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今回紹介いたしますのはこちら。

「火ノ丸相撲」第12巻 川田先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、奮闘むなしく天王寺に敗戦を喫してしまった潮。
これで学生選手権優勝はおろか、ベスト8の道すら閉ざされてしまいました。
ですが、小関によって潮は再び闘志を取り戻します。
絶対王者である天王寺を撃破し、団体戦で優勝を飾れば、全国大会への切符を獲得できるかもしれない!
肘を負傷した潮は少しでも回復するために病院へ向かい、小関たちは潮を欠いたまま団体戦に挑むこととなるのでした!!


潮が治療に専念する中、ダチ高相撲部は一つの正念場を迎えていました。
対戦相手は、金沢北高校。
この高校は、昨年の団体戦でなんと全国三位。
あの潮を苦しめた、国宝・大典太光世こと、日景典馬を擁する金沢北高校は、今年さらに実力をつけてきているとか。
かなり厳しい戦いになることが予想されるのですが……
潮はと言いますと、自分が戻れる明日行う、団体3回戦までの間にダチ港が負けてしまう、などと言うことは全く想像だにしていなかったのです。
その潮の確信めいた予感は、現実のものになろうとしています。
先鋒戦で登場したのは、主将である小関。
そして、金沢北もまた主将であり、日景に次ぐ実力を持つ相沢が土俵に立っていたのです。
小関の表情は……気負いない、冷静でありながらも闘志を感じさせるいい顔をしていました。
はっきよいの言葉とともに小関は
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あっという間に相沢をつきだしてしまったではありませんか!!
大勢の慣習はその結果に驚きましたが……小関を、ダチ高をよく知るものならばこの結果はうなずけるものでした。
二か月弱の間とはいえ、ダチ高相撲部は徹底的に「技」と「体」を鍛えあげました。
それぞれ別々のものとはいえ、しっかりした下地があった者たちは十分全国で渡り合えるそれを手に入れることができたわけですが、相撲では「心」も非常に重要です。
短い時間で勝負の決まる相撲では、「心」の揺れが勝負に直結。
潮を欠いたダチ高は、当然「心」が揺れ動いているはずですが……それは必ずしも悪い方にだけ振れるわけではありません。
潮を頼ってきた自分たちが、今度は自分たちを頼りにしている。
そんなシチュエーションに立ち……ダチ高のメンバーはかつてないほど燃えているのです!!

二陣戦に出るのは、五條。
その対戦相手は、これまた石川県個人戦4位と言う実績を持つ実力派、瀬良です。
こちらも下馬評からすれば、五條の圧倒的不利と言ったところでしょう。
実際、立ち合いと同時に繰り出した五条の諸手突きは完全に読み切られ、防がれてしまいました。
なにせ相手は、突き押しにかけては全国一とまで言われる日景と日常的に練習をしているのです。
五條の空手仕込みの突きも強力なのは間違いないのですが、日景を完全に上回っている、と言うはずもなく……
瀬良は五條の突きをかいくぐり、懐に潜り込んで廻しをとりに来ます。
なんとかそれをしのいだ五条ですが、全国の強さを肌で感じることになってしまいました。
そんな時頭によぎるのは、病院に行く際に潮が五条にかけてきたこんな言葉でした。
「ユーマ、頼んだぞ」。
まっすぐ自分を見据えて紡がれた、そんな言葉を思い出すと……自然と、五條の中にふつふつと沸き上がってくる想いがありました。
ダチ高のクリーンナップは、潮、小関、國崎の三人で、オレは下位打線なんだよ。
なのになんでも見透かしたようなツラしやがって、俺だけ名指しで……焚き付けたつもりか!?
でも、あの鬼みてぇなお前が言うなんて……まんまと乗せられてみてぇでむかつくが、正直……燃えるぜ!!
五條の鋭く速い突き押しが、さらにスピードアップ!!
手数が増えたからと言って、腰の入っていない軽い突きになっているかと言えばそんなことはありません。
その一打一打が、相撲で多く見られる「押す」ためのものではない、「弾く」ような衝撃の残るものになっていて、ダメージ以上に食らったもののリズムを狂わせる機能を持っているのです!
さらに空手の経験を生かした引きの速さで突き手を取ることも許さず、相手はどうしても防戦一方に!
その攻撃に苛立ち、じらされてしまった瀬良はとうとう我慢が効かなくなり、不用意につっこみ……!
五條はそれを待っていたのです。
前に出た左足に空手の蹴りの技術を生かして足を掛けバランスをわずかに崩した直後に渾身の突きを放つ、
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破城掌がさく裂!!
ダチ高は見事な二連勝を飾って見せたのです!!

……が、問題はここからです。
潮がいない今、3勝と言うのはかなり難しい道。
三ツ橋はまともにやっては全国レベルで通用するはずもありませんし、かといって奇手を放ち続ければ対応されてしまいます。
先の事を考えれば、少なくとも1日目では奇手は封印したいところ……
辻も選手として名を連ねてはいるようですが、やはりその体調面が心配です。
ごくごくわずかな時間ならば全力が出せるとはいえ、やはり実戦から離れていたブランクもあり、白星を期待するのは酷というものです。
となれば、國崎が勝つしかありません。
しかし、國崎の相手は……
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国宝・大典太光世、日景!!
天王寺、そして久世に次ぐ実力を持つと言っていいであろう日景を相手に、果たして國崎は大金星を上げることはできるのでしょうか!?
潮の、ダチ高の、そして國崎自身の今後を占う一戦が……今、始まります!!


というわけで、インターハイ団体戦が開幕する今巻。
無念の敗北、そして負傷を追ってしまった潮ですが、その潮の望みをつなげるため、ダチ高相撲部は一丸となって戦いに挑むのです!!
潮が戻ってきて……そして、天王寺や久世の待っている団体戦の本番ともいえる二日目にたどり着くには、2戦を勝ち抜いて三回戦にまで進まなければなりません。
潮との練習の毎日で成長した小関と五條は見事に白星を上げてくれましたが、國崎は……?
潮に次ぐポイントゲッターである國崎と、国宝の激闘。
一瞬も目を離すことの許されない、激しい戦いが繰り広げられることとなるのです!!

そんな団体戦と、潮の回復具合も気になる今巻ですが、他にももちろん見どころは用意されております!
今まで実はしっかりと描写されていなかった、堀が誰にどんな想いを抱いているのが遂にはっきり明かされるのです!
それによって、ヒロイン不在(レイナさんは……ねぇ?)と言ってもよかった本作にいよいよヒロインらしいヒロインが!?
そのあたりも注目したいところです!!

さらにリアル大相撲ファンにはたまらない(?)、「ハッキヨイ!せきトリくん」とのコラボレーション4コマまで収録!!
「せきトリくん」は単行本に当たる「わくわく大相撲ガイド」の刊行が15年で止まってしまっているため、主人公のひよの山の勇姿が本で拝める最新の一冊になっているのです!!
……台詞はありませんけど!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!