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今回紹介いたしますのはこちら。

「ハカイジュウ」第19巻 本田真吾先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です



さて、とうとう再会を果たした陽と美央親子。
ですが探し求めていたクローン装置を、断固として使わせないという陽に魅央は大反発!
壮絶な親子げんかに発展したあげく、マスター軍と陽軍の大決戦が始まってしまったのです!
そんな中、仲間であるレンを助けるため渾身の力を振るった魅央。
彼女の体に異変が現れ……?


一度は勝負がついたかに見えたヴァリアント集合体と、絢士が乗り込んだ太陽の塔の戦い。
ですが倒れたはずの集合体が突如立ち上がり、再び襲い掛かってきたではありませんか!
しかも一度倒れる前の、鈍重そうな体系が、筋骨隆々の俊敏そうな体系に変化している上、格闘家はだしのキックまではなってきて……!
一転して太陽の塔が苦戦を強いられるその近くで、レンは目を覚ましました。
彼の前には、魅央が立っています。
意識がはっきりしていなくても、彼女が自分を助けたであろうことはわかったレンですが……そのもうろうとした意識も、魅央の顔を見て一度に醒めてしまうのです。
片足だけだったはずの、魅央のヴァリアント化。
それは今や、上半身にまで達してしまっているばかりか、その顔にまで……!
魅央ももう感づいているようです。
間もなく自分も、あの怪物たちのように完全なるヴァリアントに変わってしまう……
絞り出すように、もう時間がないとうめく魅央。
そんな魅央に、レンはこんな言葉を投げかけます。
俺にはずっと探している姉がいた。
でももう一生会えないかもしれない。
お前には親父がいる。
行け!
親父にもう一度お前の想いをぶつけて来い!
……初めて正面からぶつけられた、レンの想い。
その言葉を聞いた深央の口からは、自然と感謝の言葉が漏れ出た……のですが、その瞬間、その時がやってきてしまったのです。
胸を打つような激しい動悸。
この痛みは、おそらく魅央が完全なるヴァリアントになってしまう前触れなのでしょう。
これでもう、人ではなくなる。
そう確信した魅央は、最後の力を振り絞って父親のもとへと走るのです!!
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会ってちゃんと話さなきゃ。
そんな人間らしい気持ちとともに、口から漏れた咆哮はすでに、人のそれとはかけ離れたものになっていて……

そのころ、大阪城では陽とマスターが向かいあっています。
通信を受けた陽は、絢士が苦戦していることを知るのですが、それは油断からくるものだと考えたようです。
しかしマスターは、油断していなくても、「新しい頭」になった集合体には勝てないと思う、と言いだしました。
周りを見てみれば、ヴァリアントと陽のクローンが激しい戦いをしています。
が、ヴァリアントたちの中でひときわ目立つ動きをしていた、カドワキとソウマの姿が見えないのです。
そうなのです。
カドワキとソウマが、あのヴァリアント集合体の頭脳となって、その動きを操っていたのです!
その効果はてきめんで、先ほどまでとは動きがまるで違っている集合体!!
格闘戦で太陽の塔を圧倒したかと思うと、今度は指から鋭く巨大な爪を伸ばし、切りつける攻撃を仕掛けてきて……!
完全に劣勢となってしまった太陽の塔。
ですがその時、太陽の塔の「目」が不気味な光を発し始め……!?

陽のクローンたちもまた、ヴァリアント相手に劣勢を強いられてしまっています。
優位に立ったマスターは、陽にこう持ち掛けます。
クローン装置を渡し、我々るシリアの仲間になってくれ。
そうすれば「救世主(メシア)」が復活し、人類が地上を取り戻し、本物のリ・ワールドが築ける……
陽はそのマスターの言葉に、迷うことなく、断ると返答!
自分はこの眼であらゆる絶望を見てきた。
東京の消滅、世界の終焉、そして
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妻、直央の死。
もう二度と大切なものを失わないために、お前を止める!
陽はエボルへと変身し、ビームサーベルを構えてマスターと交戦する意思を表します。
マスターは、その返答を予想していたのでしょう。
私も「進化(エボリューション)」してお相手しましょう、と叫んだかと思うと、またたくまに
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白いエボルへと変身を遂げたのです!
マスターは、この戦いを人類の未来をかけた聖戦、クルセイドと称し……
二人の戦いは始まったのでした!


というわけで、大阪城編もクライマックスに突入する今巻。
モンスターパニック漫画だったはずの本作ですが……何マンガなんだ!と言う今巻の表紙からも何となくうかがえますように、完全にバトルマンガ的な方向へ向かって行っております!!
太陽の塔VS集合体、そして陽VSマスター。
繰り広げられる超スケールの2大バトルの中で、魅央はひたすら遅々と話すために走ります。
果たして魅央は、その意識を失う前に父のもとへとたどり着けるのでしょうか?
緊迫の展開が続きます!!

そんな、怪物同士の超ド迫力バトルだけが今巻の見どころではありません。
誰しもが度肝を抜かれてしまった、第1部のラストシーン。
地球規模の超巨大怪物が続々と姿を現し、犬死にしか先の見えない戦いを挑んだ……
あの驚愕のラストシーンのその後が遂に明かされるのです!!
一体あの地球滅亡待ったなしの状態から、どうやって今のこの現状程度の崩壊にとどめることができたのか!?
まさかまさかの、あの人がまたまた存在感を発揮しちゃうのです!!
今巻のラストには驚きの展開も待っていますし、これから先の展開が楽しみでなりませんよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!