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今回紹介いたしますのはこちら。

「カラダ探し」第2巻 原作・ウェルザード先生 漫画・村瀬克俊先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。

さて、恐怖の「カラダ探し」をしいられることになった明日香たち。
バラバラになった8つの遥の体を見つけだし、棺に納める。
そうしない限り明日香たちは延々と同じ日に巻き戻され、夜の学校でカラダ探しを行わざるを得ないのです。
失敗すれば、待っているのは激痛を伴う死。
カラダ探しを終えない限り、永遠にその苦痛を味わることとなるのです!!


カラダ探しを強制された6人。
本来ならば協力し合い、少しでも早くこの理不尽な試練を乗り越えなければいけないところです。
が、巻き戻るとはいえ、死への恐怖はすさまじいもの。
その恐怖から、翔太は仲間である健司と理恵を裏切り、自分だけ助かろうとしてしまいました。
その裏切りの甲斐もなく、やはりカラダ探しは失敗。
翔太は裏切りを一同から攻められ、孤立してしまいます。
ですがそれでもカラダ探しの時はいやおうもなく迫ってくるわけで……
そこで翔太を許せない留美子たちは、翔太に遥に「体を探して」と頼まれる前に、遥を殺害するように命令!!
追い詰められた翔太は、半ばやけくそになって遥を絞殺したのでした!!

自分だって二度も死んだんだ、殺したって俺は悪くない。
そんな言い訳をしながら、確かに遥を殺した翔太。
顔面を蒼白にしながらも一同のもとに走って戻り、そのことを報告。
一同は本当に殺したのかどうか疑異はするのですが……時間はほどなく遥がカラダ探しを頼みに来る13時。
待っていれば本当に殺したかどうかがわかる、と言うのですが……
やってきてしまったのです。
首にひもを絡ませたまま、うっ血させた顔面、折れ曲がった首のまま体を引きずりながら……
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遥が!!
嘘をついているんじゃないと激高する高広ですが、翔太はあの首や顔を見ればわかるだろう、本当に殺したんだと反論。
再び見解なるかと思われたところを止めたのは、明日香でした。
以前授業中に見せた、体の向きは前を向いたままなのに、首だけ180度回転させて振り向いた遥。
そのことを語り……今の遥は、自分たちが知っている遥とは違う存在なんだ、と告げて……

カラダ探しの時間を迎えました。
前のように、夜の学校の登校口の前に6人集められています。
緊張が走る一同の中で、まず口を開いたのは高広でした。
お前らまだ翔太を許せないか?と、理恵と健司に尋ね……ある約束を取り付けます。
すると今度は、一人少し離れた位置に立ち尽くす翔太に話しかけ始めます。
理恵と健司がお前のことを許してくれると言っているが、条件がある、と。
その条件は……今回のカラダ探しで、翔太が「赤い人」を引きつけること。
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それも、死ぬまで!!
裏切りを責められた翔太は言っていました。
死んでも、「昨日」になったら生き返る。
だったら、自分が犠牲になってもいいだろう?と追い詰めていくのです!!
押し黙る一同……ムードは最悪ですが、だからと言ってカラダ探しをしないわけにもいきません。
一同は、前回見つけた棺の確認に向かいました。
おさめられているのは右腕だけ。
この体を、元通りにすれば、カラダ探しは終わるのでしょうか……?
度重なる心労からか、健司の顔色は最悪。
明日香が彼を気遣う間もなく、あの放送が鳴り響いたのです。
赤い人が西棟1階に現れました。皆さん気をつけてください。
……作戦は、決行されます。
薄ら笑いを浮かべ、健司は翔太に早く行けよ、と吐き捨て……
翔太は駆けだします。
出て来い化け物、俺はここにいるぞ!!
絶叫しながら走る翔太……
当然赤い人は、翔太に気が付きます。
笑顔を浮かべて恐ろしい速さで翔太に迫る赤い人!!
翔太は必至で逃げるのですが、あっさりとつかまってしまいました。
胴体に腕を回し、地面に組み伏せる赤い人は、歌い始めます。
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赤い服をくださいな……

一同は、これで余裕ができたと捜索を始めようとしていました。
ですがそこでも衝突が起こるのです。
いろいろモノがある理科室に行くために、赤い人がいるかもしれないルートを通らざるを得ない。
そう言う高広たちに、留美子はできる限り赤い人と会いたくないから自分は行かない、この東棟を調べると豪語してひかないのです。
一人でも東棟を調べると言い張る留美子ですが、明日香はそんな彼女を一人にしてはおけないと考え手同行することにします。
二人でまず向かったのは、事務室。
ここにはどうやら探し求める体はなさそう。
すぐ近くの校長室に右腕があったし、やはりもうこの東棟1階にはカラダはないのでしょうか?
すでに調べた部屋を聞いておけばよかった、と話していますと……そこであの忌まわしい放送が流れたのです!!
生産棟1階に「赤い人」が現れました。皆さん気をつけてください。
生産棟と言えば、高広たちが捜索している理科室のある棟。
そこに現れたということは、翔太はもう引きつけ「終わった」ということ……?
それはつまり……
頭によぎる、リアルな死のイメージ。
その怖気に耐えきれず、明日香はうずくまってしまいました。
心配して駆け寄る留美子ですが、そこで気が付きます。
ペタペタ、と何かが近寄ってくる足音がすることに!!
窓から少し顔をのぞかせ、様子をうかがうと……
ちらり、と血まみれの腕が見えて……!!!
赤い人を見てしまったものは、振り返ってはいけない。
それはつまり、まともに逃げることもできないということ!!
果たして二人は何もできないままその命を散らしてしまうのでしょうか。
それともこの時間によって、高広たちが別の部位を探してくれるのでしょうか?
眼前に迫ってくる恐怖……その先にあるものは!?


というわけで、再び恐怖の中に突き落とされる今巻。
死んでもやり直しがきくとはいえ、その苦痛は想像を絶するもの。
その苦痛から逃れるためにも、一同は遥の体を探したいところですが……
実質ゲームオーバーはなく、探し続けることで少しずつではあるもののゴールに近づいていくこのカラダ探し。
ですがだからと言って、緊張感や恐怖がないかと言えば決してそんなことはありません。
少しずつ進んでいるとはいっても、まだまだゴールは見えない段階。
そのゴールにたどり着くまでに積み上げられた恐怖は、一同の心を確実に削り取っていくことでしょう。
憔悴しきった一同は、気力を保つことができるのでしょうか?
そしてその気力がなえてくれば、自然と心は荒み、いさかいも起きるというもの。
まだ今の段階では翔太が暴走してしまっただけにとどまっていますが、これから先一同にどんな精神的ダメージが加わり、そして不和が生まれるかわかりません。
その時生まれた亀裂が、ともすれば一同の関係をバラバラに引き裂き、ただでさえ見えないゴールはより遠くなってしまう……
そんな未来もあるかもしれないのです!!

そんなカラダ探しですが、明日香は一つの疑問に気が付くのです。
このカラダ探しよいう理不尽なゲームの中で、最も得体のしれない、もしかしたら黒幕かもしれない参加者がいることに!!
それはもちろん「赤い人」……ではありません!!
その人物に迫ることが、このカラダ探しにどんな展開をもたらすこととなるのか!?
そこも見逃せない要素になりそうです!!


今回はこんなところで!
あぁ、本屋さんに急ぎましょう!!