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今回紹介いたしますのはこちら。

「ゴーストライター」第2巻 御影夏先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。

さて、ある日突然目覚めた能力により、謎の怪物「厄怪者」と戦う羽目になってしまった太一とよしの。
おなじような特別な能力者の集まりだった生徒会に雑務として参加し、厄怪者の脅威にさらされる人々を救うことにしたのでした。
が、紙袋を被った怪しげな男や、生徒会とは別の能力者の集団の存在などもあり、太一とよしのの日常は今までとはがらりと変わってしまいそうで……?


いよいよ生徒会に正式に参加する日を迎えた太一とよしの。
太一は、見知らぬ人の役に立ちたい!と率先して考えるような人物ではなく、正直言えば生徒会の活動への参加はおっくうに思っています。
が、よしのは全く逆。
生徒会生徒会!と授業が終わるなり太一を呼びに来た上、ダッシュで生徒会室に向かうのです。

生徒会室の前で、生徒会広報の2年生、きららが出迎えてくれました。
ですがきららは、これで一年生「3人」そろったかな?と言いだします。
太一とよしの以外にも生徒会に参加する一年生がいるというのでしょうか?
雲母に指さされた後ろを振り返ってみると、そこには何だかチャラそうな印象の男がいました。
その見た目通り、奇策に自己紹介してくる彼は、乾義哉。
役職は庶務とのことなのですが……乾は、いきなり二人に「どんな能力なのか?」と目を光らせて訪ねてきたではありませんか。
名前を知りあった次の段階でいきなり能力を聞いてくるとか、なんなんだこいつ?と太一がいぶかしんでいる間も、乾はなぜかずっと太一に熱視線を飛ばしてきて……
そうこうしている間に、きららが生徒会の説明を始めました。
その間も、乾は大声で返事をするなどやる気満々ぶりをアピール。
きららは元気があってよろしいと評価しつつ、そのまま説明を続けるのですが……
この乾という男、なんだか妙です。
生徒会室はオートロックで、生徒会メンバーに配布されるカードでロックを解除するからだれか試してみて、と言われた時も、自分がやると前に出て試してました。
それはいいんですが、試しながらも
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なぜかキメ顔で太一を見つめてくるのです!!
そのあとも、何かするたびにその顔で太一を見つめてきていて……

その後紹介してもらった風紀委員の清水規子も含め、生徒会はいい人が多いようです。
誰にでもなつくように見えて、その実危ない人にはしっかり反応するよしのが規子には懐いていますし、吉野にとっても悪い環境じゃなさそうだ、と太一は胸をなでおろしました。
が、どうしても気になるのが、そうしている間も謎のまなざしで太一を見つめてくる乾……!
耐えきれなくなった太一は、二人きりになったタイミングを見計らい、何か用でもあるのかと尋ねてみました。
すると帰ってきたのは、実にその本音がわかりやすい言葉だったのです。
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1年のリーダーとか決めとかねぇ?
そう言うのだいしっしょ、きっちり決めとかねーと後でダメなことになってくじゃん!?
……なるほど乾は、「上下関係」をすごく気にするタチのようです。
今までの謎の熱視線も、どうやら単純に「自分がリードしている」というアピールだったよぷです。
俺はお前たちより4日前に誘われたから先輩だろう、俺は庶務だけどこれは雑務より偉いだろうと、とにかく何でも材料を探して自分がリーダーにふさわしいという方向に導こうとする乾。
太一はすべてを察し、乾の肩を叩いて「お前がリーダーだ」と声をかけると……
乾はにやりと笑い、太一は副リーダーな!と握手を求めてくるのでした。

今日は簡単な紹介だけだったようで、一年生三人はそのまま帰宅。
残った生徒会では、ある事象の調査をすることが決まっていました。
昼休みになると開かない旧校舎の女子トイレ。
室内温水プールの水が実は温泉。
音楽室から夜鳴り響くピアノの音。
時々しゃべりだす学校創始者の像……
いわゆる「学校七不思議」の調査を!
単なるうわさ話ならいいのですが、その中のひとつ、あるいはいくつかが厄怪者の仕業だとしたら?
七不思議を面白がって、肝試しをしようとする生徒、というのはいつ現れてもおかしくありません。
興味本位で近づいた一般人が、厄怪者に近づいてしまったら!?
杞憂に終わればむしろ万々歳。
心強い仲間も三人増えたことですし、早速調査を始めようということになったのでした!

めでたくリーダーとなり、すっかりご機嫌な乾は、一年生三人で親睦会を兼ねて飯を食いに行かないかと太一とよしのを誘います。
俺のリーダー就任祝いも兼ねて、と付け加えているうちに、乾は気持ちよくなってきちゃったみたいです。
リーダーだし、支払いは俺が持つから!とまで言うのです!
……が、乾はよしのがよく食べることを知りませんでした。
まさか会計が5000円を軽く超えるとは夢にも思わず……
その高額な支払いに、いい気分もすっかり冷めてしまった乾、ついに手を上げてなんか違くね!?と異を唱え始めます。
この一連の流れもあり、何だか自分が適当にあしらわれている、ということにさすがの乾も気が付いたわけで……
そこで乾は、一番最初に考えた優劣の付け方に立ち返ることにしました。
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結局、誰が上なのかはっきりさせるには、能力の強さで白黒つけるしかない!
……まさかの生徒会員とのバトルが始まってしまうのでしょうか!?


というわけで、生徒会員としての活動が始まった今巻。
生徒会の先輩たちをはじめとして、乾などの新キャラクターも続々登場し、物語が本格始動します!
このあとそんな生徒会のキャラクターに加え、厄怪者や謎の敵勢力も登場!
第2巻にして、太一の攻撃が通じない超強力な厄怪者が登場したり、能力を生かした頭脳バトル的な戦いも繰り広げられるなど、バトル面も充実。
厄怪者だけでなく、敵対する能力者、そして独自に動く別勢力と、様々な勢力が入り乱れるドラマ面も見逃せませんよ!

そして本作の魅力の一つでもある豊富な女性キャラも個性を発揮してくれます。
今巻ではよしのやきららが活躍を見せてくれるのですが、新女性キャラも現れてさっそく大活躍。
ホンワカ優しい女性キャラが多い本作に、新たなタイプが登場して物語をより華やかにしてくれるのです!!


今回はこんなところで!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!