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今回紹介いたしますのはこちら。

「ウメハラ FIGHTING GAMERS!」第6巻 原作・友井マキ先生 作画・西出ケンゴロー先生

角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行です。 



さて、スト2編が盛り上がっている本作。
ガイルに関して知識を増やしていく中で、ひょんなことから古参プレイヤー・中洲の機嫌を損ねてしまいます。
格ゲーに関してのいさかいは格ゲーで語り合って納めるべし、と言うことで、梅原と中州は10戦先取方式で対戦することに。
ところがその対戦、なぜか最新作のXではなく、ターボで行われることになり……?


中洲の実力はさすがと言ったところです。
足払いを少なめにしてどっしりと構えるスタイルで、間合いに入れば即スクリューで吸い込むというその戦法には、梅原も手を焼かされます。
中洲の間合い調整能力を考えれば、足払い戦を挑むのは無謀と言えましょう。
そうなればリュウが使うのは、当然波動拳と言うことになります!
動きが遅くジャンプが低いザンギエフに取って、本来波動拳と言うのは非常に厄介な存在。
リュウとしても、波動拳を中心にしてペースを握るというのは定石の一つと言えるでしょう。
ところが、です。
波動拳を放った瞬間、中州ザンギエフはダブルラリアットを発動!
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絶妙な間合いで放たれたダブルラリアットは、胴体部の無敵で波動拳を通り抜け、伸ばされたリュウの腕にヒットするのです!!
これは読みと言うよりも、反応。
ボタン3つ押しと言うワンコマンドで出るダブルラリアットは、反応してからの発動が幾分楽……とはいえ、やはりその反応は脅威です。
波動拳を撃てばダブルラリアットでかられる、焦って足払いを出せばスクリューで吸い込まれ、かといって後ろに下がれば画面端に近づいてしまう。
経験と技術が生きている、考え抜かれた戦術を前にして梅原は考えます。
ですが考えている間はゲームが止まる、と言うはずもなく。
梅原は確実に星を落としていってしまうのです。

完全に対応されているじゃないか、と言う周囲の言葉をよそに、梅原の考えは一つの結論に達しようとしていました。
このゲームはターボ、スピードの速いこのゲームで対応し続けるのは無理がある。
なのにこうして対応され続けているのは、こっちの「闘いのポイント」がずれているんだ。
続く黒星の中で梅原が見出したポイントは……戦いが動き出す、前の時点です。
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中州ザンギエフがどっしりと構えてはもう遅い。
波動拳を撃てば返されるという考えは間違いで、むしろザンギエフがどっしりと構える前に波動拳で押していく!!
先手先手を取るという戦法で、反撃を試みるのです!!

中洲の表情が変わりました。
かんたんには構えさせないってか、そう来なくちゃ面白くねえ!
波動拳を乱打してくるリュウに、それでもじわじわと近づいていくザンギエフ……
ダブルラリアットの範囲内に入った直後、波動拳を撃ってくる、と見るや、すかさず反撃……と思いきや、その時リュウが放っていたのは大足払い!!
足元が無防備なダブルラリアットはそれを防ぐことができず、あえなくダウンを喫してしまうのです。
これも先手を取ることによる効能。
どっしりと構えてならいざ知らず、波動拳の乱打をかいくぐって間合いを作りながら、ではすべての行動に対応することなどできるはずもありません。
構える余裕を与えず、さらにフェイントでダブルラリアットを誘う、と言う戦術を見て、中州も悪くないと笑みを浮かべました。
しかしもちろんここで万策尽きたというわけではありません!!
あの間合いで、ダブルラリアットを放つザンギエフ。
リュウはすかさず足払いで反撃を試みるのですが、
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なんと足払いは空を切ってしまうではありませんか!
そしてリュウの足払いの硬直に、ザンギエフの大足払いが突き刺さり……!!
これは、胴体ではなく、足元が無敵なハイスピードダブルラリアット。
ターボならではの足払いすら好かせるこのハイスピードを混ぜることで、今度は逆に梅原リュウの足払いを誘うことに成功したのでした!!
打開策を見つけられたら、それもねじ伏せてやればいい、とでもいわんばかり中州は、再び勢いを取り戻し始めます。
このまま圧し潰してやるよ、と歩を進める中州ザンギエフ。
梅原の瞳にもまた、鋭い眼光が走り……!!
反撃の狼煙を上げ始めた梅原。
それでもなお上をいき、「わからせよう」とする中州。
ターボ対決はどちらに軍配が上がるのでしょうか!?



というわけで、中州VS梅原の戦いが繰り広げられる今巻。
やはりと言いますかなんといいますか、セイヴァー発売時のこのころのX人口に比べれば、格段に王令人口の多いスト2~ターボ次第のプレイヤーの経験値は並々ならないものがあるようです。
このまま中州が経験値と、過去の英雄の偉大さを知らしめて梅原を倒すのか、梅原が持ち前の能力と今を生きているからこその意地で逆転を果たすのか?
Xではない、ターボの対戦ならではの要素がたっぷりとつまった、手に汗握るじりじりバトルをぜひともご堪能ください!!

そしてVS中洲の後は、いよいよウメハラの師匠ともいわれるオゴウが本格参戦!!
あまりにも自由すぎる性格を持つオゴウですが、スト2の実力は折り紙付き。
弱いキャラであるサガットを使いながら、そのとんでもない弾撃ちセンスで数々の猛者たちをビビらせてきたオゴウがいよいよその実力を発揮……するのですが、そのキャラクター選択が意外なもので!?
それでも梅原にとって得るものは多いはずのこの戦いも白熱するのです!!

さらに恒例となった描き下ろし漫画では、ウメハラさんのことを調べている人ならば知っているであろうあの伝説のシーンを漫画化しております!!
思わずニヤリとしてしまうこのおまけ漫画も必見ですよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!