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今回紹介いたしますのはこちら。

「地獄先生ぬ~べ~NEO」第2巻 原作・真倉翔先生 漫画・岡野剛先生 
集英社さんのJCグランドジャンプより刊行です。

さて、新任教師として童守小にやってきた郷子。
新任早々理想と現実のギャップに悩み、早くも教師の道を断念しようとしてしまいました。
ですがそこに駆けつけてくれたのが、我らがぬ~べ~!
立ち直った郷子は副担任のぬ~べ~とともに、生徒たちとともに成長し、そして迫りくる例の恐怖と戦うのです!!


ある日、まだ朝もやの抜けきらない早朝に学校へやってきた郷子。
すると学校の校庭で、ぬ~べ~が一人何やら演武的なことをしていました。
武術か何かの、気功のようなものなのか……?
もうぬ~べ~も結構いい年ですが、それでも体は昔のまま鍛え抜かれています。
そうかこうやって鍛えていたんだ、などと考えながら眺めていた郷子ですが、そこであることに気が付いてしまいます。
ぬ~べ~があの左手の皮手袋をしていない……どころか、
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その左手が生身の人間のそれだということに!!
驚いて駆け寄る郷子ですが、近寄ってみるとその左手はいつも通りの鬼の手。
見間違いだとその時は思ったのですが……

お昼休みになりました。
クラスの生徒たちは、ぬ~べ~の左手は何なんだという話題で盛り上がっていました、。
やれ最新科学で作られた超兵器だの、若気の至りで整形しただの、水虫が悪化した慣れの果てだのと、まー言いたい放題。
事情を知っている郷子はついそのお話に割り込み、鬼の手の本当の成り立ちを教えてしまいました。
覇鬼と言う鬼を、ぬ~べ~の恩師である美奈子先生とともに左手に封じ込めた……
そんな逸話を聞いた生徒たちは大興奮!!
その鬼を出してやろう、とぬ~べ~の左手を叩いたりあぶったりし始めます!!
このままではたまらないぬ~べ~、やむなく放課後見せてやるから校庭に集まれ、と生徒たちに約束するのでした。

放課後。
集まった生徒たちは……草むしりをやらされておりました!!
校庭の草むしりを頼まれていたとのことで、これが終わったら見せてやるとぬ~べ~は交換条件を提示。
ぶつくさ言いながらも大人しく草むしりをする生徒たちだったのですが・……そこに突然、凶悪な霊が現れたのです!!
……怪しげな教師、丑光。
彼がこの霊を呼び出したようなのですが……その思惑は図り切れません。
ぬ~べ~たちはそのようなことを知る由もなく、襲いくる霊の脅威にさらされることになるのですが……
下半身がカニのようになっているその霊、下半身からどくろのような甲羅を備えたカニを無数に生み出し、生徒たちに襲い掛からせます。
ぬ~べ~は経文によるバリアでそれを防ぎ、いつものように俺の生徒に手を出すな!と大見得を切るのです、が……
話の通じる霊ではなさそうだ、と伝家の宝刀、鬼の手を披露したぬ~べ~。
ところがその鬼の手は……
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霊の一撃によって四散してしまったのです!!

その場は何とか逃げだし、教室へと逃げ込んだ一同。
あの霊は、地獄の鬼を一周するほど強いというのでしょうか。
……いや、そうではないようで……
ぬ~べ~は、今の鬼の手の真相を語り始めたのです。

ぬ~べ~が九州に赴任した5年後。
和解し、ぬ~べ~と仲良くやっていた覇鬼や眠鬼ですが、地獄で問題が起きたとのことで突然地獄に帰って行ってしまったのです。
ぬ~べ~は昔の覇鬼との戦いで失った左手を、霊体で実態を作り出す「陽神の術」を応用して作り出すことに成功しました。
ですが、今鬼の手の形をしている左手は、わずかに残った鬼の残留妖気を利用して作ったはりぼてのようなもの。
その力は当時の鬼の手が持っていたものの、100分の1程度だというのです。
それから今までは、自分の霊力をプラスすることで力を補い、戦い続けてきました。
その度重なる戦いに勝利を収め続けてこられたのは、幸運にも比較的弱い霊が相手相手だったため……
いまのぬ~べ~には、無敵の鬼の力はない。
持っている霊能力で戦うしかないのです……

それでもお前たちは絶対に守る、というぬ~べ~ですが、今まさに霊になすすべなくやられてしまった姿を見た彼らが素直にそれを聞き入れるわけもありません。
俺たちで何とかしよう、と興奮しだす生徒たちですが、そんなことをすればわずかでも残っていた勝つ可能性が消えてしまうことでしょう。
そんなピンチの時に現れたのは……なんと丑光でした。
追い打ちをかけてくる、かと思いきや、重度のオカルトマニアだと言い張ってあの霊の正体を教えてくれたではないですか。
夜蟹姫と言うらしいあの霊、狙いは女子の「顔」。
夜蟹姫の放った蟹は教室のバリケードを破って入り込み、女子の顔に張り付いたかと思うと、その「顔」を甲羅に写し取り、夜蟹姫のもとへと去っていきました!
すぐさまそれを追いかけるぬ~べ~達ですが……勝算はあるのでしょうか……?
……実はぬ~べ~の鬼の手の話には続きがあったのです。
生徒のために、鬼の手に変わる力を手に入れる。
そうして霊山をめぐるうちに出会った、大天狗……
その大天狗の辛い修行をこなし、ぬ~べ~は手に入れていたのです!!
生徒たちを守る、新たな強大な力……
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鬼の手NEO!!
いったいこの手は何なのでしょうか!?
その力のほどは!?
謎に包まれたNEOの秘密が明かされるのです!!


というわけで、ぬ~べ~の新たな力が披露される今巻。
前作では良くも悪くも強すぎた鬼の手ですが、その力が今はないということがわかりました。
その代わりに手に入れた鬼の手NEO。
この後その正体が明かされることとなるのですが、そこでわかるのが本作の前作の違う部分です。
前作ではいわば完成状態であったぬ~べ~に、成長する要素がくわえられます!
生徒たちの成長、教師としての郷子の成長、そしてぬ~べ~の成長。
本作は前作以上に、成長がキーワードになっていくようです!!

そしてもう一つの違いが、最初からストーリーの軸が用意されているということ。
前作と今作の童守町に怪奇現象が頻発する理由は、百年に一度しか起きないはずの「逢魔ヶ刻」の影響かにあるから、でした。
今回の逢魔ヶ刻は人為的に起されたものだということはぬ~べ~もわかっているのですが……おそらくその人為的に起した存在は、丑光と何らかの関係のある組織である様なのです。
それにぬ~べ~が気が付けば、組織との激突は必至となるでしょう!
ですが彼らの目的は以前謎のまま。
彼らは何のためにこんなことをしているのか……?
ひょっとしたら覇鬼達が地獄に帰った事情とやらに関係があったりするのか……?
その謎も気になる所です!!

そして通常営業のストーリーも必見!
真倉先生らしい旬のネタを積極的に取り込んだお話から、生徒の心の隙間を狙う霊のお話、現代社会の問題とリンクするお話なんかが収録されていまして、安心のクオリティに!
この調子で前作のようなトラウマ物のお話も描いてほしいもんですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!