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今回紹介いたしますのはこちら。

「ボクはイケメン」第4巻 きづきあきら先生+サトウナンキ先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。


さて、獅子丸と彼に取り付いた形になった犬養の霊を中心に、熊谷と鮫島の三角(四角?)関係が描かれていく本作。
一応は獅子丸と熊谷が付き合うことにはなったものの、好きと言う感情がよくわからない熊谷と、女性に対してどうしても斜に構えてしまう獅子丸では、順調にことが進むはずもなく。
鮫島も様々な手段で犬養を狙ってきまして、その恋模様は一層混沌としていってしまうのです。



鮫島は策を弄し、熊谷と獅子丸を別れさせることに成功。
そして、なんと獅子丸と付き合うことに成功しました。
こんなことになる前は犬猿の仲であった獅子丸と鮫島ですが、鮫島のずけずけとした物言いは、どこか遠慮がちな熊谷の態度よりも獅子丸には付き合いやすいと言うのもあったかもしれません。
鮫島の積極的なアプローチに押される形で、獅子丸は……鮫島の家に行くことになってしまうのです。

部屋に入ると、鮫島はある意味でお決まりのあのセリフを言いました。
お風呂、入ってこようかな。いい?
……女性とこう言った雰囲気になるのが初めての獅子丸でも、その言葉の意味することは分かります。
いいって言ったら、その後も、ってことか?
ダメ、っていうのはあるのか?
そんな迷いが現れるままに、獅子丸は勝手にすれば、などと言ったダメな感じの言葉をご女ごにょとつぶやくように返します。
鮫島はその言葉を聞くと、そう、じゃあ入ろっと、と言ってお風呂場へ。
一人残された獅子丸は、たまらず犬養に助けを求めるのですが……獅子丸の態度に怒りを感じていた犬養は、そんな現場にいるなんておじゃまだろうと言ってその場を離れてしまっていたのです。

犬養は犬養で、気が気ではありません。
獅子丸が鮫島と上手くいってしまったら、自分はどうなるのだろうか。
熊谷さんはどうなる、自分や獅子丸のことなんか忘れてしまうのか……?
獅子丸は、それでいいのか?

獅子丸は鮫島が入浴中、携帯で「やり方」を検索しておりました。
ですがもちろんネットの座学でどうにかなるわけもなく、鮫島が戻ってきてしまうのです。
でたけど、どうする?そっちも入る?
そう告げてくる鮫島に……獅子丸は顔を真っ赤に染めながら、いや、俺は、あっ、っているかやっぱ今日は帰ろうかな、まだそんなお互い良く知らないし……と、逃げ出そうとしやがります。
そんな獅子丸に、
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鮫島は胸を押し当てて囁くのです!
だから、よく知り合おうっていうことでしょ?
もはや動くことのできない獅子丸の手を取り、鮫島は自分の胸へと導きます。
触ってみなよ、それで嫌ならやめれば、と言う鮫島なのですが……生まれて初めて感じる生のお胸の感触は抗いきれない魅力がございました。
昔友達から、デブの男でも同じだから揉ませろと言われたことがあったけど、全然違うじゃねーか!!
そうセルフで突っ込む獅子丸ですが、違うのは感触だけではありません。
ん、と声を漏らす鮫島……!!
彼女の反応もまた獅子丸を興奮させ、一心不乱にもみもみしてしまうのです!!
ただただ延々と揉みまくりんぐな獅子丸にしびれを切らし、鮫島はグイッと顔面を押してひきはがしてしまいました。
鮫島は慌てて、あ、ごめん、ベッド行く?床じゃね、と苦笑い。
獅子丸も、そこです小佐井岳冷静さを取り戻し、しまった、ガツガツしすぎた、と反省するのですが……そこで鮫島は、今日は交代しなさそうじゃん、と指摘してきます。
獅子丸はそう言えばとハッとし、そしてこう続けるのです。
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やっぱ相性とかいろいろあるよな、鮫島がいいんだ俺は。
熊谷だと……高嶺の花?
とっつきにくいっていうか緊張しちゃって、お高く止まってんのかな。
……その言葉の、前半まではよかったのでしょう。
ですが、後半になると鮫島は明らかにその表情が変わってきました。
妙な雰囲気を察した獅子丸。
獅子丸に向き直った鮫島は、笑顔を見せるのですが……何か雰囲気はおかしいままです。
だね、お互いちょうどいいほうが良いね。
私が獅子丸君、熊谷さんは蛇沢君で、カップリングしなおしたから。
……自分のことはともかく、何故熊谷と蛇沢が?
獅子丸はここで、熊谷は蛇沢に乗り換えたくて別れ話を切り出したのか、と勘違い。
それを聞いた鮫島は、さらにいらだった様子。
バカじゃないの?
私と蛇沢君で作戦建てたの、あんたと熊谷さんが会わない事教えてやろうって。
良いよね?合わないんでしょ?私のほうがいいんでしょ?
……そう問い詰められた獅子丸は、こう言います。
俺は熊谷を好きじゃない、俺なんかにまで優しくして見せて、付き合ってみたら気まずいばっかで辛いだけ。
俺はアイツが美人だからってちやほやしないから他の連中と違ったんだろうけど、別れたいっていうのもやっぱりねった感じだし。
鮫島なら、楽だし嘘もないだろ?
……その言葉が続くにつれて、鮫島の表情はどんどんと曇っていきました。
そしてついに、獅子丸の顔をグイと引き寄せ、行ったのです。
はじめは犬養君目当てだった。
獅子丸ごと犬養君を私のものにして、いつかあんたを消してやろうって。
けどだんだんあんたも変わろうとしてるのかなって、いいところもあるのかな、あんたでもいいかなって思った。
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けどやっぱ違った。
あんたはダメだ。
消えてよ、犬養君のために。
……その言葉は、事態を一気に進めることとなるのです。
それも、思いもよらない方向に……!!



と言うわけで、クライマックスを迎える本作。
この鮫島の言葉をきっかけに、物語は一気に進んでいくことになります。
なんだかんだと獅子丸自身も嫌いではなくなりつつあった鮫島ですが、ここに来て獅子丸の言葉が止めとなり、獅子丸を追い詰める言葉を告げることになりました。
獅子丸などよりも、犬養が生きていたほうが良い。
自分自身そう思っていた部分もあるであろう獅子丸が、心を開きかけていた鮫島の口からその言葉を聞いてどうするのか?
獅子丸のことを以前ほど嫌いではなくなった、いや、ひょっとすると好きになりかけていた鮫島はなぜそんな言葉を言ったのか?
別れを切り出し、友達として付き合うと決めたはずの熊谷は?
そして、犬養は……
物語は急展開を迎えます。
それぞれの人物が、自分の本当の気持ちと向かいあい、決着をつけていく。
敵役と言われてしまうポジションの人物もしっかりとそうするに至るドラマがあり、それがしっかれりと描かれ、獅子丸や熊谷の主役人の抱えていた問題も描き切っていくのです。
そして待っているのは納得のラストシーン!!
是非ともご自身の目でご確認ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!