sk0
本日紹介いたしますのはこちら、「進撃の巨人」第11巻です。
作者は諌山創先生。
講談社さんのマガジンKCより刊行、別冊少年マガジンにて連載されています。

さて、突然明かされたベルトルトとライナーの正体。
二人は意を決したように超大型巨人と鎧の巨人にその姿を変え、兵士たちに襲い掛かってきます。
彼らの目的はエレンの身柄のようですが、自分達を騙し続けてきた二人に対してエレンの怒りは最高潮に!
因縁ぶかき相手との運命の戦いが始まったのです!!

突然姿を現した超大型巨人と鎧の巨人に、調査兵団たちは流石にうろたえます。
そんな調査兵団たちを一撃で葬り去らんとばかりに、超大型巨人はその巨大すぎる拳を壁の上に立っていた調査兵団たちに振り下ろしました!!
すかさず全員壁から飛び降りて退避したのですが……超大型巨人の両の手に一人ずつ捕らえられてしまいます。
そのうちの一人は、つい先日巨人に変身できる能力があることがわかったばかりで、巨人に変身した代償か、大怪我を負っているユミルでした!!
そしてそのユミルを含めた二人は、助け出す暇もなく超大型巨人に飲み込まれてしまうではないですか!!
sk1
超大型巨人に変身したのは、今までともに闘ってきた仲間のベルトルト。
ですが目の前でこうして仲間を食う大型の巨人は、紛れもなく人類の仇そのもので……
調査兵団は一丸となって超大型巨人に立ち向かうのでした!!

超大型巨人の持つ破壊力は圧倒的と言うほかありません。
ですがあまりにも巨大ゆえ、その動きは人間から見ればスローモーそのもの。
普段の機敏な巨人達を会い手にしている調査兵団からすれば、むしろイージーな相手と言えそうです!!
全員でうなじを削り取れ!!
いっせいにその刃が襲い掛かると思われたその瞬間!
sk2
超大型巨人は全身から高熱の蒸気を噴出し始めたではないですか!!
これは超大型巨人が現われたり消えたりするときに発生する高熱の蒸気のようですが……今回は超大型巨人はその姿を消さず、熱蒸気を発生し続けております。
その蒸気の熱で近寄ることはできず、その猛烈な蒸気の勢いで立体機動装置すら届きません。
今できることは……待つこと。
なんにせよこのまま熱をただ発し続けることなんてできるはずがありません。
どれだけ持つかはわかりませんが、いずれエネルギーが切れて蒸気がやむか、あるいは変身が解けるかするはず。
注意深く様子を窺いながら、中から彼らがでてきたら……躊躇なく、殺す。

その頃、鎧の巨人と好戦していたエレンは
sk3
地面に大の字に倒れていました。
巨人となったことで、おぼろげとなった意識の中、エレンはライナーのことを考えています。
どんなときでも冷静に対局を見て、自分より仲間のことを一番に考えるやつで。
俺もお前みたいに強くなれたらいいな、とか思ってたっけ……と。
エレンに向かい、ゆっくりと歩を勧める鎧の巨人。
そんな巨人のうなじに、颯爽と現われたミカサが刃を立てるのですが、鎧の巨人の皮膚は尋常ならざる硬さで。刃はあっけなく折れてしまうのです。
エレンの攻撃も、ミカサの刃も効かない。
「女型の巨人」も体を硬質化させていましたが、アレとは違って常に体は高硬度を保っており、ダメージを与えることは難しそうです……
その間もエレンはライナーのことを考え続けています。
今お前がどんな顔をしているか知らないが、本当にクソ野郎だ。
多分、人類史上こんなに悪いことをしたやつはいない。
消さなければいけない。
お前はこの世にいちゃいけねえんだ、お前の正義感に溢れたあの顔を思い出すだけで吐き気がしてくる。
sk4
……その溢れ出る怒りが、エレンの体に再び力を与えます。
ムクリと起き上がり、俺が今から駆除してやる!と、怒りとともに拳を鎧の巨人に叩き込んだのです!!
ですが鎧の巨人の装甲には歯が立たず……
逆に拳を受け、手痛いダメージを受けてしまうのでした!!

再びダウンを喫したエレンの脳裏に浮かぶのは、アニとの思い出でした。
アニに対人格闘術でボコボコにされた思い出。
アニの使う、「相手より力で劣るものが自分を護るための技術」二翻弄され。エレンはいいように投げられ、組み伏せられ、間接をきめられていました。
力の使い方と、女の子との話し方を学習した方がいいと締め上げられながら迫られたエレン。
結局その場にミカサがなだれ込み、学習はうやむやになったわけですが……
何故今になってこんなことを思い出すのでしょう。
これは走馬灯ってやつなのか?
ですがエレンにとってそれがソウマトウであろうとなんだろうと関係ありません。
なんにせよ今、エレンの心は最低の気分に支配されていまして……
再びその最低の気分を力に変え、思い切り鎧の巨人に殴りかかるエレン!!
ですが同じことを何度繰り返しても、鎧の巨人に殴りかつことは出来ません。
……が。
エレンは鎧の巨人のストレートを、頭を下げて回避!
そして鎧の巨人に組み付き、かつてエレンがアニにされたように
sk5
「相手より力で劣るものが自分を護るための技術」で投げ飛ばしたではないですか!!
以前打ちのめされた経験がここで生きるとは。
それも、同じく人類の敵である巨人だったものが与えてくれた経験が!!
このままエレンは鎧の巨人を倒すことができるのでしょうか!?
あるいは二人の巨人にやられてしまうのでしょうか!?

というわけで、エレンと鎧の巨人の戦いが繰り広げられる本作。
この戦いが、今後の物語を左右することになるのは間違いないでしょう!
ですがやはり問題は巨人に関する謎です。
ライナーとベルトルトはなぜエレンの身柄をほしがっているのか?
彼らの言う故郷とは、その目的とはなんなのでしょうか?
そして同じく巨人になれることを以前から知っていて、その能力を使いこなしているらしいユミルも謎だらけ。
巨人に変身できるにもかかわらず、どうやらライナーやベルトルトと仲間というわけでもないようですし、前巻で兵団の仲間の命を救ってくれたりもしました。
巨人に変身できるものたちも一枚岩ではないと言うことでしょうか。
となるとあの知性のある、猿のような巨人の正体も気になるところです。
あの巨人がなんと言いますか、黒幕的な存在なのでしょうか……?
その謎が解き明かされる日が楽しみでなりませんね!!

エレンの怒りが爆発する、「進撃の巨人」第11巻は全国書店にて発売中です!
アニメの放送も好調な本作。
激しい戦いと激情の先にあるものは……?
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!