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本日紹介いたしますのはこちら、「殺風(さっぷう)ガール」です。
作者は真田順子先生。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行されました。

真田先生は、本作が初単行本となる新進気鋭の漫画家さんです。

さて、本作は一癖ある女性陣たちが登場する短編を集めた単行本となっています。
収録されているのは10編。
エロス要素なんかもあるコメディが基本ですが、エロスな要素がない純粋な(?)日常物も用意されています。
そんな物語群の中から今回取り上げたいのは、8Pの短編「妖怪退治の仕方」。
短編ながら、エロスもあり馬鹿馬鹿しさもあり、キッチリとした落ちもつくストーリーとなっています!!

放課後の教室に、一人残って携帯なんかをいじっていた芦田。
そこに白衣を着た眼鏡の男子が入ってきました!
開口一番口にしたのは、「芦田!早く逃げろ!」という言葉。
その物騒な響きの言葉に現実味を帯びさせるのが、口元や胸元ににじんでいる血液です。
芦田は明らかに様子がおかしい眼鏡に心配の声を投げかけます。
眼鏡は口元の血を拭い、信じてもらえんかもしれんが、と前置きをしてから説明を始めるのでした。

眼鏡が所属しているオカルト研には代々伝わる絶対開けてはいけない箱があるんだそうで。
先ほど片づけをしていたところ、謝ってその箱を落としてしまったんだとか。
その表紙でその箱の封印が解けてしまい、なんと中から封印されていた妖怪たちが復活!!
命からがらここまで逃げてきた、というのです。
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にわかには信じ難い話ですが、とりあえず聞くしかない芦田。
眼鏡は続けます。
このままだとあいつらにこの世界をいいようにされてしまう。
この危機を救うには芦田の力が必要なんだ!
何もいえない芦田に、眼鏡はなにやら包みを手渡しました。
これはオカ研初代部長が妖怪を封印するのに用いた武器と防具で、女性にしか効果を発揮しない。
そんな胡散臭いアイテムを手渡され、頼む、協力してくれ!!と懇願された芦田はやむなく装備してみるのですが……

なんでしょう、その防具は
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どう見てもビキニです。
グラマラスな芦田の肢体が露わとなり、眼鏡はそれはもういい笑顔でサムズアップ!
よく似合っているぞとニッコニコです!!
しかも武器のほうは、魔法少女的なキャラが使うような、玩具のステッキにしか見えません!
早速抗議する芦田ですが、眼鏡は力説するのです!!
それは決してただの水着じゃない、その水着と武器は女体の神秘をエネルギーとしてその力を発揮するんだ!
特に乳がでかければでかいほど、尻がでかければでかいほどエネルギーは増していく。
計算した結果、芦田の乳の大きさ、形がベストだとでた!!
そこまで言うと眼鏡はおもむろに後ろを向き、何かやったかと思うとすぐこちらを振り向き、吐血します。
……タイミング的にどう考えても、さっき後ろを向いていたす気に何か口に含んだとしか思えないのですが……
ともかく眼鏡は息も絶え絶えになり、オレはもうダメみたいだ、どうかその無駄にでかい乳と尻でこの地球を救ってくれ!と言いながら芦田の胸を無造作に掴むのです。

芦田はその眼鏡の遺志を継ぎ、戦うことを誓った……わけありません。
魔法のステッキで眼鏡をぶん殴り、何が女体神秘エネルギーだ、何が妖怪だ、ここまでバカな奴とは思わなかった!
無駄にでかい乳と尻で悪かったな!
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と、見下げ果てたかのような冷たい瞳で眼鏡を睨み、お仕置きを施すのでした!

やっぱり吐血もトマトジュースでした。
一瞬でも本気にした自分が馬鹿だった、とあきれ返る芦田さん。
そんな彼女に、お仕置きを受けて右頬を真っ赤に腫らした眼鏡はでもノリノリで水着切れくれたじゃないスか、とよせばいいのに茶々を入れまして。
再びあの冷たい視線が眼鏡を襲うのです!
芦田はこんなことを待たしたらコロスから!と言いながら、着替えに向かうのでしょうか、部屋を出て行こうと扉を開けました。
するとそこには
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なんかでっかい骸骨with人魂がいるじゃないですか!
いきなりのことにビックリする芦田。
すると魔法のステッキが光を放ち、凄まじい爆発を引き起こしてその骸骨を吹っ飛ばしたのでした!!

まさかあの与太話はホントにほんとだったのでしょうか?
なんか箱を落としたことや、武器と防具が代々伝わっていると言うのは本当のことだったんだそうで。
嘘から出たまことと言いますか、ひょうたんから駒といいますか……
芦田はまさかまさかの、水着姿での地球を救うバトルを繰り広げることになるのですが……それはまた、別のお話……

というわけで、とんでもないオチが用意されていた本作。
この他にも各地でめげそうになっている人の前に現われる謎のホンワカした女性のお話や、運命の赤い糸が見える少女とその親友のお話、二股をかけていた男の前で修羅場を演じることになる女子ふたりのお話、奔放で破天荒な姉と不思議ちゃんな彼女でいろんな意味で振り回される少年のお話などなど、目を引く特徴を持つ女性が存在感を放つ物語がたくさん収録されています。
肩の力を抜いて楽しめるお話がほとんどなから、ホンワカいい気分にさせてくれるお話や爽やかな読後感を残すいい話もありまして。
大事件のない、ゆったり楽しめる一冊となっているのです!

そして本作の最大の目玉は、それらのお話全てに2~8Pの後日談が収録されていること!
単行本にこういった後日談がつくこと自体は珍しくありませんが、短編集の作品全てに後日談の漫画が掲載されることは滅多にないはず!
まさに一粒で二度美味しい1冊になっているのです!!

逞しき女性達の唄、「殺風ガール」は全国書店にて発売中です!
ちょっぴりエッチでたっぷり強い、女性達の日常を描く本作。
彼女達の頑張りをご覧ください!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!