本日紹介いたしますのはこちら、「タケルヒメ」です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラにて刊行されています。

作者は細野不二彦先生。
言うに及ばぬ大ベテランの大物漫画家で、「ギャラリーフェイク」「GuGuガンモ」「どっきりドクター」「さすがの猿飛」などの多くのアニメ化作品をもつヒットメーカーでもあります。
扱うジャンルは本当に多種多様で、この人なんでこんなにいろいろなジャンルに精通してるの?と誰しもが思わざるを得ないほどの懐の深さを持っているのが最大の特長ではないでしょうか。
現在も2作ほど連載を持ち、30年近く一線で走り続けていらっしゃいます。

さてこちらの作品、細野先生がまだ創刊してそれほどたっていないウルトラジャンプで不定期に連載されたものです。
ジャンルはいうなれば妖怪退治物。
頭に奇妙な面をつけた少女、タケルが鋳物を生業にするジジとともに日本を旅して回ると言う内容です。
それほど珍しい題材と言うわけではありませんが、タケルについている面や妖怪の不気味な造形や、細野先生ならではの巧みな物語運びは素晴らしいものがあり、当時流行っていた感のある凡百の妖怪裳のとは一味違う作品に仕上がっています。
様々な過去や確執を抱えながらも天真爛漫で楽しげに日常を送るタケルはプリチー極まりありませんぜ!

この単行本には3つのエピソードが収録されており、そのどれもが印象深く切ないエピソードばかり。
妖怪のおどろおどろしさやアクションシーンの激しさもあいまって読者に感動を与えてくれることは間違いないのではないでしょうか。
あほな子かつ健気なタケルがまた可愛いんですよこれが。

細野先生の隠れた名作、「タケルヒメ」は全国書店にて発売中です。
ただ発売が2001年と結構古いので、某大手古本屋さんの105円コーナーとか見るほうが見つけやすいんじゃないかなー、なんて思います。
一応「第1巻」と銘打ってありますので、いつか来ると信じている第2巻を信じて購入すべし!
……「火星人刑事」といい、さりげなく未完結の漫画多いんじゃないか、ウルトラジャンプ……!
えー、ともかく、おどろおどろしくも血生臭い妖怪の恐ろしさと、タケルの萌えっぷり(こればっかり書いてる気がしますが)が堪能できるこちらの作品、是非ご一読いただきたいものです。
さぁ、本屋さんに急ぎましょうか!


タケルヒメ 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)
集英社
細野 不二彦

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