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今回紹介いたしますのはこちら。

「トリコ」第35巻 島袋光年先生 

集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行です。

さて、いきなり現れた猿王バンビーナ。
四天王総出で提示したにもかかわらず、一同はバンビーナの「遊び」についていくことすらできず、トリコの右腕が失われるなどの大ダメージを負ってしまいます。
四天王は味仙人カカに「猿武」という技術を教わり、パワーアップして再びバンビーナに挑んだのですが!?


バンビーナと猿プロレス、サルレスをすることになった四天王。
開幕早々、サニーはバンビーナにつかまれ、ロープに振られてしまいました。
バンビーナの腕力でロープに振られたサニーは、猛烈な勢いでロープにたたきつけられ……その反動で、さらに猛烈な勢いでバンビーナに突進!!
そして、ゼブラが羽交い絞めにしたバンビーナに向けて、修めたばかりの猿武を駆使したパンチを思いっきり叩きこんだのです!!
60兆の細胞の意思を統一し、力を受け流す術である猿武。
ですがその細胞の意思を攻撃に統一した時の破壊力は想像を絶するものとなります!
猿武の「奥義」と言われるその攻撃、かつて猿王の祖先画はなったものは大陸を一撃で破壊したとか……
サニーの攻撃はそこまでいたってはいないものの、それでも相当なもののはず。
その一撃を腹にまともにもらったバンビーナは、心なしか少し驚いたような表情を浮かべた気がします!!
上々の立ち上がりに見えたその時、ゼブラは……驚愕していました。
ガッチリと抱え、押さえ込んでいたはずのバンビーナ。
その体から感じ取れたのは……服なのか、表皮なのか……何かをぎちぎちに着込んでいる感覚。
まるで、今にも爆発しそうな自分の力を抑え込むかのように!!
自分たちは、一体何と戦っているんだ?
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まるで自分が、バンビーナよりも何百分の一のサイズしかないような感覚を覚えるような、存在の大きさの違い。
ゼブラは、バンビーナがいつでも自分の羽交い絞めなど振りほどくことができることに気が付き、トリコとココに畳みかけるように命じます!!
すかさず走るトリコ、あの茂松すらも一撃で粉砕した無限大釘パンチを打ち込みました!!
その衝撃がまだ届く前、矢継ぎ早に背後からゼブラのビートパンチ!!
さらにココが大きく開いたバンビーナの口に向けて、マシンガンポイズンをぶち込むのです!!

本来リング状では1対1であるはずのサルレス。
ですが、そんな悠長なことを言える戦力差ではないことを、四天王全員が悟っていました。
この、自分たちの攻撃のターンを終わらせてはいけない!
ここで一気に仕留めなければ……殺される!!
……ここで言う仕留めるとは、バンビーナを倒す、ということではありません。
たとえどれだけ攻撃を浴びせかけても、今のトリコたちではバンビーナを倒すことなどできないのです。
この攻撃の本当の目的は、バンビーナを喜ばせること。
バンビーナが求めているのは暇つぶし……遊ぶこと。
バンビーナを喜ばせれば喜ばせるほど、その股間にぶら下がったペアは潤い……とりやすくなる!!
四天王最大の目的は、小松を救うためにペアを入手すること。
ペアさえ手に入れることができれば、無理をしてバンビーナと勝負をする必要もないわけです。
となればもう全力で攻撃を続けるだけ!!
ゼブラとサニーはふたりで正面と背後からラリアットを喰らわせる、ヘアビートラリアットで攻撃!
そしてサルレスの様式に倣ってか、サニーは左腕に、ゼブラは右腕に腕ひしぎ十字固めをかけ、ここは足四の字を極めてバンビーナを攻めたてるのです!!
思いもよらぬ四天王の攻勢に。戦いを見守っている猿たちは大盛り上がり!!
攻撃を喰らっているバンビーナは……なぜか瞳を潤ませていて……?
そんなバンビーナに覆いかぶさるようにして立つトリコ。
その瞬間、華に飛び込んでくるペアの香気。
それを嗅いだ瞬間、トリコの中のグルメ細胞の怪物が暴れ始めます!!
ちぎれた腕を求めて叫びだす体の細胞……!!
その匂いだけで、全身の細胞が活性化したのです!!
……そこから響く音だけで満腹になり、体力が回復する。
匂いを嗅げば、全身の細胞がざわめきだす。
そんなペアを……触ったらどうなるんだ?
トリコは、その体を突き上げる食欲に耐えることができませんでした。
まだ早い!というカカの言葉など耳にも入らないまま、ペアをつかんだその瞬間のことです!!
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熱狂の渦中だったはずのリングが、暗闇と静寂の世界へ変貌したのは!!
まるで一瞬のうちに全く別の世界に飛ばされたかのような……これは、一体?
トリコは気づけなかったようですが、周りには見知った存在もいるような……
しかし、その不思議な世界の真相を知ることはできませんでした。
大爆発とともに、すぐに元の世界に引き戻されてしまったのですから!!
爆発したのは……バンビーナ自信。
爆発とともに巻き起こった砂煙が晴れていくとそこには
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真っ白くつるりとしたデザインに姿を変えたバンビーナが……!?
ビジュアルのインパクトは弱まった感がありますが、その実力に関してはそうではないようです。
その姿を見るや否や、観戦していた猿たちは蜘蛛の子を散らすように100Gマウンテンから逃げ去っていきます。
……自らを抑え込んでいた皮を破った猿王……その実力は、一体……?
四天王は果たしてペアを奪うことが……いや、生き延びることができるのでしょうか!?


というわけで、ペア編がクライマックスを迎える本作。
エア編では小松の活躍により、馬王ヘラクレスとの全面対決を避けることができました。
ですが今回はその小松の命が風前の灯火……
圧倒的力を持つバンビーナを前に、四天王の命までもは危ない状況です!!
しかしこの後、四天王はある光明を見出します。
果たしてそのひと筋の希望が、ペア入手につながるのでしょうか?
前シリーズから続く、実力の違いすぎる相手との戦い。
今回のその希望は、おっと驚く戦法となっていまして。
ただ戦うだけでは終わらないこの戦い、見逃せませんよ!!
四天王VSバンビーナの裏でも動きの見えるペア編クライマックス、決着は間近!!
祖の激戦の決着、意外な展開、そして次なるアカシアのフルコースへの道……
今巻も見逃せませんよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!