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今回紹介いたしますのはこちら。

「偽書ゲッターロボ ダークネス」第4巻 西川秀明先生 
白泉社さんのJETSコミックスより刊行です。

さて、ムサシとゲッターチームの出会いを描いたエピソードが進んでいる本作。
狂気のイデア、イオナスが作り出した愛玩用人造人間、「血肉の君」の634番目だったムサシ。
大勢の血肉の君の頼みを受け、達人は武蔵を連れてイオナスのアジトから脱出しようとするのですが……


追い詰められた達人とムサシ。
もはやこれまでかというところに、ゲットマシンが飛び込んできました!!
リョウの乗り込んでいるゲットマシン、そのすさまじいスピードでイオナスの目の前で暴れまわります。
が、相手はゲッターロボではない、しょせん頭だけのゲッターだ、と息巻くのはイオナスの部下のイデア!
巨大な刀を思い切り振り下ろし、一刀のもとに切り捨て累力をこめた一撃は、つんざくような金属音を立ててゲットマシンに直撃!!
……したかと思われたものの、その刀は
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ゲッターの凶暴な顎によって、噛み止められていたのでした!!
頭だけならなんだって?ゲッターをなめんじゃねえ!!
量はそのまま刀を噛み砕いたかと思うと、目にもとまらぬスピードでイデアを翻弄!!
怯えて縮こまったイデアの腕に食らいつき、千切り取りました!!
その手に握られていたのはムサシです。
ムサシを奪われてしまったとさらにうろたえるイデアですが、そんな暇などありませんでした!気が付けば、ゲッターの牙はイデアの目の前に!!
瞬く間にリョウはイデアをバラバラにしてしまうのでした!!

ムサシのもとへ駆け寄るリョウ。
謎の光の球に武蔵を助けてくれと頼まれ、達人を助け筒ムサシを助けに来たと説明するのですが……
量は周囲に散らばる無残な死体の中に、倒れている達人を発見するのです。
両目を負傷し、体中に深手を負ってはいるものの、生きてはいる達人。
リョウは達人とムサシを連れて戻ろうとするのですが……
ムサシはここに残ると言い出すのです!
自分一人だけで外に行ったって、みんなはいない。
わたしを外に出すため、私一人のためにみんな死んで誰もいない。
わたしはみんなと一緒に暮らしたいだけなのに、それだけなのに。
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そう言って涙を流すムサシ。
ですがそれを、彼女を守ってくれた人造生物が諭したのです。
いずれ私たちはイオナスによって殺されていただろう。
ムサシは私たちの夢、希望、未来。
外の世界へ、イオナスの手が届かない場所へ逃がし、つかんでほしかった。
人間として、女としての幸せを……
そう言い残して息絶えた、人造生物。
戯れに作られた生物とは言えど、大切な家族だった彼女……
ムサシは彼女に寄り添い、涙にくれるのでした……

ハヤトのゲットマシンも合流し、脱出の道行きを始めた一同。
達人とムサシは、ハヤトのゲットマシンに連結した自分のゲットマシンの操縦席に座っています。
ゲッターの強烈なGに耐える補助をしてくれるスーツをムサシに着せて。
今の状態ならば問題はありません。
ですが、この状態で戦闘に入りでもしたら……
重傷を負っている達人の体は耐えきれないでしょうし、普通の女性であるムサシも耐えることはできないでしょう。
……その時は着々と近づいています。
最深部からの出口……そこにはおそらく、イオナスの部下たちが大挙して待ち構えていることでしょう。
達人は、イオナスに弄ばれた人造生物に誓い、自分の命に代えてもムサシを外へ連れ出して見せる、と宣言するのですが……

敵の渦中に飛び込むことになった一同。
今の連結状態では、逃げることも戦うこともままならないでしょう。
子の敵の大群を退けるには……ゲッター2の圧倒的スピードと、すべてを貫く貫通力が不可欠でしょう!!
ですがそれは達人とムサシにとって、死と隣り合わせのリスクを背負わせることとなるわけで……
しかしここはやる以外の道はありません!
ゲッター2に変身し、いつものように狂ったように暴れまくるハヤト!
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ハヤトはなんだかんだやさしいやつなので、できる限り達人たちに負担のかからない操縦をしつつ敵を蹴散らし続けるのですが、それもいつまで続くことか……
しかも不安要素はさらに増えてしまうのです。
今まではムサシに執着を見せていたイオナス。
ですが暴れ狂うゲッターによってもたらされた被害によって……イオナスは切れてしまったのです。
吹っ切れた。
も~よいわ、うん。
ムサシはもう要らぬ。
要らぬなら消し去るのみ!
……イオナスが……ついに自ら動き出し始めるのです!!


というわけで、ムサシの過去が明らかになる今巻。
イデアに対し、異常ともいえるほどの怒りを抱くムサシの過去は、やはりというかなんというか、苛烈極まるものでした。
ですかいくらイデアの手によって作られた存在とはいえ、身体能力は普通の女性と同じはず。
だというのになぜ今、あのようにゲッター3を自在に操っているのでしょうか?
その謎も明らかにされるのです!!
そしてこのムサシの過去編を描き切ったところで本作は完結。
実は本作の最終話は12年の春ごろ発表された物でして、当初の予定ではどうもこの後2話ほど掲載してからこの第4巻を刊行する予定だったようです。
ですがおそらく西川先生の隊長の問題があったのでしょう、ムサシのエピソードを描き切ったところで連載は中断。
そのまま2年以上が経過したこの度、「職・殺」最終巻発売に合わせて正式に完結ということにして単行本にしたようです。
第3巻の巻末の予告では、12年夏から秋ごろ発売予定と書いてありますしね……
出来れば体調を整えて、ゆっくりペースでもいいから本作の連載を再開してほしいところなのですが、難しいということなのでしょうか。
いろいろ気になる伏線とかあったんですが……


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!