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今回紹介いたしますのはこちら。

「となりの山田さん」第5巻 古閑裕一郎先生 
講談社さんのマガジンKCより刊行です。

さて、とうとう山田さんに思いを伝えた頑磨。
そして山田さんもまた頑磨のことが好きであるということがわかり、嬉しさは絶頂状態だったのですが……
そんなふたりの間に立ちはだかったのが、山田さんと同姓同名、感じが一時違うだけの不思議な少女、山田華子。
山田さんのような異常な腕力を持っている彼女、いきなり頑磨に強引に交際を迫ってきて……?


華子さんの力は、山田さんに引けを取らないものでした。
そして華子さんは、どうやら本気で山田さんを亡き者にして、ガンマを自分の物としようとしているようです!
思いきり山田さんを校舎にたたきつけ、さらにがれきの鉄骨で殴打しようと思い切り振り下ろす華子さん!!
ですが、頑磨がその間に割って入り、
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自分の体で山田さんを守ったのです!
大丈夫だから、俺が必ず助けるから。
そう言って、幾度となく降り注ぐ攻撃を防ぎ続ける頑磨……
当然普通の体である頑磨のからだはぼろぼろになっていきます。
ですがそれでも庇うことを辞めない頑磨。
このまま攻撃を受け続ければ、やがて限界が来るでしょう。
そうなれば後はじっくりと料理するだけ……
そんなとき、頑磨の傷から滴り落ちた血液が、山田さんの口の中に落ちます。
山田さんがそれを飲み込むと……その途端、山田さんの体が浮き上がって光を放ち始め……全身の傷が瞬く間に治ってしまうではありませんか!!
復活した山田さんは校舎の壁をぶち破り、その壁で廊下をふさいで華子さんを通せんぼ。
その隙に頑磨とともに身を隠すのでした!

教卓の影に隠れ、なんとか華子さんをやり過ごした二人。
ですがこんな危機的状況にもかかわらず、頑磨はどうしようもないほど胸が高鳴ってしまうのです。
狭い空間に隠れているため、期せずして胸を揉んじゃったりしても、武藤君なら嫌じゃない、とまで言ってくれる山田さん。
もう好きな気持ちが抑えられず。頑磨は超好きだから今すぐ結婚してください!!ともうテンション任せに意味の分からない発言をしてしまうのです!!
突然の発言にさしもの山田さんも仰天するものの……戸惑いながらも山田さんはその申し出を受け入れてくれるのではありませんか!!
これはもうハッピーエンドまっしぐら……と言いたいところですが、ここまで大きな声を出してしまえばいくらなんでも気が付かれてしまいます。
改めて華子さんによる攻撃にさらされることになってしまう二人。
また頑磨がそれを科r田を張って守る、という展開になるのですが……
華子さんは、山田さんは頑磨を護るとだましてたぶらかしているんだと言い出しまして。
もちろん頑磨はそんな言葉を信じないのですが……山田さん本人は全部自分のせいなんだ、と泣きながら謝りだして……
ですが頑磨はそれでもはっきりと言い切るのです。
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何があろうと、どんなわけがあっても、山田さんは何も悪くない!
絶対に俺は山田さんの味方だ、と!!
……その発言に、華子さんは完全に説得をあきらめたようです。
頑磨のすねに拳を叩きこんで……足を折り、無力化してしまったのでした!!

そうまでされては山田さんも黙ってはいられません!!
戦う決意を固める……のですが、山田さんは自分の意思で他人に危害を加えることはできません。
そこで、拳を突き出している山田さんを頑磨がタックルで転ばせるという合わせ技を敢行!!
見事に華子さんをぶっ飛ばすことができたのですが……
喜びもつかの間、華子さんは耐久力も山田さん並!!
しかも起き上がってきた華子さんは完全にぶちぎれてしまっていまして、もう頑磨をやってしまおうと言い出すのです!!
さようなら、かわいそうな武藤様。
そう言って繰り出されるすさまじいパンチ……
そのパンチは、体を貫き……鮮血を飛び散らせたのです。
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頑磨をかばった、山田さんの!!
力なく倒れる山田さん……頑磨が呼びかけても、何の反応も示しません。
華子さんは言います。
死んだのですよ。
武藤様もすぐ同じところに送って差し上げますから。
華子さんは、無慈悲な一撃を放つ、のですが!
その瞬間、あたりが暗くなりました。
思わず拳を止めてしまう華子さん。
頑磨はこの隙に山田さんを……ととっさに考えたのですが、なんと山田さん、穴の開いた制服を残して忽然と消えてしまっているではありませんか!
その頃華子さんは……窓の外も見て、おびえていました。
そんな、うそでしょ。
こんな奴が相手なんて聞いてませんわ……
小刻みに震え、すっかり戦意を失っている華子さん。
窓の外に……何かがある?
恐る恐る頑磨が外に視線をやると、そこには……!!


というわけで、クライマックスとなる本作。
ついに謎に包まれ放題だった山田さんの正体が明かされ、そして彼女と頑磨のあまりに意外な過去の接点も白日の下にさらされることに!!
そしてこの事件をきっかけに、物語は最終章へ。
意外すぎる山田さんの正体を知った頑磨は?
そして正体を知られてしまった山田さんは?
物語の焦点はこの二人と、この二人の恋路を邪魔するとある存在に当てられることとなります。
両想いにはなったものの、障害が多すぎる二人の恋路。
一体物語はどのような結末を迎えるのか……?
最後の最後まで予想不可能な、どんでん返しの連続が待ち構えております!!

今回紹介したあたりで連載の終了が決まったのでしょうか、華子さんのその後や、頑磨の「血」といった今後の布石的なものがフェードアウトしてしまったのは残念なところ……
個人的にはサブキャラ陣、特にまだまだ出番はこれからという感じだった佐藤さんのイベントも見たかったものですが……
ですが、そう言ったもろもろを切り捨て、メインキャラ二人に絞ってしっかりしたエンディングを描いたのは正解だと思います!
山田さんと頑磨の、何よりも強い思いをしっかりと描き切った感動のラストはまさに必見!!
困難の連続の末に向かえるそのフィナーレ、ぜひその目でご確認ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!