ウサギンジャーがこんなに苦しんでるのにかわいそうです、今日くらいはいたわってあげてください、とパクマンに泣きつくのですが……
気が付けばウサギンジャー、例の四つ首所長コタツに雷どして大見得を切っているではありませんか!
……実は兎の平熱は38から40℃。
つまりウサギ寄りの彼にとって39.5℃は平熱で……ウサギンジャーは単に眠くておもむろに寝始めただけだと言う事のようです!!
そして紳士のウサギンジャーは、休ませてくれたお礼にとエルエルにプレゼントをして去って行きます。
それは……四つ首所長コタツの顔がウサギンジャーになった、ウサギンジャーモデルコタツ。
それに乗ってはしゃぐエルエルに、所長はエルエルまでお菓子な道に入るんじゃない、と突っ込むことしかできないのでした……



と言うわけで、おなじみのハイテンションギャグが繰り広げられる今巻。
いつも通りのキレッキレのギャグ、みっちり詰め込まれた台詞、行きつく暇もないテンポいい展開は健在も健在!!
この他にもこれでもか、これでもかと愉快の一言では片づけられない、ギャグ満載のお話が詰め込まれております!!
この他にもウサギンジャーが登場して皆をひっかきまわす「シデムシ」、パクマンさんの奇怪な発明エルエルフェイスマシーンが跋扈する「ニキビダニ」などのインパクト抜群のお話が収録。
さらに今巻にはふんだんに番外編が収録されておりまして、第7巻発売時の宣伝漫画、RPG風お話、バッタ、ゴリラ、ブタと脇役ながら異様な存在感を放つ三人がメインの脇役編、豆知識や古賀先生渾身の回文が披露される初夢編、そして番外編とは銘打たれていないものの昔話の「天狗の隠れ蓑」を題材にした「テングスケバ」などなど、バラエティ豊かに楽しめます!!
ちなみに個人的に今巻で一番、出色の出来だと思うコマはこちら。
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……常人では到底思いつかない、古賀先生ならではのギャグと言えるのではないでしょうか……!!

パクマンさんをはじめとした面々のコミカルなあれこれはもちろんの事、エルエルの他、なっちゃんやダクエル、うみさんなどの女性キャラ陣もキュートに活躍!
相変わらずモテモテなエルエルを取り巻く彼女たちのあれこれも必見ですよ!!






今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!