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今回紹介いたしますのはこちら。

「みなみけ」第12巻 桜場コハル先生 
講談社さんのヤンマガKCより刊行です。

さて、南さんちの三姉妹とかしましいお友達の皆さんの平凡ながらも楽しい毎日を描いていく本作。
毎度毎度なんてことのない事件が巻き起こったり巻き起こらなかったりする本作ですが、果たして今巻ではどんな出来事が巻き起こるのでしょうか!?


コンビニにやってきたアツコ。
ですが彼女がここにやってきた目的である、お目当ての雑誌が並んでいませんでした。
ここでさっさとお店を後にするある種の図太さがあればいいのですが、気弱なところがあるアツコはどうもそれができません。
コンビニに入った以上、何かを買わなければいけない気がする……
そう思いながら店内をふらふらするアツコ。
目に留まったのはふがしでした。
が、さすがに麩菓子一つだけというのはそれはそれで悪い気もします。
そこで悩んだ挙句、アツコが手にしたのは……
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電球でした。
電球ならば腐るものじゃありませんし、いつかは必ず使うもの。
これでようやくレジに行ける、とアツコは胸をなでおろすのでした。
……まぁそのあとも、レジでもたもたしていたら悪いからと小銭があるかを確認したりと、彼女らしい悩みでもたつくのですが!

南家では大事件が起きていました。
トイレットペーパーを握りしめてトイレから飛び出してきたカナ。
一大事だというその内容は、トイレの電球が切れているというものでした。
切羽詰まった状況ではないチアキは、お茶を楽しみながら優雅に
それは一大事だなと返すのです。
このままでは暗いトイレにこもることになりかねない。
そんなピンチを救ったのは……そう、アツコでした!!
ここで先ほどやんごとなき事情で購入した電球が登場するわけです。
電球を持ち歩いているなんて何か深いわけがあるんだろう、と気をまわしつつも感謝とともに頂戴するカナ。
我が家はみんなの行為で成り立っている、とつぶやきながらチアキが飲んでいるお茶も今日南家にやってきたケイコのお土産でして……
そんな皆さんのご厚意にはこたえなければならないでしょう!
暗い世界に明るい光をもたらしてくれたアツコをアマテラスとあがめ、何かお礼をしたいと言い出すカナ。
最初はお礼なんていいと断っていたアツコですが、私にできることなら行ってごらんと体を寄せてくるカナに押されたのか、おずおずとお願い事を耳打ちします。
そのお願いは意外なもので、
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「一緒に牛丼屋に行ってほしい」などというものだったのです!!
図太さに関しては本作でも指折りのカナにはちょっと理解できないお願いでしたが、ケイコはそのお願いに激しい同意を見せてきました。
何か恥ずかしくてとても一人では入れない、と二人は肯きあうのです。
そこでチアキが口を出してきます。
そんな恥ずかしがりやな二人でも、協力すれば牛丼屋に入れるのではないか?
予想外の方向からの予想外の提案に、思わず声を漏らす二人。
そうだとその提案を受け入れはするものの、やはり内気な二人ではことがうまく進みません。
どっちが先に店内に入るのか、注文の仕方は、波なのか大盛りなのか、セットメニューは……?
心配性の二人の疑問は尽きることがありません!
そんなやり取りにイライラが抑えきれなくなってしまったカナは立ち上がります。
私が案内する、二人まとめてついてきな!!
ガーンと言ってガーンと食べればいいのさ、牛丼は!!
腕組みしてそういってのけるカナの男気に、アツコとケイコのコンビは感謝感激!
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一連のやり取りを見ていたチアキは、カナの図太さもたまには役に立つのかもしれない、と褒めてるんだかけなしてるんだかわからない感想をもらすのでした。

後日。
珍しく姿見の前でファッションチェックをしているカナがいました。
何をしているのかとチアキが尋ねますと、どうもアツコから聞いた美容室に行ってみようとしたものの、そこに行くにはオシャレレベルが足りない気がするというのです。
いつものように覚めた瞳でそれを聞き流そうとしていたチアキでしたが、そこでハッと気が付きました。
ビビってるのか!?
……カナの図太さにも得意ジャンルと苦手ジャンルがあるようです!


というわけで、アツコとケイコという珍しいタッグの辛みが見られる今巻。
この他にも様々なお話が繰り広げられ、全19編のお話が収録されています。
今回は三姉妹を中心にして、様々なキャラが比較的まんべんなく活躍!
マコちゃんやあっちの南家の人たち、そしてみんな大好き保坂まで、ワイワイやったりちょっぴり喧嘩したり、偏執的なこだわりを見せたりと、それぞれの魅力を発揮してくれていますよ!!

今回はそんな日常をのんびりと心安らかに楽しめる単行本単品とともに、三姉妹のフィギュアが同梱された限定版が同時発売!
クオリティはゴイスというほどではないもののなかなかの出来で、それぞれ観賞用だけでなく、ペン立てやらスマートフォンスタンドやらの別用途としても使える一ひねり効いたブツとなっています!
ファンならばことらも押さえておきたいところですね!!
ただ、チアキの頭に吸盤がブッ刺さっているのは……正直どうなんでしょうか!!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!