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本日紹介いたしますのはこちら、「シャングラッド神紀」です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスにて刊行されています。

作者は祭丘ヒデユキ先生。
94年にアフタヌーン四季賞を受賞しデビュー。
その後ヤングマガジン等で読み切りなどを発表しますが、主に成年向け漫画で活躍していました。
勢い任せ(?)のギャグが印象的な祭丘先生ですが、時としてシリアスな漫画も描きまして、この作品はそちら側の作品と言うことになります。

さてこちらの作品、簡単に言えばバトル漫画です。
神が人を支配する国家が林立する世界で、神が圧政を強いるその体制を打破せんと主人公が戦うと言う割と良くあるような設定。
ただそれは物凄く簡単にまとめた場合の話で、実際は相当練りこまれた設定になっております。

主人公はウマーという杖を携えた隻腕の男。
その杖にはシャンカラという名の大きな人の顔がついていて、一見するとそれを使った腹話術を食い扶持にする旅芸人のようにも見えます。
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しかし旅芸人と言うのは仮の姿に過ぎず、実はその生首は生きておりある目的のために二人旅をしています。
二人の旅の目的とは、人々を統治する神の根絶。
その目的を「無神論」と呼び、十数万はいるという神たちを1人残らずこの世から消し去ろうと言うのです!

高い戦闘技能は持つものの、片腕の無いただの人間であるウマー。
強力な新緑を持ちつつも首だけの体のためまともに戦えない神、シャンカラ。
この二人がどうやって強力な神力を操る神たちを葬っていくのかと言うと、
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合体です!
無理神中と称したこの合体、これによって生み出される戦闘力はまさに無法ともいえる凄まじさで、
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神が相手であろうと圧倒してしまうほど。
ですが相手も去るもの、文字通り人知を越えた能力で二人を追い詰めます。
強大な力と卑劣な策略までも仕掛けてくる神たちを二人は倒し続けることができるのか!
二人の復讐の旅は続きます!


この作品の目玉と言えばまず気合の入りまくった作画でしょう。
上に掲載した画像からもわかるように、戦闘シーンの描きこみ具合は鬼気迫るものを感じさせます。
あまりにも描きこまれていて多少見づらい感はありますが、それを補って余りある迫力とスピード感を感じさせてくれる衝撃的な出来!
戦闘シーン以外でも硬軟使い分けた作画が強い印象を残す、こだわりぬいた構成と言えるのではないでしょうか。
見所はそれだけでなく、だんだんと明かされていく世界観や主人公達の過去などのストーリー的な部分も注目です。
神と呼ばれている者達は「Y字架」という物体を埋め込んで神力を操ることの出来るようになった元人間であることや、ちょこちょこと存在をちらつかせているラスボスのヴィシュヌ、断片的にしか明かされないものの凄まじい出来事だったであろうウマーの復讐心の根源等、とにかく読者を唸らせる広大な物語の背景を感じさせます。
その上成年漫画畑で活躍していることを実感させるエロスな描写に
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肩の力の抜けるようなギャグ
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も詰め込まれ、贅沢な仕上がりの一冊に!
これはバトル漫画が嫌いでなければ(あと下品な表現が嫌いでなければ)スルーは出来ない傑作と言えるのではないでしょうか!

凄絶バトルファンタジー復讐劇、「シャングラッド神紀」は大好評発売中です!
とにかく凄まじいまでに練りあげられたストーリーとバトルシーンは一見の価値アリ!
祭丘先生=成年向け漫画と言う方も、祭丘先生=……誰?と言う方にもオススメできる渾身の作品ですよ!
なんでも単行本が売れれば続編もあるそうですので、ここは是非とも買っていただきたい!
続きの読みたい全国のファンのためにも!俺もその1人ですけど!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


シャングラッド神紀 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
祭丘 ヒデユキ

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