本日紹介いたしますのはこちら、「ぼくらの」第10巻です。
小学館さんのIKKIコミックスにて刊行、月刊「IKKI」にて連載中です。

作者は鬼頭莫宏先生。
鬼頭先生の紹介や「ぼくらの」第9巻の紹介などは08年9月30日の記事にて触れておりますのでよろしければご覧下さい。

第9巻では様々な出来事が起こりました。
まずマチは別の地球の人間で、コエムシはその兄であることが明かされました。
そして田中がウシロの母親であることが判明します。
カナは戦闘中にその事実をウシロに伝えることになったのですが、その時田中は敵に捕獲されていました。
ウシロの母親であり、様々な世話を焼いてくれた田中が敵の手にある状況で、心優しいカナは戦うことが出来ません。
突然の事実に戸惑うウシロを尻目に、田中は自ら命を絶ってしまいます。
田中と言う大きな犠牲を払いつつもなんとか敵を撃破したカナ。
その姿を見届け、ウシロは自らも契約者になることを決めました。
ところがマチも契約用の板に手を置いて……

といったところでこの第10巻です。
第10巻ではジ・アースによる戦闘シーンはありません。
いままで戦闘の渦中にいながらにして蚊帳の外にいた二人、ウシロとマチが今まで戦ってきた仲間の家族を尋ねていく展開がメインになっています。
突然の出来事で最愛の子供をなくした親達。
彼らは当事者であるウシロや、誘い込んでしまったマチを怨み、憎んでしまっても無理はありません。
ですが誰一人としてそうはしませんでした。
あるものはウシロたちを抱きしめ、あるものは我が子の様にしかりつけ……
それぞれがそれぞれ悲しみを背負いながらも前に進んでいたのです。

契約者を語った少年の家までも巡り終え、最後にカタリの少年の弟に会うために公園にやってきた二人。
兄も父も母も嘘つきだと憂えていたカタリの少年の弟。
彼とも心を通わせた二人ですが、そのままその場でマチは驚きの告白をします。
「ウシロ、あんたのこと好き。」と。
今までの経験でウシロも変わったのか、それを受け入れます。
「今日の夜、いっしょに寝よう。」
というそれなんてエロゲ?というまさか「ぼくらの」で言うとは思わなかったシチュエーション!!
ところがその余韻もそこそこのまま、誰も予想の付かなかった出来事が起こってしまいます!

今回は残されたものも前に向かって生き続けている、というドラマを主題として展開しました。
なんとも言えない、悲しいような、勇気付けられるような……ただ心打たれる物語がたんたんと進められています。
そんな後に巻き起こる驚愕の展開!
緩急の付いたストーリーに度肝を抜かれること必至ですよ!

まさにクライマックス直前と言った様相の「ぼくらの」第10巻は本日発売です!!
超大スケールで繰り広げられていた話題作も恐らく終了間近。
その来るべき最終巻に備え、第10巻は必見と言う他無いですよ!
本屋さんにいそげっ!!


ぼくらの 10 (10) (IKKI COMIX)
小学館
鬼頭 莫宏

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「ぼくらの」タイトル ...
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