本日紹介いたしますのはこちら、「走馬灯株式会社」第4巻です。
双葉社さんのアクションコミックスより刊行、漫画アクションにて連載されています。
作者は菅原敬太先生。
本作の紹介は「走馬灯株式会社」のテーマにてまとめさせて頂いておりますので、あわせてご覧下さいますと幸いです。
さて、突然どこにでも現れ、その人の人生をその人の視線で見たままの映像でみせてくれる走馬灯株式会社。
この謎だらけの会社に、今日もまた客が現われ、運命を変えて行きます。
ところが今回この会社に招かれる人物は、いつもとは事情が違うようで……
たった三人の零細探偵事務所、澄川探偵事務所。
その主である澄川と、抜けたところもあるものの一生懸命な光明寺、そして彼らをサポートする羽宮。
彼らはあまりやってこない仕事を、懸命なチームワークでこなしていました。
ある日、澄川は順調にこなしていた仕事を、あるホームレスによって仕事を妨害されてしまいました。
せっかくの仕事を思わぬ形で失ってしまった澄川ですが、ホームレスは妙なことを言い出すではないですか。
どうやってもいけないある場所を探して欲しい。
……走馬灯株式会社を、と!!
彼は喜島と名乗りました。
第2巻で登場し、走馬灯株式会社の見せてくれた真実を受け入れずに自分の人生が収録されたディスクを破壊。
同時に、それまで生きてきた自分の人生を失ってしまった男です。
その一部始終を語った喜島ですが、当然人生の収録されたディスクを所蔵しているところがあるなどという話を簡単に信じられるはずがありません。
ですが、やはり気になるのも確か。
澄川は早速調査をしてみるのですが、唯一の手がかりと言えた喜島の母親に尋ねてみても帰ってくるのは「子供はいない」と言う返答で。
言うまでもなく、彼が走馬灯株式会社を見たという場所に言っても何もありません。
ささっと切り上げて、事務所で待っていた羽宮にそのことを伝える澄川。
ですが、羽宮は正式に依頼を受けたわけでもないのに何故探すんだと怒っています。
羽宮は気がついていたのです。
5年前に死に別れた、彼女の姿をもう一度見たいから走馬灯株式会社を探しているんじゃないか、と。
本当ならば別にそれも悪いことではないでしょう。
ですが、実は羽宮は澄川に思いを寄せているのですから面白いわけがありません。
その思いにさっぱり気がついている様子のない澄川。
洞察力が全然ない、私の気持ちなんてわかっていない、と羽宮は泣き出してしまいます。
澄川は泣き出した羽宮を見て慌ててしまい、お前の気持ちって優秀な探偵になって独り立ちした言ってことだろ?などと的外れな返答をしてしまうのです。
その言葉を聞き、羽宮は決意してしまいます。
この探偵事務所をやめることを。
お前のような息のあったパートナーはいないんだ、事情も言わずやめるなんて認めないぞと一層慌てる澄川。
その様子は、羽宮を更に絶望させる結果になってしまうのです。
親にもちゃんと就職しろと言われていたし。
なにより、澄川のところにいて「夢は叶わない」と痛感するのが辛いから……
最後まで羽宮の気持ちに気がつかない澄川は、去っていく羽宮に最後まで的外れな言葉を投げかけることしか出来ないのです。
騒ぎを聞きつけた光明寺。
事情を聞くと、彼はきちんと羽宮の思いに気がついていたようで、真実を教えようとします。
ですがその瞬間、澄川の電話が鳴り響きました。
その相手は、意外にも羽宮!
すぐに電話があると思ってたんだよ、などと言いながらその電話を手に取ると、電話口の羽宮からは思いもよらない言葉が紡がれたのです!!
例の走馬灯株式会社、神出鬼没といっていたが……
今、自分のアパートの隣にある、と……!!
慌ててくるまでその場に急行する2人。
道すがら、澄川は光明寺に羽皮が自分に思いを寄せていたと言う事実を聞きます。
そんなことあるわけないと否定する澄川ですが、それならば自分が亡くした彼女の形見のお守りを見つめていたことや、走馬灯株式会社をさがしていたことに怒っていたことなんかに合点がいきます。
ですがその真実に気がついて、反省する間もなく再び電話がかかってきます。
どうやら電話先の羽宮は、走馬灯株式会社の中に入ってしまった様子。
なんだかヤバイ雰囲気だから思わず個室に逃げ込んでしまった、というのですが……
突然電話口から声がしなくなり、電話が切れてしまうではないですか!
ヤバイムードが漂ってきましたが、ここはとにかく急ぐしかありません。
交通規制なんかもあり、なかなか目的地にたどり着かず……
自分達は何かやばいものに首を突っ込んでしまったじゃないか?
そんな胸騒ぎを感じながら、羽宮のアパートへとたどり着くのですが、その隣には
空き地が広がっているだけではないですか!!
羽宮はどこに行ってしまったのでしょうか。
羽宮が見たであろう、彼女の人生には何がうつっていたのでしょうか。
物語は思わぬ方向へと進んでいくのです……!!
というわけで、走馬灯株式会社を探す人物のお話となった本作。
今までの本作で、走馬灯株式会社直々に登場人物に害をなすことはなかったわけですから、羽宮ももちろん死んだりはしていません。
では羽宮は、走馬灯株式会社もろともどこへ行ってしまったのか?
その実情が明かされる、羽宮視点でのこの後が描かれます!
その結果に待っていたのは、誰しもが予想しなかったもの。
このお話から、本作の最大の謎であった走馬灯株式会社そのものに迫るシリーズが始まることになりそうです!!
さらにこの後のお話で、「株式会社」と銘打つからには付き物の存在が示唆されます。
謎ばかりのこの会社。
その全てが明かされるときが、もしかしたらそう遠くないうちにやってくるかもしれません!!
今までに内心展開を向かえる、「走馬灯株式会社」第5巻は好評発売中です!
明かされないまま完結してもおかしくはなかった、この会社の正体に迫り始めた今巻。
やがて白日の下にさらされるであろう、真実を楽しみに待つことにしましょう!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!
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