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本日紹介いたしますのはこちら、「最底辺の男-Scumbag Loser-」第3巻です。
作者は山口ミコト先生。
スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスJOKERより刊行されました。

さて、遥が突然アイドルになったり、その遥を崇拝する欲美が現われたり、山田のように突然得体の知れない何かに変わってしまう件を調査する刑事の下和田の本格参戦など、一気に物語が進展した前巻。
ですが最大の変化は、父を殺めた村井の体に奇妙な肉の隆起が起こり、おそらく人ではない何かに変貌してしまったこと!
変化してしまった村井は、遥を殺すことを決め、彼女を捜し歩くのでした……

下和田は変わってしまった人々が皆水曜日をきっかけに変貌していることに気がつきます。
次の水曜日が来れば、また変わってしまう人が増える。
そう考えて調査を急ぐのです。
たどりついたのは、ある意味全てのきっかけとも言える山田の家。
尋ねてみれば、彼の母親らしき人が現れて応対してくれました。
どうやらまだ変わってはいないらしい母親に、山田が急に変わったんじゃないか、と質問をする下和田。
ところが母親は、確かに急に変わったがその原因はわかっている、と言い出したのです!
おおぴらに話すことでもないとあまり言いたがらない母親でしたが、その原因がその場にやってきました。
大きな胸の谷間を惜しげもなくさらす、スタイルのよい美少女、摩耶。
彼女が山田の恋人になり、男女の行為に及んだのが変化した原因だ、と言うのです!!

その後場所を変え、摩耶に話を聞くことにした下和田。
ですがこの摩耶、なんにせよ山田と付き合っているはずなのに、下和田を誘惑してくるのです!
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実は下和田、ちょっとした事情があって性的な行為に根本的に興味がなくなってしまい、それどころかそういった事件を起こす犯人を許すことができないほど憎むように。
そんなこともあり、彼女の誘惑にもまったくなびかず、むしろその異様さを冷静に判断することが出来たのです。
聞き込みを続ける下和田は、遥の写真をみせてこの人物、水沢遥を知らないかと尋ねました。
最初はとぼける摩耶でしたが、例の事情によって60歳になってもまだ経験がないと言う下和田を魅力的だと考えている彼女は、彼を逃がしたくなかったのでしょう。
方針を変えて、山田が彼女のことを知っている、3人で彼女のでるであろうライブを見に行くから一緒にどうか、と誘ってきたのです。
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……今度の水曜日に、と!

そのライブには、村井と欲美もきていました。
村井はネットで遥がアイドルになっていることに気がついて、決着をつけるために。
欲美は、村井を悪質なストーカーだと決め付けて遥を守るために。
村井、欲美、下和田、摩耶。
4人はそれぞれがそれぞれの目的で、遥に会う為にここに集っていたのです。
そこで村井は、遥の所属するグループの熱狂的なファンに出会います。
そのファンは、今まで無職でアイドルの追っかけをしてきたものの、子供が出来たことをきっかけに今夜限りでファンを引退するという境遇でして。
このライブがおわる30分後に初仕事の出勤なのだそうですが、遅刻なんてしたらクビ、休みもほとんどないと言うきつい仕事なんだそうです。
ですが彼も子供のためなら仕方がない、と決心しているようで。
そんな決心を鈍らせないためにも、今日のライブは全力で楽しもうとしているのでした。

意外にもライブは何の問題もなく終わりました。
ファンも仕事に向かおうとするのですが、その時ステージ上にアイドルグループのプロデューサーが現れ、この後プレミアムイベントをおこなうと言い出したのです。
そのイベントは穏当に特別らしく、客の中から抽選で数名参加者が選ばれます。
イベントに名前を呼ばれたのは下和田や村井、名もなきファンの人数名……そして例の熱狂的ファンの人!
彼には30分後に大切な初仕事が控えているわけですし、このイベントに参加する暇などないはずです。
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……ですが、急げば15分くらい大丈夫、すこしだけ見ていこう、と早速その決心を揺らがしてしまうのです!

そのイベントは、新メンバーのお披露目でした。
ですがそれだけではありません。
アイドルはファンに全てをささげなければならない、そう言って「ファンサービス」をおこない始めたのです!
セクシーな衣装に身を包んだ、数名のアイドル達。
彼女たちはその服の下に何も身に纏っておらず、スカートをめくりながら
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私たちはファンの皆さんの所有物です、好きにおつかいください、と誘惑してきたのでした!!
たまらず飛び掛っていくファンの皆様方。
例の熱狂的ファンはといいますと、妊娠中の妻もいるし、もう時間もないし……と流石に踏みとどまっていました。
ですがそんな彼の傍に、彼が入れ込んでいるアイドルが服をはだけたまま近寄ってきてはたまりません!
フラフラと近寄っていくファン。
そのとき村井の鼻は、そのアイドルから「変わってしまったものの臭い」が漂ってきていることを感じ、慌ててそのファンをとめようとします。
が、もう全てが遅かったのです。
仕事はまた探せばいいじゃない。
でもこんな機会は人生で二度とないと思うから。
これで本当に最後の最後だから……
それが、彼の最期の言葉でした。

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イドルの顔は巨大な怪物のようにおぞましく変貌し、ファンを頭から貪り始めたのでした!!

あちこちでおこなわれている、アイドルの皮をかぶったバケモノたちの食事。
その壮絶すぎる光景の中に、遥は姿を現しました。
年半の相手の登場に村井はその形相を変え、肉体を再び奇妙に隆起させて襲い掛かっていきました!!
が、遥の前に仁王立ちし、かばう人影が現れたのです!
先ほどでてきたアイドルの新メンバーの一人……それは、髪を切り、化粧をした欲美だったのです!!
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遥は殺させない、ストーカー野郎……いや、バケモノ!
人間を人間でないものに帰るバケモノを殺しにきたにもかかわらず、人間からバケモノと罵られてしまうことになった村井。
そのショックに加え、ただの人間である欲美を手にかけるわけにも行かないと言う理性も働き、村井は固まってしまうのでした!!

そして下和田は驚愕の展開に戸惑っている間に、アイドルたちに襲い掛かられてしまい。
単なる遥の手駒かと思われていた、摩耶も意外すぎる行動をとり始め。
物語は一気に動き、終息していくことになるのです……!!

というわけで、完結を迎える事になる本作。
幼い日に遥が死んだはずの事件についてや、どんどんと人が変わってしまっ言ったことに関する衝撃の事実など、様々な謎や隠された真実が明らかになっていきます。
そのすべての始まりともいえる事件の真相は、驚かされること必死!
この惨劇の原因は、まさに最底辺の人物がきっかけであったことがわかるのです!!
鼠算のように拡がっていく人々の変化。
その恐怖は終息するのか?
遥と村井、その本当の気持ちと、二人の運命の結末とは?
見逃せないラストシーンがあなたをまっているのです!!

最底辺の恐怖が終わりを告げる、「最底辺の男-Scumbag Loser-」最終第3巻は全国書店にて発売中です!!
衝撃のラストを迎える本作。
村井と遥、長きにわたる彼と彼女の愛の決着がつけられます!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!