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今回紹介いたしますのはこちら。

「進撃の巨人」第16巻 諌山創先生 

講談社さんのマガジンKCより刊行です。

さて、エルヴィンやピクシスの活躍により、人間同士のいざこざが決着空いた前巻。
しかしエレンは、ヒストリアの父であるロッドによって拘束されてしまっていました。
そこでエレンは、自分と父、グリシャの間に起きたとんでもない過去を思い出すことになるのです。


ヒストリアとロッドが触れたことによって、記憶がよみがえったエレン。
エレンはグリシャに撃たれた注射によって巨人化し、そして自らの手で父を……
衝撃的な真実を知り、エレンは呆然とするのでした。
そんなエレンとともに、ヒストリアの記憶もよみがえっていました。
それは幼い日の彼女が愛してやまなかった姉、フリーダのこと。
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よく面倒を見てもらっていたフリーダのことを、今までなぜ忘れていたのか?
疑問に思うヒストリアですが、ロッドによれば、ヒストリアを守るためにフリーダがその記憶を消したのではないかと言うことです。
記憶を消す、とはどういうことなのか……
そこも気になる所ですが、ヒストリアにとって何よりも気になるのはフリーダのことです。
彼女は今何をしているのか?彼女にあってお礼が言いたい。
そう考えたヒストリアなのですが、ロッドはこともなげにこういうのです。
フリーダはもうこの世にはいない、と。
そして、ロッドは衝撃の事実を打ち明けます。
私には5人の子供がいた。
しかし、妻も、フリーダを含む子供たちも全員、5年前にここで……エレンの父、グリシャに殺された。

グリシャが何者だったのかはもはやわかりません。
ですがグリシャは巨人に変化する力を持っており……そして、レイス家がもつある「力」を奪いに来た、と言うことだけは確実です。
グリシャが狙ったのは、フリーダの中に眠る巨人の力。
フリーダの持つ巨人の力は、すべての巨人の頂点に立つ、無敵の力ともいえる力を持っていた、はずでした。
ですがまだ経験が足りなかったのか、その無敵の力を発揮することはなく、グリシャの巨人に敗れてしまいます。
……グリシャはフリーダを食らい、その力を奪いとりました。
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そのまま、グリシャはレイス家を根絶やしにするためにロッドたちにも襲い掛かります。
14歳のディルクと12歳のエーベルを叩きつぶし、10歳のフロリアンを抱えた妻ごと踏みつけ、最後は長男のウルクリンを握りつぶした。
その場から生き残ったのは、私だけだった……
淡々と語るロッド。
愛する姉が、腹違いだったとはいえ、家族がエレンの父に殺された。
その事実を知ったヒストリアは、どうしてそんなひどいことができるの、とおもわずつぶやくのです。

そんなところに割って入ったのは、ケニーでした。
クーデターが起こって、状況は一変、ここが見つかるのは時間の問題、さっさとやることをやってくれ。
ですがロッドは、そのためにはここに誰もいなくなってもらわなければならないといったはずだ、とケニーを追い払うのです。
君を信頼している、とも合わせていう言うロッドですが、その目には信頼の情などかけらも感じられません。
しかしそれは、俺もだよと立ち去っていくケニーも同じなのでした。

真実を知ったヒストリア。
その目にうっすらと涙を浮かべています。
彼女が胸に抱く感情はどんなものなのか……
その思いは、拘束されたエレンをにらみつける、鋭い眼光からうかがえます。
エレンは様々な衝撃的な真実を知り、いまだ呆然としていて……
エレンが呆然と見下ろす中、ロッドは手にしていた鞄をいじり始めました。
ようやく誰もいなくなった、待たせて悪かった。
そう言って小さな箱を取り出し、開きます。
すると中から出てきたのは……注射器と薬剤でした。
それが何を意味するのか分からないヒストリア。
ですが……エレンにはその注射器がとんでもないものだということがわかるのです。
先ほどフラッシュバックが起こったばかりのあの時の光景。
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父に注射を打たれ、巨人化し、自ら父をその手にかけた……あの注射……!
ロッドは、ヒストリアに語りかけます。
いいか、ヒストリア。
おかしな話に聞こえるだろうが、フリーダはまだ死んでいないんだ。
フリーダの記憶は、まだ生きている。
姉さんに会いたいか?
そんな本来意味がわからないはずの言葉ですが、姉に会えるという提案は、ヒストリアを何より揺り動かします。
……うん、会いたい。
しかし、そんな純真な思いでロッドの言葉を受け入れたヒストリアとは裏腹に、エレンの脳裏には更なる記憶フラッシュバックがおこり、彼の感情を高ぶらせるのです。
母さんの敵は、お前が討つんだ。
そう言って、エレンに注射を打ったグリシャ……
今までうつろな瞳で二人を見下ろしていただけだったエレン。
エレンは猿轡をはめられた口で、できる限りの声を上げて、必死に体を乗り出し……
自分の働いた罪を再現させまいとしたのか、絶叫するのです!!

そんなエレンの思いなど二人が知る由もありません。
ロッドは語り始めるのです。
レイス家の持つ、100年にもわたって行われてきた、驚くべき真実を……


というわけで、人類同士の諍いも決着し、ヒストリア家の謎とグリシャのその後などが語られた今巻。
この後、物語に秘められた様々な謎のいくつかが明らかになるのです。
王家の持つ力、レイス家の持つ力、「アッカーマン」の謎、ロッドの思惑。
いよいよこの世界の全体像が見え始めてくるのです!!
ですがまだまだ謎は残されています。
グリシャが本当にしようとしたことは何なのか、あれから姿を現さない猿の巨人は、ライナーたちの国は……?
物語はこの壁の中の狭い世界での争いを終え、いよいよ壁の外に向かっていくことになるのでしょう。
しかしその前に立ちはだかるのが、ロッドとケニーの一味です。
ロッドはヒストリアに何をさせようとしているのか。
リヴァイに引けを取らない力を持つケニーの企みは……?
物語は新展開に向かう前の、一つの山場を迎えるのです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!