画像

本日紹介いたしますのはこちら、「ブラック・ジョーク」第3巻です。
秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行、ヤングチャンピオンにて連載されています。

作者は小池倫太郎、田口雅之の両先生。
本作の今までの紹介は「田口雅之」のテーマにてまとめておりますので、ご興味などございましたらご覧下さいませ。

賭博やカジノが合法である通称ネオン島で巻き起こるトラブルを独自の手段で解決していく本作。
今巻は今までと少し毛色が違う話が収録されています!

第3巻の収録内容は各キャラにスポットライトを当て、よりそのキャラを掘り下げる話がメインになっています。
仁義に熱い車椅子イタリアンマフィアのランオーバー、小玉に恋するゴスロリボディーガードのあかり(25歳)、吉良や小玉のボスである都々目社長と、メインどころはほぼ網羅。
これに加えて吉良と小玉が手を組むことになる過去のエピソードが語られるのです!!

吉良と小玉がつるむことになったのは17の時でした。
高校生であった当時から2人は学校のトップとして一目置かれる存在だったようです。
小玉はやはりそのあまりにも規格外な身体能力の高さと何を考えているかわからない危なさで恐れられています。
何でも高校1年のときに高校3年のチーム30人以上を全滅させてしまった上、そのうち数人は死んでしまっていたと言うのです!
そんなことになっても警察のご厄介にならなかったのもひとえに小玉家の尋常ならざるマネーパワー。
規格外のパワーに何でも揉み消す財力まで持っているんですからそりゃぁ一目置かれないわけありませんね!
一方の吉良はやはり喧嘩はたいしたことがないと認識されています。
ですが喧嘩の弱さなどがかすんでしまうような知力を持っていました。
パーティーの主催やドラッグの売買、援助交際の斡旋など様々な悪事を働き、金だけでなくそれ目当ての人脈までもガッチリキープ!
更には教頭先生の不倫の証拠まで握っており、学校でもやりたい放題しているようなのです!

ある日の昼休み、小玉は学校の中だと言うのになにやら物凄い豪華な食事を楽しんでいました。
吉良の方はと言うとポテトチップにアイスと言う不健康極まりないランチ。
これも格差社会なのか……と思いきや、小玉の目は吉良の食べているアイス、「メリメリ君」に向いていました。
どんな食感なんだメリメリ君……メリメリって……というのは置いておいて、ナリや行動は粗野そのものな小玉も実際は超お坊ちゃま。
家庭的に食べることを許されない安っぽいアイスが物凄くおいしそうに見えたのです。
熱視線に気がつく吉良ですが、何で見られているかわかるはずもなく愛想笑いをしながらメリメリ君の最後の一口を食べてしまいました。
画像

吉良は自分のアイスを食べただけだと言うのになぜかショックを受ける小玉。
学校をトップを狙うチンピラ学生にたきつけられてことをきっかけに、メリメリ君のうらみ(?)を吉良に対して爆発させる小玉!
いきおいにまかせて1対1のバトルを挑むのでした!

対峙した二人ですが、超人的にも程がある小玉の力を知っている読者としては吉良に勝ち目があるのかと心配してしまいます。
ところが吉良は高校生のみであるにもかかわらずいきなり拳銃を取り出し牽制!
普通ならば拳銃を出した時点で勝負は決まったようなものなのですが……なんせ相手は小玉です。
威嚇射撃にもひるまず、ならばと急所をはずして狙って打った弾も俊敏な動きで回避!
みるみると吉良との距離をちぢめ、あっという間に拳の触れる距離に
画像

届きませんでした。
実力差を十分知る吉良は落とし穴と言う罠を張っていたのです!
やたら深い穴の奥底に落ちた小玉に吉良はもしそこに剣山でも仕掛けていたらどうなっていたか、と自分の勝利を宣言します。
吉良は小玉のパワーを上手く活かすようにプロデュースするから組まないか、と誘いをかけるのですが、小玉はなんと落とし穴の壁に拳を突き立て、どんどん登ってくるではないですか!
もう笑うしかない身体能力で落とし穴から脱出する小玉!
華麗に飛び出して今度こそ小玉タイムが
画像

はじまりません。
もうひとつ仕掛けてあった落とし穴にぴったりと落ちてしまったのでした。
そこで吉良が取り出した次なる策略は
画像

「メリメリ君」でした。
小玉はメリメリ君をもらうと大喜びしてあっさりと組もうと言う提案を受け入れてしまいます。

他にもいろんな味があるけど食いに行くか?と問う吉良に「いく」とハートマーク付きで文字通り飛び出す小玉。
画像

こうして2人のタッグは結成されたのでした!!
……あれ……?全部メリメリ君のおかげ……?

当時から変わらない二人の運命の日という印象深いエピソードの他、前述した各キャラのエピソードも非常に面白いものばかり。
社長の話は彼の意外なエピソードが語られ、今まで受けていた底知れない印象を更に深めてくれます!
あかりは相変わらず小玉にぞっこんべたぼれでツンデレ(小玉意外にツン、小玉にだけデレという特殊な形ですけど!)っぷりを発揮!
ランオーバーにいたっては相変わらず美や仁を尊ぶイケメン振りを発揮しつつ、なんと車椅子なしでの戦闘まで披露してくれます!
ホント、アクの強すぎるキャラクターぞろいで濃いにも程がありますよ!
もっともっと!!もっとやってください!!

濃すぎるキャラのバイオレンスな活躍が癖になる、「ブラック・ジョーク」第3巻は好評発売中です!
テーマ性なんて関係ない、むちゃくちゃな暴れっぷりが楽しい作品になっています!
バイオレンス描写が多いので人こそ選びますが、そこら辺がクリアできればきっと楽しめるはず!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ブラック・ジョーク 3 (ヤングチャンピオンコミックス)
秋田書店
田口 雅之

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る