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今回紹介いたしますのはこちら。

「かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~」第11巻 赤坂アカ先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、白銀とかぐやを中心にした、生徒会メンバーのあれやこれやを描いていく本作。
最近では正直言って白銀とかぐやの関係は時間の問題なんじゃないか感も強くなってきておりまして、その為かサブキャラ中心のお話も増えてまいりました。
今回もそんなサブキャラのお話を紹介させていただきたいと思います!



いつものように生徒会に何やら用事にやって来たらしい、渚とその彼氏の二人組。
用事を終え、何やらイチャイチャしたまま生徒会室を立ち去っていくのですが……その姿が見えなくなると、突如石上がもう姿の見えない二人に向かって両手で指を差し、死ね死ねビーム!!と叫んだのです!
突拍子のないその行動に驚くかぐや、思わずその死ね死ねビームとは何なのかと石上に問いかけてしまいました。
石上によれば、喰らうとカップルがわかれるビームだとのこと。
とりあえず死につながる要素は内容で一安心するかぐやなのですが、人の幸せをねたみ放題にねたむ石上の自体は不安です。
別にねたんでない、高校生は勉学に集中すべきで恋愛にうつつを抜かしてる場合じゃない、と携帯ゲームをプレイしながらプンスカする石上を見ては、ツッコミを入れずにはいられませんし……
じゃあ石上は彼女は作らないのか、と尋ねてみますと、当然だ、そもそも必要ないとのこと。
硬派なのねと感心するかぐやなのですが、そこに一人の女生徒が入ってくると、事態は急変するのです!
やって来たのは、子安つばめと言う女生徒。
文化祭の出展書類を持ってきた彼女ですが、先日の体育祭の時に石上といろいろありまして、あの友達の少ない石上と仲良くしてくれた過去を持っております。
今回も気安く石上を優くんと呼んでスキンシップまで取ってくる彼女を前にしますと、石上はもうてれってれ!!
誰がどう見ても石上がつばめを意識しているのは間違いありません!!
が、石上は急に来たからびっくりしただけだ、としらばっくれるばかり。
そこでかぐやは、彼女に熱を上げる男子は多いと聞いたから、石上がそんな競争率の大会相手に無謀な恋をしたのでなくてよかった、そもそもあれくらいの人気ならほぼ確実に彼氏もいるだろう、イケメンで性格もいい人と付き合ってるんでしょうね、と勝手な予想を並べてものすごくアグレッシブな鎌をかけてみました。
すると石上、
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自らの頭に向かって死ね死ねビームを連射しだすではありませんか!!
死ね死ねビームには殺傷能力はないため、決して自死に至ることはないはず……!!
死なせてくださいと錯乱する石上を押さえ、かぐやはほら見たことか、好きじゃなければそんなr地アクションはしない、と彼の本心を聞きだす体勢に入るのです。

基本恋バナ大好きなかぐやに押されるまま、ツバメが好きになって理由を語り始める石上。
体育祭の時に世話になったんだけど、最初は応援団の空気をよくする単に無理して絡んでくると思っていた。
でもあの人はそうじゃなくて、素でああいう人で、無理せず普通に優しい人だって気付いたら……
石上は結構本気でつばめのことが好きなようです。
ですが、決してその想いを打ち明けようなどとは考えてはいないようで。
相手は高根の花、自分のような何のとりえもないやつが相手にしてもらえるわけがない、最初からあきらめている。
石上はいつものテンションを取り戻し、ぼそぼそとそうつぶやくのです。
……その石上の卑屈さは、彼の今までの人生によって形成されたものです。
石上の人生は失敗の連続。
どうせまた失敗する、そう言う考えがいつも頭の片隅に居座っている為、何か事を起こそうと言う気持ちが起きないのです。
……かぐやはそんな石上の様子をみて……
石上の顎をくいっと持ち上げ、こう語りかけたのです。
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石上くん、どんな手段を使ってもいいわ。
子安つばめを手に入れなさい。
……突然のとんでもない言葉に驚く石上。
かぐやの方は本気です。
どんなことにも絶対はない、自分から見たら石上は傷つくことを恐れて挑戦すらしない臆病者だ。
フラれたら、今の関係が壊れたらどうしよう、そう思う気持ちはわかる。
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でも告らなきゃどこまでもズルズルいくわよ。
……かぐや自身にグサグサと突き刺さるその言葉、なんだかものすごく説得力があります。
石上の方も実はいろいろ告白のことを考えていたのですが、彼の考えはもうとんでもなくアレ。
月曜日から金曜までそれぞれ違う花を一輪つばめの机に置き、その花の頭文字をつなげると「アイシテル」になるようにする、だとか、自分のアルバムを送りつけて最後のページにこれからのアルバムは君と一緒に作っていきたいと言うメッセージをつける、だとか……
サイコの領域に踏み込みつつあるその告白案は当然却下。
そこでかぐやは自分がかっこいいと思う人物像と照らし合わせ、女は「力」に惹かれるものだと力説します。
それは単純な腕力はもちろんのこと、財力、コミュ力、知力と言った様々な力。
その力を見せつけ、自分と自分の子供を一生守ってくれそう、この人と一緒になりたい、と思わせること。
それこそが女性に好かれる早道だ、と!
そこでまず石上に求めたのは、次の期末試験で上位50位に食い込むこと。
この学校では学年ごと上位50位は全校の目に触れる場所に成績優秀者として名前が張り出されます。
万年ビリ候補である石上がそこに名前を連ねれば、一気につばめに、そして自分自身にも見直されることは間違いないでしょう!!
こうして石上は……かぐやのスパルタ教育による、学期末テストへの挑戦に挑むのです!!



というわけで、今巻も石上編が繰り広げられる本作。
なんだかんだ言ってミコとどうにかなるのかなと大半の人は思っているであろう石上ですが、とりあえず現在はつばめの方に本気で恋をしている様子。
今まで成功体験をほとんどしてこなかった石上のことを考えると、この告白は、大成功……とまではいかないにしても、少なくとも悪い思い出にはならない結末を迎えてほしいところ!!
その為にもとにかく今回のテストを足掛かりに、ステップアップしていかなければならない所ですが、果たして……!?

そしてそんな石上主役のシリーズ以外の見どころも忘れてはいけません!!
今巻で数少ないかぐやと白銀の絡みを描くスマホのメッセージアプリネタをはじめとしまして、石上とミコの現在の距離感をはっきりと見せつけてくれるお話、好評(?)の千花が白銀に何かを教えるシリーズ、最近出番が増えてきた四条眞妃メインのお話、本作のテレビアニメ化を踏まえて「アニメ化」に関してのあれこれを描く完全ギャグ回と多種多様!!
さらに白銀の父や早坂の母が出てくる三者面談ネタを経まして、次なる大きな転機を予感させる展開が!!
通常営業のお話から、気になる次の展開の準備と、今巻もまた見逃せない内容となっているのです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!