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今回紹介いたしますのはこちら。

「時坂さんは僕と地球に厳しすぎる」第4巻 田中ほさな先生
小学館さんのゲッサン少年サンデーコミックスより刊行です。

さて、人類を救うために環境破壊をしろと迫る時坂さんと、美化活動に血道を上げる夢原先輩の板ばさみを受けながら生活を続ける宗也。
自分の行動が人類の未来を決定付けると言われてもぴんと来ないまま、自分なりに考えて日々を過ごしていたのですが……
そんなあるとき、突然夢原が自分も時坂と同じように未来からやってきたのだと言い出したのでした!!

夢原から明かされたのは、衝撃的な内容でした。
未来での戦いに敗れ、たった一人生き残って現代にやってきた夢原。
彼女は自分と同じ年頃、近い容姿を持っていた故人の少女を探してうまいことすり替わり、今の立場を手に入れることに成功したのです。
そこからも苦難は連続。
目立たずに生活を続け、世界のカギを握る宗也との出会いを待ち続ける。
その予定でしたが、みなぎるエコ意識はとめられず、気がつけば学校の名物キャラにまでなっていたのです。
そんな日々の中でようやくめぐり合えた宗也。
その押し寄せる感動は夢原に激流のような感情の奔流を巻き起こし……二人の出会いのときの言葉に、「ヤマトシジミ」を選んでしまったのでした。
夢原の言葉は、宗也を悩ませます。
それは夢原の涙ながらの告白だけの力ではありません。
環境を破壊しようとやって来ている時坂さん。
その目的を遂行する手段の中に、「環境浄化の功労者」である宗也の「抹殺」が含まれていないといいきれるのか?
そういわれてみると、最近の時坂さんは変です。
未来から送られて来たらしい薬を捨てようとしたり、慌てて回収してみたり。
実際それは本当に毒なわけですが……
疑心暗鬼に陥ってしまった宗也。
時坂さんはそれを察知し、一時は宗也の前から姿を消そうとします。
ですが月音の説得もあってすぐに宗谷は時坂さんを迎えに行くのでした。
ところがそこで夢原が動くのです!
時坂さんが通っていた駅の連絡通路を溶かした夢原。
時坂さんが落下して言った線路上には、丁度高速で通過している電車が迫ってきていて……!!

というわけで、物語がクライマックスを迎える今巻。
時坂さんと同じく未来からやってきたことがわかった夢原ですが、その目的は時坂とは逆。
地球を清浄化すると言う高尚な目的を持ち、宗也に歴史どおり地球環境を劇的に改善してもらおうとしているのです。
が、それはイコール人類がすめないくらい地球がきれい過ぎる状態になってしまうと言うこと。
果たしてそれは理想をもってその発明をした宗也が本来求めているものなのでしょうか……?
宗也のおかれた立場は複雑なものですが、物語は否応なしに進んで行きます!
当然の攻撃に窮地に陥ってしまった時坂さん。
時坂さんが来る一年前からずっと宗也を思い続けてきた夢原。
二人の思いが、今真っ向から激突!!
地球の環境か、人類の生存か。
そんなあまりにも大きすぎる未来を越えたところにある、時坂さんと夢原の戦いはどんな結末を迎えるのでしょうか!?
怒濤のクライマックスから急転直下のどんでん返し、そしてやって来る衝撃のフィナーレ!!
切なくも温かなラストはまさに必見ですよ!!

……個人的には最後の最後まで月音が報われなかったのがかわいそうでならないんですけどね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!