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本日紹介いたしますのはこちら、「ワルタハンガ ~夜刀神島蛇神伝~」第2巻です。
秋田書店さんのプレイコミック・シリーズより刊行、プレイコミックにて連載されています。

作者は藤澤勇希先生。
藤沢先生と本作第1巻は09年12月19日の記事にて紹介しておりますので、お時間などございましたらごらんください。

さて、第1巻で孤島のツチノコ探しツアーへ参加することになった八尋。
偶然会社の元同僚、笠原と再会し、成り行き上一緒に探索をすることに。
ですが奇怪な生物の抜け殻のようなものが発見されたり、参加者の無残な躯が発見されたりと、明らかに危険なムードが漂い始めます。
二人はその事件も知らず島の奥地にあった洞穴に入っていくのいくですが、そこで見たこともないような奇妙な生物と遭遇し……

八尋と笠原の目の前に浮かぶ奇妙な生物。
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常識的に考えて、こんな巨大な生物がたいした広さもない水溜りのような湖で生きていけるはずもありません。
そもそも動物なのか同かも怪しいような不可思議すぎるその体。
理解不能な出来事に八尋は固まってしまいますが、笠原は嬉々としていまだ誰も発見したことのない、ツチノコ以上にすごいUMAだと目を輝かせています。
そんな笠原に、八尋は逃げ出そうと提案。
なぜなら、自分たちの話し声などを聞いて姿を現したというならば、目的はその音の出所の捕食以外には考えづらいから、です。
とりあえずすぐさま牙をむいて襲い掛かってくるような生物ではなさそうですので、刺激しないようにそっと戻って来いとアドバイスする八尋。
笠原もそれに従おうとしますが、なぜか足が動きません!!
よく見れば足元に透明な膜のようなものが張っており、
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それが笠原の足を捕らえて離さず、ゆっくりと湖に引き釣り込もうとしていたのです!
あわてて引っ張りあげようとする八尋ですが、しっかり固定されて動かせません。
更にその膜は範囲を拡大し、八尋をも飲み込もうとします。
たまらず手を離す八尋。
笠原は恐怖におびえ助けてと叫びますが、八尋は見捨てたわけではなく、靴紐をほどけといいながら上着を脱ぎ、その端を掴ませました!
そしてぐいと力を入れて引っ張り、同時に笠原にジャンプするよう指示!
膜に包まれた靴がすっぽりと脱げ、なんとか膜の外へ飛び出すことに成功するのでした。

洞穴の外へ出て一息つく二人。
いまだあの生物が何なのか検討も付かない二人ですが、笠原は戻って写真を撮るなどと言い出します。
ホラー映画ならば確実な死亡フラグを立てようとする笠原を絶対にだめだと止める八尋。
いつもは結局自分に従う八尋がすごい剣幕で怒ったためか、笠原は涙を浮かべてしょげかえります。
目の前で女性の、それもいつも強気な笠原の涙を見た八尋はあわてて視線をそらして完全に日が落ちる前に海岸線に戻ろうと提案。
ですが笠原は先ほど靴を失ったため、この足では山は降りられないと返答します。
おぶって帰るというのも難しく、森の中で夜を明かすよりは……と、二人はこの危険な洞穴のそばで夜を明かすことにするのでした。

一方、ツアー客たちの集うキャンプも恐怖におびていました。
30人いた参加者のうち、自力で戻ってきたのは13人。
そして意識を失ったまま目を覚まさない人物が2人……
半分しか帰ってこないのですから。
ツアーは中止もやむなしですが、どちらにしろ帰りの船が来るのは8日後。
どうしようもないからには細心の注意を払いつつツチノコ捜索を続けようということになるのでした。
ところがその頃、意識を失っていた二人に異変が起きていました。
突然びくびくと体を痙攣させたかと思うと、
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腹が破れて中から気味の悪い生物が這い出してきたのです!!

キャンプの一同は見張りを立てて休むことになります。
そこで内側から体を食い破られて息絶えている二人を発見。
おそらく体内に何者かが卵を植えつけ、十分成長してから生まれたのだろうと考えたスタッフ側のリーダー、影山。
彼は生まれたばかりであろうそれはきっとまだ近くにおり、餌を必要としているはずだと予測します。
事実、それはまだ近くにいて……
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見張りをしていた男2人に襲い掛かったのです!!

ちょうどその頃、八尋と笠原のほうにも危機が迫っていました。
無数ともいえる程の数現れたUMA。
彼らに取り囲まれてしまっていたのです!!
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続々と姿を現す怪生物。
これだけの数いる凶悪な生物たちから八尋たちは、ツアー参加者は逃げ延びることができるのでしょうか!?
そして仮にこの場を逃げおおせたとして、あと8日間はこの島から逃げ出すことができないわけで……
恐怖はまだ終わらず、それどころかますます加速していくのです!!


というわけで、意外な数の存在が確認されたUMA。
ハイスピードで死者が出るにもかかわらず、生き残るため逃げなければならない時間はまだまだたっぷりすぎるほどあるというものすごい絶望感が描かれています。
更に恐ろしいことに、この島に巣食う凶暴UMAは前述の巨大UMAと腹食い破りUMAだけではありませんでした!
逃げ場がないどころか、ほんの一息つくところですら怪しくなってしまうという絶望の追い討ち。
隠れよう、逃げよう、戦おうといったモンスターパニックものに欠かせない救いの要素が入り込む余地のない恐怖が堪能できるのです!!

次々現れるUMAに絶望するほかない、「ワルタハンガ~夜刀神島蛇神伝~」第2巻は好評発売中です!
まだまだ時間はたっぷりあるのに、頼りになりそうな人もならなそうな人もガンガンお亡くなりになっていく本作。
どんどんと絶望の事実が明かされていき、第1巻の恐怖は単なる小手調べに過ぎなかったことが思い知らされますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ワルタハンガ夜刀神島蛇神伝 2 (プレイコミックシリーズ)
秋田書店
2010-08-20
藤澤 勇希

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