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今回紹介いたしますのはこちら。

「ソレミテ~それでも霊が見てみたい~」第3巻 漫画・小野寺浩二先生 総合プロデュース・石黒正数先生

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。

さて、小野寺先生と石黒先生、そして編集の星野さんを中心として、各地を練り歩いて実際に霊を目撃する……のを目標に奮闘する本作。
小野寺・石黒両先生の情熱とは裏腹に全然姿を現さない霊ですが、今巻ではついに……!?


1月7日、午後7時。
少年画報社さんの新年会が催されていました。
お酒や料理を片手に歓談していた小野寺先生と石黒先生のもとに、声をかけてくる人物が現れました。
前から思ってたんですが、ソレミテで「こっくりさん」やらないんですか?
そう声をかけてきたのは、本作と同じヤングキングアワーズで連載している「師匠シリーズ」の原作者であるウニ先生でした。
小野寺先生と石黒先生、そっち方面は考えてなかったと素直に感嘆。
ですが二人にはこっくりさん経験がないようで……
そこに顔を突っ込んで、じゃあやりましょう!と話を決めたのが星野さん。
しかもこの後すぐ、「出る」という噂の少年画報社のビルで!!
当然こっくりさんの指導係もかねてウニ先生は参戦。
そしてそんな楽しげな話題を聞きつけて……あの「惑星のさみだれ」の水上悟志先生までも参戦を表明!!
5人と言う大所帯でのこっくりさん大会となった……と思いきや、なんか流れで少年画報社さんがらみではやっぱりヤングキングアワーズで読み切りを定期的に発表している鈴木小波先生まで参戦することになり、6人で決行されることとなったのです!!

少年画報社さんのビルに向かう道すがら、ウニ先生はこんな豆知識を話してくれました。
数人で、一本の指をだし、その上に落ちないように平行にフラフープを置く。
そして「絶対に指を離してはいけない!」と言うと……フラフープはどんどん上に上がっていく……
これは指を話しちゃいけないという気持ちが無意識に体を動かす、「不覚筋動」という現象なんだそうです。
……あらかじめこんな話をするということは、こっくりさんも同じようなことが原因で起こる現象、ということなのでしょうか?
その疑問が持ち上がるのを待っていたかのように、ウニ先生はにやりと笑って言うのです。
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と思うでしょ?そんな甘いもんじゃないんです、こっくりさんは。

深夜1時10分。
やってきました少年画報社ビル、こっくりさん開催の時。
例のこっくりさんシートと十円玉を用意し、漫画家陣四人が席について準備オーケー。
ウニ先生は早速儀式を始めます。
まず、北の窓を開けてこっくりさんをお呼びします、と窓に手をかけるウニ先生。
ところがその最初のステップから一同は躓いてしまいます。
その窓、あかないんです。
外壁を塗りなおしたときにペンキがくっついちゃって……
と罰の悪そうな顔で説明する星野さん……
ウニ先生はその窓をしばらく見つめた後、じゃあ開いた体で始めます、と切り替えるのでした……

そのあともあれやこれやとした後、こっくりさんが本格スタート。
こっくりさんこっくりさん、おいでになりましたら「はい」のほうへお進みください。
お決まりの文句を唱え……
肘はテーブルにつけないように、10円玉は押し付けず軽く乗せる程度にして、しかし絶対に離さない……
息を揉んで10円玉を見つめ続ける一同ですが、5分経っても変化はありません。
ですがそこは織り込み済み。
意外にきついこの体勢をつづけると、腕が疲れてきます。
その疲れが来て、腕がしびれてきたことが勝負なのですから!
もうすぐ動く、びっくりするでしょうが絶対に指を話してはいけません!
そんなウニ先生の言葉に、水上先生は大興奮。
子供のころやった時とは明らかに緊張感が違う……いい新年会だ!
……が、そんな興奮とは裏腹に、20分経ってもなーんにもおきません。
もはや4人の先生の右腕は限界間近。
ウニ先生もばつが悪そうにそろそろ動くはずなんですが、と注意深く4人を見つめますと……
どうも水上先生だけ疲労度が低い様子なのに気が付きます。
これは一人だけ力がこもっている証拠。
……バランスが悪い!
ウニ先生は、水上先生にこういうのです。
すみません、抜けてください。
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…………
絶望の表情を浮かべ、ゆっくりと指をはなし……近くの椅子に座ってうなだれる水上先生……
実は一番ノリノリだった水上先生にとってこの首宣告は、あまりに残酷。
完全に燃え尽きてはいとかしてしまった水上先生を見て、一同は心を一つにするのです。
おのれ、こっくりさんめ!!

30分後。
もはやあきらめムードすら漂ってきた一同ですが……
その時、ズッ、と10円玉が動いたではありませんか!!
動いた!!来た!!!
喜び勇む一同は大喜びし、さっそく質問しようという流れになるのです!!
この先に恐ろしい結末が待っていようとは、想像すらせずに……!!
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……そして歓喜の渦に包まれる一同の外で、うなだれ続ける水上先生……
明暗分かれたこの陣営に、一体何が巻き起こるのか!?
結末は、この後スグ!!


というわけで、今度は「呼び出す」方面で例に遭遇せんと頑張る本作。
この後も一時期大はやりした「ひとりかくれんぼ」に挑戦する怪も必見です!!
……が、お話が続いているということははっきりと霊を感じられてはいないということ。
そこで一同は、どんどんとメジャーなスポットへと挑んでいきます。
八甲田山、恐山、青木ヶ原樹海。
今までのようなふわっとした怪談スポットではない、それぞれの意味で非常に生々しいスポットに乗り込んでいくのです!!
さらに本作で行ったスポット中、一番恐ろしかったというスポット、代々木公園にはなんとあのオカルト大好きっ子垂涎の雑誌、「ムー」の編集さん一同が同行と言う豪華布陣!!
なぜ小野寺先生はこの代々木公園が一番恐ろしいと感じたのか!?
それは……今巻をくまなく読んでいれば、いやがおうにもわかるはず……!!

そして本作は今巻にて完結。
ということは……!?
本当に霊が見えたのかどうか、その真相はぜひともみなさんの目でご確認ください!!

ちなみに今回も石黒先生が描きおろしでおまけ漫画を掲載。
ツイッターで14年7月にちょっと話題になった、生霊事件の詳細とその真相が赤裸々に描かれる8P!!
事件をご存知の方もご存じない方も楽しめる、その恐ろしい事件の全容もぜひご覧くださいませ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!