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今回紹介いたしますのはこちら。

「ナリカワリ」第3巻 原作・長田トヒキ先生 漫画・オオイシヒロト先生 

講談社さんのKCDXより刊行です。


さて、憑依ステッカーの争奪戦に巻き込まれたマリオ。
ですが単純なステッカーの奪い合いにはならず、ステッカーを使って世界を変えようとするものが現れます。
過激な行動で世界を変えようとするものを目の当たりにして戦慄するマリオですが、そのマリオもまた「憑依ステッカーの持ち主」としてネットにさらされると言う恐ろしい事態に巻き込まれ……!!



ステッカー所有者5人が団結し、巻き起こした政治家集団自殺事件。
その際に所有者たちが残した、「一緒に世界を変えよう」というメッセージは、明らかにまだ見ぬステッカー書士勇者に向けたものでした。
確かにこの国をより弱者や善人が住みよい国に変えるには、あれぐらい大っぴらに過激なことをやり、普通の法では裁けないものが居ると言う事を知らしめる必要があるのかもしれません。
ですが……その為には多少の犠牲もいとわない、と言うスタンスを、マリオは決して受け入れることができないのでした。
苛立ちを隠せないマリオでしたが、そんな時視界に入ってきたのは、とある女子のグループでした。
大人しそうな黒髪の少女、北条セレナ。
そんな彼女をにらみつける数名の女生徒と、そのリーダー格である金城寧々……
彼女達が何をするのか。
良くないものを感じたマリオは、そっと後をつけるのでした。

体育倉庫で、寧々はセレナにこんな言いがかりをつけています。
自分で酷いことしてると思わない?
お嬢様でちょっとかわいいからって私たちのこと見下してさ、ちやほやされて勘違いしてんじゃねーよ。
セレナは下着姿にされていまして……おどおどしながら、その言いがかりを否定すること以外出来なくなっています。
寧々はセレナにさらにとんでもないことを要求します。
罰として、今からこれで「卒業」して、と。
差し出されたのは、男性のアレを模した性的な用途に使用する道具。
それを使って、自らの初めてを失え、と言う命令を下したのです!!
当然そんなこと、できるはずもありません。
涙ながらにいわれのない謝罪を繰り返すセレナなのですが、言う事を聞かなければお腹を酷く殴りつける、そうなればもっと悲惨な結果が待っているかもしれない、と脅迫され……
震える手で、その道具を手にするのでした。
が、その時です。
体育倉庫に、マリオが現れたのは。
そっとセレナに寄り添ってもう大丈夫と声をかけると、寧々たちをにらみつけるマリオ。
ですが寧々もこう言った事態になれたもののようで、すぐさま下着姿のセレナに寄り添うマリオを撮影、女子を襲おうとしている男子の証拠写真をゲット!と笑い……!!
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普通ならばこれで、マリオも彼女たちに従わざるを得ない状況になってしまったところでしょう。
ですが今のマリオには、アレがあるのです。
人生終ったね、とにやつく寧々に対し、終わるのはお前だよ、と宣告。
そして頬を張り……
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憑依ステッカーを貼りつけたのでした!!

こうなればもうおしまいです。
寧々に憑依したマリオは、寧々自身の手で自分たちがセレナに酷いいじめをしている様子をネット上にアップロード。
寧々自身はもちろん。一緒にセレナをいじめていた連中の人生もぶち壊しにしたのです。
これで寧々も懲りるはずだと考えたマリオ、あとはセレナを安心させなければ、と考えるのですが……
流石にあの後、マリオがすぐ倒れて気を失い、代わりに寧々がいじめを自らの手で暴露すると言うとんでもないことをしたのですから、怪しまないはずもありません。
とはいえ、絶望的な状況からマリオの手ですくいだされたと言う事もわかっているはず。
具体的に何をしたのかまではわからないでしょうし、彼女のことはそれほど警戒しなくていいでしょう。
……こうしてセレナはいじめから逃れられました。
ですが、依然マリオが解決した振動の事件の事が知れ渡っている今でも、こんな悪逆非道ないじめ行為がなくなっていない事実を目の当たりにしたマリオの無力感は加速します。
あの政治家集団自殺のようなことをしなければ、世界は変わらないとでもいうのか?
一人そんなことを考え、体育倉庫にたたずんでいると……そこに体罰で有名な体育教師、本間が現れてしまいました。
既に授業は始まっています。
このまま怒られるのも厄介ですし、何よりこの部屋で気を失っているマリオが見つかってはさらに面倒になるでしょう。
今授業に行こうと思ったところです、と素直に謝ってその場を離れようとするのですが……ほんまはこんなことを言うのです。
嘘付け、サボりだろ!!
罰として
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その身体、死刑。
本間はポケットから刃物を取り出し、寧々の腹へまっすぐ差し出して……!!!




と言うわけで、またも新たな動きが見え始めた今巻。
前巻で行われたステッカー所有者たちによる政治家集団自殺事件。
日本中にショッキングな衝撃を与えたこの事件、日本全体に今までにない怖れをもたらしたのは間違いありません。
ですが彼等もこのままでは日本を変えることができないことがわかっているからこそ、電波を通じて仲間を求める呼びかけをしたわけです。
マリオはそんな彼らに迎合するつもりはないのですが……仲間を欲している彼らが、ネット上に情報をさらされたマリオを放っておくでしょうか!?
突然現れた本間と、その異常な行動。
これの意味するところはつまり……!!

そしてそんなマリオの周りには、さらなる問題も持ち上がります。
マリオに心酔するがあまり、行き過ぎた行動もとってしまうモリイですが……
彼女の方にも大きな問題が持ち上がってしまい!?
様々な問題の持ちあがっていく本作、ステッカーをもたらしたものの存在などもあるからには、これから先にも更なるどんでん返しが待っているはず。
この後も目が離せませんね!!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!