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本日紹介いたしますのはこちら、「エクゾスカル零」第4巻です。
作者は山口貴由先生。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行、チャンピオンREDにて連載されています。

さて、絶望の世界で六花と出会い、その胸にぬくもりをよみがえらせた覚悟。
二人は憐にあうため彼の妹、澪に導かれてヴァールハイト精神城へと向かいます。
そんな覚悟の胸中には、ある事実が重くのしかかっていました。
零式防衛術……戦いに関する技能や記憶以外の一切を覚えていない、と言う事実が。

雪の降りしきる中、三人の乗っていた輸送機は墜落してしまいました。
すかさず覚悟と雪は強化外骨格を着装し、難なく命の危機を脱します。
そして澪はと言いますと、衣服はすべて剥ぎ取れ、その右腕は上腕からもげ落ちてしまっていました。
が、血液の類は一切でていません。
それもそのはず、
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澪の体は機械のそれなのですから!
人間そっくりのロボットは本来国際法で製造を禁じられているはず。
この荒廃した世で国際法を振るうと言うのもナンセンスかもしれませんが……
澪は真っ直ぐな瞳で覚悟たちを見つめ、ロボットというな、澪は兄上の「永遠の妹」だ、とキッパリ言い切るのです。

3人はヴァールハイト精神城へと入っていきました。
まず覚悟たちを出迎えたのは、凶悪な囚人達を冷凍保存している、氷の壁に覆われた最下層階です。
その囚人たちはその罪をやがて臓器提供と言う形で償うために氷の棺おけに封じられているのです。
ふと覚悟の目に留まった、足元に眠る凍りし骸。
その骸の体には自分と同じ位置に零式鉄球を打ち込まれたかのような跡があり……しかもその顔。覚悟そのものではないですか!!
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思わずその骸に銃弾を打ち込む覚悟!!
ひとしきり銃弾を打ち込んだ後、その骸を見返してみれば……
そこにいたのはにてもにつかぬ囚人だったのです。
自分が何者かすらわからない、なにをすべきなのかわからない不安。
それが覚悟の神経を削り、幻をみせたのでしょう。
そんな覚悟を六花はそっと抱き寄せ、優しく癒すのでした。

問題はその後です。
覚悟の放った銃弾、とともに響き渡った銃声。
それがこの氷の階の番人とも言われる怪人を呼び寄せてしまったのです!
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見上げるような巨躯と、蝙蝠を思わせるフォルム。
この怪人、名は翼人エリニュス。
かつて牙なき人々を苦しめていた怪人達の生き残りの一匹です!
覚悟たち正義をおこなうものの天敵である怪人を相手に、覚悟は一切の迷いなく銃弾を放ちました!!
その威力はやはり相当なもので、エリニュスの胸に深々と食い込みます。
その弾の中からにじみ出るのは、一滴で象をも即死させるような超猛毒!
生き物である以上。この猛毒を浴びて生きていられるものなどいないはず。
ですがエリニュスはその旨を覆う骨格を蠢かせ、弾丸を押し戻し
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跳ね返したのです!!
ゼロ式防衛術で言うところの「応報」。
覚悟の牙は一転して、敵の牙と成り果てました。
運悪くそれを食ってしまったのは澪。
いくら機械の体といえど、その体を何箇所もつらぬかれては万全とはいえません。
覚悟はすかさず六花に澪の撤収を命じます。
が、その一瞬の隙をエリニュスは見逃しません。
凄まじい威力の蹴りを覚悟に炸裂させたのです!!
はげしく柱に叩きつけられそうになる覚悟ですが、すんでのところで背中からジェット噴射「爆芯」を噴出して致命傷から逃れてみせたのでした。

その攻撃は回避したものの、エリニュスは次なる攻撃に打って出ます。
エリニュスの両翼から発される超音波。
それが強化外骨格を透過し、覚悟の体に疲労と嘔吐感を与えたのでした!
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この超音波は、人間の赤血球を破壊する力をもっています。
その犠牲となったものは、真っ白な蝋人形のようになって死んでしまう……
エリニュスが「不死者の末裔」「ヴァンパイア・エリニュス」たるゆえんがここにあるのです!
覚悟は体を襲う変調に負けずに立ち上がり、反撃に打って出ます。
そしてすかさずエリニュスの足元へスライディング!!
迎撃を掻い潜り、みごと片足の間接を破壊したのでした!!
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その攻撃は確かに効果的でしょう。
ですが異常なる生命力を持つ怪人は、この戦闘中にも間接を治癒して行ってしまうのです!
さらに自由自在に伸縮して操れる舌は、強化外骨格であろうとも難なく切り込む切れ味をもっていて……
毒も銃弾も聞かず、破壊された間接すら治癒してしまう。
そのうち攻撃力も申し分のない、思いも寄らぬ強敵と遭遇してしまった覚悟。
果たして覚悟はこの凶悪な怪人を撃破できるのでしょうか?
そして、動地憐と遭遇し、彼の為そうとしている最大の作戦を確かめることができるのでしょうか!?

というわけで、憐と出会う前にも試練が待っている本作。
この後も、覚悟たちの前に様々な障害が立ちはだかるのです。
荒廃しきった世界で生きる人類の可能性の1つ。
再び現われる、新たな正義をおこなうもの。
物語はゆっくりと進み、そして憐が為そうとしている「メデューサ計画」へ、一歩一歩近づいていくのです!!

今巻でも本作の特徴とも言えるハードすぎる展開は続きます。
六花の存在のおかげで息をつく瞬間もあるにはあるのですが、やはり本作は呼吸をし忘れてしまいそうなほどの緊迫感が感じられる描写が最大の魅力でしょう。
現われる敵にも味方にも、それぞれのドラマが存在していまして。
いわばやられ役といえるキャラにもドラマがあり、特にそれぞれが生きていた時代では物語の主役であった7人のエクゾスカルはその最たる存在です。
当面の敵とも言える憐も、物語の主役としてのバックボーンがあり、根幹ではその片鱗を垣間見ることができるのです!!

正義失格者の当て無き旅、「エクゾスカル零」第4巻は全国書店にて発売中です!!
右も左もわからぬ中、零式をふるい、牙なき人を救おうとする覚悟。
果たしてこの地で覚悟が為すべきことはなんのでしょうか……?
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!