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本日紹介いたしますのはこちら、「G○ EDITION(ジーまる えでぃしょん)」第2巻です。
作者は河下水希先生。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行されました。


さて、少女漫画家を目指し日々奮闘している少女、あるとの元にやってきた未来人、G丸。
G丸は将来漫画家になったあるとのファンだと言うのですが、なんとその作品はエロスな漫画なんだとか!
自分は少女漫画家になると頑張るあると、あるとを立派な(?)エロス漫画家にしようと頑張るG丸。
そんな二人の日常が描かれるのです!

ある日のことです。
あるとはいつも一緒のお友達、さえりと玉沢と一緒にカフェでお茶をしております。
ドーナツに舌鼓をうつさえりと玉沢ですが、あるとはなにやら難しい顔。
彼女が見つめているのは、「進路希望調査」とかかれた紙。
ゆくゆくは漫画で食い扶持を稼ぎたいと思っているあるとたち三人娘。
その自分たちは進路をどうすべきなのか!?
あるとはそんなことを考えて悩んでいたのです!!

基本真面目な玉沢さんは、漫画の勉強は独学でもできるから、もし漫画家になれなかったらと言うことを考えて進学以外はありえないと言うスタンス。
その上、夢を建前にして受験勉強から逃げたいだけだろう、とあるとをこき下ろすのです。
おそらく図星ですが、そうはっきりといわれてしまった破あるとも黙ってはいられずに口論が始まり……
このまま大喧嘩に発展するかと思われたその矢先、さえりが二人を抑え、こんなことを言い出したのです!
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それなら3人で見に行ってみようよ、未来を。

と言うわけで、G丸にお願いすることに、
G丸は未来なんて見てもしょうがないと言うのですが、なんだかんだいってタイムマシンを都合してくれました。
はしゃぐ三人への忠告とともに。
これから行く未来は絶対ではない、未来を見てきた後の行動しだいで、未来が変化する可能性があるかもしれない、と!

とりあえず3人が大学を卒業して新社会人!と言う感じになっているはずの6年後に向かうことにしました。
たどりついた町並みは所々変わっていて、6年と言う中途半端な(?)未来に確かに来たんだと言う実感を湧かせてくれました。
ですが三人はここに物見遊山に来たわけではありません。
早速、まずはさえりがいる地点に行くことにしたのでした!

テレポートした先はなんと例の大型イベントが催されるビッグなサイトです。
しかも丁度イベント中のようで、人がごった返し放題。
と言うことはさえりも間違いなくサークル参加しているはず、と彼女のいるサークルを検索してみると、なんと配置されているのは外周の壁際だったのです!
ご存じない方のために軽く説明しますと、その位置は「壁」といわれており、基本的に大行列のできる人気あるサークルが配置される場所。
ですがさえりが描いている同人誌は虫、それも芋虫的なとても人気が有るとは思えないものを主題に置いた漫画でして。
アレにそんな大人気になるとは考えづらいのですが……
ごった返す人ごみを掻き分けて、さえりのサークルへとたどり着いてみるとそこには
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自分のコスプレ写真集のディスクを販売しているさえりの姿が!
どうやらさえり、いまの虫同人ではなく、コスプレイヤーとして人気を博しているようなのでした。

色々複雑なさえりはとりあえずおいておくとしまして、次に向かったのは玉沢のところ、
転送先はなんと、大人気漫画雑誌を抱える集鋭社だったのです!!
ここで漫画を描くのか、と喜びで目を輝かせる玉沢。
ところがビルからでてきた未来の玉沢はどうも漫画家といった感じではありません。
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すぐ後ろからでてきた、上司と思しき女性に怒られ、その女性に「でもお姉ちゃん……」と返してまた上司におネエちゃんっていわないと怒られている玉沢。
どうやら彼女、集鋭社の編集者になっているようです!!

人気コスプレイヤーに、編集者。
ちょっと目指していた方向とは違う気もしますが、それでもそれなりに希望に近い位置の仕事(?)についていた二人。
最後のトリはもちろんあるとです。
もし自分だけ悲惨な未来になっていたら?とドキドキするあるとですが、玉沢とさえり、そしてG丸はもうあるとの未来はエロスな漫画家だと決まってるんじゃないかとけろりとしております。
少女漫画家になってるかもしれないでしょ!と願望も込めた叫びとともに自分のいる地点へと転送の操作をするあるとですが……
着いた先は、自宅でした。
昼間から自宅ってもしかして、自宅警備……と嫌な予感を過ぎらせる3人ですが、G丸はきっと執筆中だ!!と大はしゃぎ。
原稿を見に行こう!と言い出すのです!
幸い(?)自宅はもぬけの殻。
自分の家な分けですし、鍵ももっているので中にはすんなりは入れました。
するとあるとの自室のパソコンのモニターには描きかけの原稿が表示されたままになっています。
映し出されていたのは、いかにもといった感じの少女漫画の絵だったのです!
見事に少女漫画家になったんだ!!
喜び勇むさえりと玉沢ですが……あるとの顔色は優れません。
そして、G丸の顔も……
そう、彼女達二人にはわかるのです。
あるとの絵を誰よりもよく見ている、二人には。
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その絵が、あるとの絵ではない、と言うことを……

おそらくこれの意味するところは、あるとは少女漫画家の在宅アシスタントをやっているのであろう、ということです。
6年後にもまだプロの漫画家になっていない。
その事実に少なからずショックを受け、へたり込んでしまうあると。
ですがそのとき、あるとの目に床に散らばったネームが飛び込んでくるのです。
よくよく見れば、そのネームは物凄くたくさんあります。
そして、カレンダーには毎週打ち合わせの予定が書き込まれていて、さらに今日今も打ち合わせの予定らしいこともわかりました。
確かにまだプロの漫画家にはなれていません。
ですが未来のあるとは、今以上に頑張っているのです。
まだまだ夢はかなっていないけれど、それでもまだまだ夢にむかって頑張り続けている。
あるとの胸には、なんとも言い難い感動が湧き上がってきて……
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未来の自分のためにも、もっと頑張ろう!
そう考えてあるとは現代に帰るのでした!!

ところがその前後あたりから、突然G丸の姿が見えなくなってしまいました。
あるとがエロスな漫画家になっていなかったのがショックだったのか?などとのん気に話していたのですが、そのときたまたま目に付いた通販のはこの中身に一同は驚愕することになるのです。
中身はその……G丸が毎月買っているエロスな漫画雑誌なのですが……
その表紙に、大きくこんな文字が躍っていたのです!
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「新連載! 鏑木あると」と!!
アルトとまったく同じ名前のエロス漫画家が、デビューしている……?
これはいったい、どういうことなのでしょうか?!

と言うわけで、感動のお話から一転して急展開を迎えた本作。
この後消えたG丸と、謎の鏑木あるとを巡ってのストーリーが展開!!
物語は一気にフィナーレへと向かっていくのです!!
意外にも(失礼!)感動のラストを迎える本作、そのオチとは……?
そして本作……といいますか、河下先生作品にはもはや欠かせないお色気要素もたっぷり用意されています。
今回は待望の乳首券まで発行してくれまして、最後までサービスカットも忘れては降りませんよ!!

描き出す未来の行方は!?「G○ EDITION(ジーまる えでぃしょん)」最終第2巻は全国書店にて発売中です!!
未来からやってきた主人公をエロス漫画家に導こうと言う、アレなドラ○もん的漫画である本作。
そんなパロディ的要素もあってか、河下先生も大変楽しんで描いていらっしゃったとのことで。
これでリフレッシュ出来たかもしれない先生の次回作にも期待したいですね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!