mmr0
今回紹介いたしますのはこちら。

「まじもじるるも 放課後の魔法中学生」第1巻 渡辺航先生 
講談社さんのシリウスKCより刊行です。

さて、見習い魔女のるるもと、バカでスケベながら熱い男のコウタの日常と冒険を描いた「まじもじるるも」シリーズ。
前シリーズの「魔界編」で二人を取り巻く様々なトラブルに決着がつき、ハッピーエンドを迎えました。
本作はそんな彼らに新たな困難が降りかかる……というタイプの作品ではなく、世界観を同じくして、前シリーズのキャラクターも登場しますよといった感じの仕切り直し系の新作です。
果たして新たに始まる物語の内容とはどんなものなのでしょうか!!


昼下がりのカフェで、ケーキセットを堪能する少女。
その見た目、香り、味……すべてに感動する彼女ですが……あっという間に食べ終わってしまいます。
落胆するものの、すぐに気を取りなおした彼女は、おもむろに「復元魔法で元に戻せばいい!」と言い出すのですが……
何を隠そう、彼女は魔女。
最下級の13級魔女、ルシカです。
ルシカは使い魔の黒猫、JJとともにとある目的のために人間界にやってきました。
魔界で失敗続きだったルシカは、この人間界での目的で成果を上げなければ、魔女資格をはく奪されてしかねません。
そんな人間界への出張には、魔法を使うための杖の携帯は許されていません。
ですが魔法が全く使えないかと言われればそういうわけではなく……
ルシカは一冊の本を取り出しました。
中身はすべて白紙のその本……「言ノ葉の書」。
この本には魔法がかけられており、本に届いた言葉を文字にして収集。
その言葉は「呪ひ文字」となり、その文字を消費して魔法を使うことができるのです。
mmr1
その魔法の名は「呪文字(まじもじ)」!
今までの魔法は、人間の魂……命を魔力にして使っていました。
この方法ならば無尽蔵に魔法が使える……と、そうは簡単に物事は進みません。
普通に収集したのでは、刻み込まれた文字は定着せず、少し時間がたてば消えてしまうのです。
定着のしていない文字では大した魔法は使えません。
物事を深く考えない性格のルシカはいきなり呪文字をつかっておしゃれな服を作り出そうとしたものの、定着していない文字の魔力では帽子ひとつ作り出すのがせいぜい……
ルシカはこの本を、定着した文字で埋めるために人間界にやってきたのでした。

人間界での生活を始めることになったルシカ。
生活の拠点となるおうちは、あこがれの丘の上に立つ洋館……とは程遠い、お世辞にもきれいとは言えないアパートの一室でした。
そのアパートには、同じように本に文字を定着させる任務を帯びてやってきた魔女が時を同じくして二人来ています。
保安部の元6級魔女でありながら、先の戦闘で大失敗をしてしまったとかで13級に格下げとなり、今回の任務を命ぜられたスラガ。
そして、馬鹿が嫌いだと公言し、いつも覚めた瞳をしている気難しそうな魔女のモモヒメです。
スラガは元々戦闘要員ということもあって、なんだか考え方が物騒な感じの考え方をする子。
モモヒメはモモヒメで何を考えているかわかりませんし、ルシカたちと打ち解けようともしません。
そんないろいろ大変な彼女たちですが……実は彼女たちと一緒のアパートというだけでなく、
mmr2
一緒の部屋で暮らすことになるのです!!
それだけでも大変ですが、そこに地上を管理する魔女が現れて期限まで通達してきます。
期限は300日。
300日の間に、心の底から出ていなければ定着しないという文字で本を埋め尽くさなければならない……
その任務を遂行するためにも、三人は人間界の学校に通うことになるのです!!
そこで三人は、その学校で教師をしている地上管理魔女とともに「魔法研究部」として文字集めに励むことに。
ルシカ、スラガ、モモヒメ。
そして部の顧問となった地上管理魔女、
mmr3
るるもの4人の物語が始まるのです!!


というわけで、新シリーズの幕が開いた本作。
本作では前作のように中心となる男性キャラは登場しないようで、魔女三人と人間の触れ合いをコミカルに描いていく作品となっています。
今回の主役であるルシカは前シリーズの主役であるるるもとは対極ともいえる、底抜けに明るくノリでガンガン行動していくアクティブタイプ。
そんな性格ゆえにいろいろトラブルを起こしていくのですが、だからと言って能力がないというわけではありませんで。
意外と何でもできる万能な彼女が、魔女資格をはく奪されそうなくらいのピンチに追い込まれてしまったのはなぜなのでしょうか。
その辺に何か秘密が隠されていそうです!!

そしてタイトル詐欺(?)とならないように登場したるるも。
彼女だけでなく、前シリーズのキャラクターも続々登場しそうな予感!
早速あのキャラクターも姿を見せ、あとがきによれば後々あのキャラの出番もありそうな匂いを漂わせています!!
今巻から呼んでも楽しめる本作ですが、前シリーズまでのファンならば先がより一層楽しみになりますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!






ところで「るるも」 の発音ってもにアクセントだったんですね……
最初のるにアクセントだと思ってました……