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本日紹介いたしますのはこちら、「よつばと!」第11巻です。
アスキー・メディアワークスさんの電撃コミックスより刊行、月刊電撃大王にて連載されています。

作者はあずまきよひこ先生。
本作の紹介は「あずまきよひこ」のテーマにてまとめてさせて頂いておりますので、よろしければご一緒にご覧くださいませ。

さて、よつばの新鮮な出会いの日々を描く本作。
本作でもいつものような日常が描かれていきます!

カメラ。
携帯カメラなんかが日常化している今、大人ならばそうでもないアイテムですが、子供の……それも人一倍好奇心にあふれているよつばにとっては垂涎なんてもんじゃない夢の機械です。
その日も高速で動いている自分をとーちゃんに撮影してもらい、ぶれている自分を見てはしゃいでいたのですが、やはりそれだけでは満足などできません。
いろいろ撮影してみたい欲が鎌首をもたげ、そのカメラを貸してくれと頼むのです。
勿論よつばになど貸してしまえばカメラの命は風前の灯も同然。
とーちゃんは即座に嫌だと断り、よつばはそれでも貸してと駄々をこねるのですが、今回はそれでは終わらないのです!
そっととーちゃんが取り出した小さなバッグ。
その透明なバッグの中には、更に小さな機械……カメラが入っているではないですか!
もしかしてそれはカメラなのでは!?
よつばは目を輝かせて飛びつきます。
とーちゃんはちょっぴり意地悪をしながらもよつばにそのカメラを上げるのでした。

早速カメラで遊び始めるよつば。
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最初ははしゃぎながら撮影したためにぶれまくりの恐怖写真が取れたりもしてしまいますが、あとはわりといい感じに撮影は成功します。
やがてよつばはとーちゃんばっかり撮っても仕方が無いと、外に出て行きました。
お家や人の顔に見える側溝の蓋、お花や犬や飛行機雲……目に移る興味を引くものすべてを片っ端から撮っていくよつば。
仁王のようなご尊顔のおじ様を勝手に撮影して怒られたりもしますが、
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そこで人のことを許可なく撮影してはいけないことを学ぶこともできました。
気を取り直し、街で見かけた赤ちゃんや自転車屋のひげもじゃをちゃんと許しをもらってから撮影。
あさぎや風香や恵那、みうらにダンボー……まだまだ撮影しなければいけないお友達は沢山います。
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こいつはいそがしくなってきやがった……
よつばはわくわくに胸を沸き立たせるのでした!!

道すがら、最近知り合ったうどん屋さんのオヤジさんを撮影しつつみうらの家に向かうよつば。
家を訪ねてみうらを呼び出そうとするのですが、何せ彼女の家は高級マンション。
どの部屋なのかいまいちきちんと覚えていないよつばは、同行するジュラルミンに尋ねながらほぼカンでインターホンを押すのですが……やはりそう上手くみうらの家にはつながりません。
2件ほどチャレンジして駄目だったため、よつばはとぼとぼとお家に帰ろうとするのですが、運よくそこに学校から帰ってきたみうらがやってきたのです!

みうらはこれから恵那のうちに遊びに行くということで、これ幸いと同行するよつば。
その道中でも、キックボードに乗るみうらを撮ったり、逆に自分を取ってもらったりとカメラが大活躍します。
そんなノリノリ状態のよつばですが、大きな障害が立ちはだかります。
門越しとは言え、ワンワンと容赦なく吠えてくる犬です。
露骨におびえるよつばをみて、怖いんだろうと茶化すみうら。
よつばは負けじとばかりに犬なんて怖くないアピールをするのですが、その際に「いぬよりつよいくま」がいるとして差し出したジュラルミンがいけませんでした!
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がぶりと頭からかじられ、奪い取られてしまったのです!
かじったままブルンブルンとジュラルミンを振り回す犬。
取り返したいところですが、実際はビビりのみうらも猛り狂う犬を見ては手出しなんてできっこありません。
そこで、助けを求める(ように見える)ジュラルミンの瞳を見たよつばは発奮!
逆に犬に吠え返し、門に体当たりして威嚇したのです!
犬もそんな必死な様子を見てひるんだようで、ジュラルミンを話して後ずさり。
その隙によつばはささっとジュラルミンを回収し、無事に救出することができたのですが……
顔はよだれでべっとべと。
あまりの犬のかほりによつばもみうらも顔をしかめざるを得ないのです。

その後ジュラルミンは恵那家できれいに洗ってもらうことになりました。
最初は洗面器でごしごしやるのですが、お風呂が掃除前で湯船に水が張ってあることに気がついたよつばはジュラルミンをざんぶと水に沈めてしまったのです!
キレイにする分にはいい……といいたいところですが、その場にいた三人はジュラルミンの中に鳴き声を出す装置が入っていることを忘れていました。
乾いたらきっとまた鳴くようになるだろう、と考えた恵那はジュラルミンを乾燥機にぶち込むのですが、鳴くようになるどころか
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なんか中でカラカラ音がするようになってしまったのです……!
あわれジュラルミン、その声を永遠に封じられてしまったのでしょうか!?
物言わぬジュラルミンの変わり果てた姿を見たよつばは立ち直ることができるのでしょうか!?
非常に居心地の悪い状況に突き落とされた恵那とみうらも含めた3人と1匹の前に、意外な救世主が登場するのです!!!

というわけで、カメラを手に入れたことをきっかけにジュラルミン負傷事件に発展する今巻。
楽しいはずの出来事が、あまりにショッキングな出来事に変わってしまう……よつばの心中はいかばかりなものでありましょうか。
超ハイテンションから一気にトーンダウンする彼女の姿はかわいそうでもあり、可愛くもあり。
一読者であるこちらとしてはころころと表情を変えるよつばの姿を見守る楽しさを味わうことができるのです!
この一連のお話意外にもよつばは初めての体験を続けます。
宅配ピザ、シャボン玉、栗拾い……その様々な体験の中で、やっぱり明るく楽しい様々な顔を見せてくれるよつば。
そのどれもが読者のどこか懐かしい気持ちや、母性本能のようなものをくすぐってくれることは間違いありませんよ!

毎日が初体験、「よつばと!」第11巻は全国書店にて好評発売中です!
大人が見ればなんでもない、子供が見れば大冒険。
その雰囲気をより一層引き立てる、空気感すら感じさせる圧倒的な筆致は今巻でも健在ですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


よつばと! 11 (電撃コミックス)
アスキー・メディアワークス
あずま きよひこ

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