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今回紹介いたしますのはこちら。

「ハイスコアガール」第7巻 押切蓮介先生 

スクウェア・エニックスさんのビッグガンガンコミックスSUPERより刊行です。



さて、日高の想いがぶつけられた三本勝負で見事勝利を収めたハルオ。
乙女の想いを真っ向からたたきつぶしてしまったハルオですが、そこは乙女心などこれっぽっちもわからない彼、単純に負けたくなくて倒しただけ……と言うところもあるのでしょうが、やはりそこには大野の存在もちらついていたのでしょう。
大野のほうもまた、厳しすぎる束縛から徐々に解放され、ハルオとともに過ごす時間を徐々に増やしてきていまして……


1996年。
高校生活も徐々に落ち着いてきたハルオはと言いますと、相変わらずゲームセンターに来ておりました。
バーチャコップ2、ファイティングバイパーズといった95年後半からぞくぞくとリリースされていった注目作。
そんな注目作にも引き込まれ、ハルオは親友の宮尾とともにゲームにいそしんでおりました。
ゲームをやっていればとりあえず幸せなハルオでしたが、宮尾からするとやはり気になるのはハルオを取り巻く女性関係だったりします。
大野さんとどうなんだ、とストレートに尋ねられたハルオは、ゲームが良い所なのにと話をそらそうとします。
それはつまり進展がないということなんだな、と理解した宮尾は、彼らしく世話を焼いてきました。
大野さんみたいなかわいい子は放っておかれない、最近の高校生はいろいろ早い、彼氏だとか彼女だとか作りたがって色めき立っているんだ。
大野さんだって例外じゃない、次会った時男と付き合ってたらどうするんだ?
そう言って危機感をあおってくるのです。
それでもぴんと来ていない様子のハルオ、だったら宮尾はどうするんだと反撃にうって出ます。
宮尾はしどろもどろになりながら、公園で二人で歩いたり、映画を見たり、イチャイチャしたり……などと言っている間に恥ずかしさに耐えられなくなり、ハルオの背中を思いっきり叩いて何を言わせるんだと話を中断!
今日はもう、お前んちで男同士熱く語り合おうじゃないか!と、河岸をハルオの家へと変えようとするのです。
熱く語り合うとなれば、長丁場になるかもしれません。
お菓子やジュースも勝っていこう、と宮尾は道中にあったお店に入っていきます。
ハルオもそれに従うのですが……何と言うことでしょう、そのお店は日高の家だったのです!
そう言えばそうだったと思いだす二人に対し、店番をしている日高は何だか不機嫌そう。
当時はやっていたミニゲームのキーホルダーで遊んでいたにもかかわらず、忙しいから買い物じゃないなら帰って、と言いだしました。
ミニゲームやってたくせに、とぼそりと漏らすハルオの声を耳ざとく聞きつけた日高は、何か云った底のお客さん、ちょっとこっち来なさいよとハルオを手招き。
何だよと日高の言うがままに近寄っていきますと、何が気に入らないのか
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ハルオの顔面にビンタを叩き込んできたのです!!
その挙句、ひっぱたきたい顔をしてるからいけないんだ、とひっぱたいた方の日高がむくれる始末……
宮尾はハルオにお菓子とかを選んでおけと指示を出して距離を引き離し、修羅場的なソレを回避。
最近感じが変わったけどどうしたんだ、と宮尾は日高に尋ねるのですが、日高は普通だ、イライラさせる男がいればイライラするのは当然だろうと堂々と答えるのです。
……普通だと言われましても、やはり普通じゃない日高を放置して帰れる宮尾ではありません。
気分転換になるかはわからないけど、ハルオの家でしようと思っている語り合いに来るか?
そう誘ってみますと……日高は一瞬ハルオのほうを見つめた後、一言、こう返事をしたのです。
いく。

道中でも、日高は荒れ模様です。
二人の前に立ってどんどん歩いていくばかりか、ゲームは今でもやっているのかと言う問いに、ハルオに帰してもらったプレステで一人寂しくやっている、ととげとげしい返答が返ってきちゃうのです。
……そんな不穏な空気漂う道中ですが、実はこの先にこそさらに不穏な空気が立ち込めていることを、一同は知る由もありませんでした。
ただ、ハルオの長年のパートナーであるガイル……の形をした彼の直感だけは何となく察していたようですが……
それも、今の日高の強情の張った気分の象徴であるフォボスにあっさりとコンフュージョナーで蹴散らされてしまうのです。

ガイルとフォボスの見えない戦いに気付きもせず、ハルオの家へとたどり着いた三人。
家の中からは、普段聞こえない笑い声が聞こえてきます。
誰か来ているのかなと首をかしげながら中へ入り、二人を先に自分の部屋へと向かわせるハルオ。
お客さんの様子をうかがいに行ってみますと、そこにいたのは
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まさかの大野、そして大野のお姉さんである真ではありませんか!!
しかも真、ハルオが友達を連れてやってきたと知ると、よせばいいのにみんなで一緒に遊ぼうじゃないかとハルオの部屋へと乗り込んでしまうのです!1
ここでまさかの、ハルオと大野と日高、三人がそろい踏み……!!
その上ものすごいことになってしまった空気に耐えられず、宮尾と真は早々とこの部屋から離脱してしまい、あろうことか部屋の中は渦中の三人のみとなってしまうのです!!
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とんでもない状況に陥ってしまったハルオ……
ハルオの部屋は、本当の修羅場となるのか!?
大野と日高、注目のバトルが繰り広げられることとなるのです!!


というわけで、ラブコメ色の加速が止まらない本作。
まさかの日高と大野の邂逅、しかもハルオの部屋で、というとんでもないシチュエーションを迎え、物語は大きな一歩を踏み出したような……
前回の3本勝負で何かが吹っ切れたのでしょうか、それともこの大野との接触で思うところあったのか、日高はこの後積極的に攻めに転じていくことになります。
とはいえハルオもいろいろあって、大のとこ日高ともしばらく会わない状態が続くのですが……

あいも変わらず、当時のゲームセンターに通っていた人ならば懐かしさを禁じ得ない様々な当時のゲームネタはばっちりとちりばめられております!
今回は「ファイティングバイパーズ」や、良くも悪くも近年になって再評価された「カイザーナックル」などがピックアップ。
今はなき渋谷のゲームセンター、渋谷会館も現役当時の姿で登場し、当時を知る方ならばノスタルジーに浸り放題ですよ!!
……ここで当時ファイティング武術やったなぁ……

そして何よりも重要なのが、日高とハルオの間に大きな事件が起きるということ!!
この事件で確実に大野を含めた3人の関係は動いていくはず……!!
ゲームの懐かしネタのみならず、三人の関係も見逃せませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!






ちなみに、帯にKOF14の広告が載っているのは……両者にもうわだかまりはない、ってことで良いんですよね!
今巻の本編には全くSNKさんのゲームが出てこないんですけど……!!