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本日紹介いたしますのはこちら、「アイアムアヒーロー」第8巻です。
小学館さんのビッグコミックスより刊行、ビッグコミックスピリッツにて連載されています。

作者は花沢健吾先生。
本作の紹介は「アイアムアヒーロー」のテーマにて記事をまとめておりますので、ご一緒にご覧くださいませ。

さて、アウトレットモールの屋上に立てこもる集団に加わることが出来たかに見えた英雄たち。
ですがその中の過激派の男に銃を奪われてしまう上、プラスチックのトンカチ一つ持たされて、ZQNだらけのフードコート内への食料探しに同行させられてしまうのです。
しかも銃を奪った男も銃を持ったまま殺されてしまい、英雄はほぼ丸腰のままZQNだらけの室内に取り残されてしまったのです!!
その上、安全だったはずの屋上にもとうとうZQNが侵入!
藪は意識のない比呂美を背負い、逃走をはかるのですが……

息を潜めたままはしごを上げ下げし、進んでいく藪。
なんとかZQNに発見されないまま下へと降り立つと、藪は靴を脱いで中から何かを取り出しました。
車のキーです。
藪は四六時中靴を履いたままで過ごすことでこの鍵を隠し通していたのです!
車に乗れる少人数ならば、これで脱出することも可能でしょう。
大勢いる中でこの事実が知られればトラブルの種に果せたのはラッキーと言えるでしょう。
ですがその車が置いてある位置は、とてもラッキーとはいえない場所だったのです。
駐車場のてっぺん……
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それは、ZQNが一番集まっているところを通り過ぎなければたどり着けないのですから……

その頃、英雄はと言うと、キッチンの戸棚の中で息を潜めていました。
暗闇の中、丸腰で一人きり。
臼井と鐚一枚を隔てた外の世界には、ZQNがわらわらと……
どうしようもない状況に。英雄は自分自身の手に話しかけたり、たまたま見た時計が12時12分12秒だったことに感動してみたり……要するに何も決められずに現実逃避をしていました。
するとその時、戸棚をノックする音がします!
更に息を潜めて、考える英雄。
ですが、すぐそのあとにもう一度丁寧なノックがされたのです。
英雄が返したのは……「入ってます」。というなんだか的外れな返答。
運よく(?)そのノックの主は生きている人間でして、生きてるかと確認した後そっと扉を開けたのでした。

その人物は、食料回収半で同行していた男の一人でした。
作戦が失敗したことを確認し、同時に英雄に銃があればZQNを倒せるかと言うことを確認してきます。
根拠のない返答はしない性質の英雄は、ZQNの人数は何人くらいかと聞き返しました。
屋内なら十数匹、施設全体なら100匹弱と言ったところだ、言う答えを受けた英雄は、すこし考えた末……
銃と弾、距離の取れる空間があれば弾の数だけ倒せる!とはっきり答えたのです!
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その自信を感じさせる答えを聞いた男は、腹をくくったと言って名乗りました。
男の名は村井。
いままでブライとあだ名で呼ばれていた男です。
彼は、自分がZQNの注意をひきつけるから、その隙にドアの先にいる死体が抱えている銃を取ってもらうという作戦を提案します。
お前に命は預けた、だが死ぬつもりはない!失敗しても恨まないから絶対成功しろ!
そんな矛盾はありながらも力強い言葉をのこし、消えて行った村井。
ここで成功しなきゃ英雄もヒーローどころじゃ有りません!!
気配を殺し、恐る恐る銃を持つ死体の元へ忍び寄る英雄。
そして、死体から銃を引き剥がすことに成功しました!!
求めて止まなかった愛用の銃を再び手にした英雄。
興奮を深呼吸で押さえ込み、その死体が身に着けていた、もともと英雄のものだったチョッキをまさぐります。
数を確認しながら銃弾を取り出す英雄。
102発持っていた弾は95発に減っていました。
手持ちの段数が減っていることよりも、何発か弾が紛失してしまっていることに焦りを覚えた英雄は、こんな管理じゃ警察に怒られると頓珍漢なことをつぶやくのです。
すぐに警察があればだけど、と自分に突っ込みを入れるのですが。

転がっていたフェイスガードつきのヘルメットをかぶり、村井がZQNをひきつけている場所に向かう英雄。
村井は英雄が求めていた、距離の取れる拾い場所、フードコートで客がそれぞれ飼ってきたものを食べる広場にいました。
どうやらもうギリギリのタイミングのようです。
すぐに発砲しようとするものの、フェイスガードが邪魔で照準が合いません。
ですがもう悩んでいるヒマなんてないわけで。
ばっとフェイスガードをひろげ、村井にしゃがんでと叫ぶ英雄。
覚悟を決める暇もなかったことが幸いしたのでしょう。
英雄は落ち着いた表情のまま、いつもやっているであろう習慣どおり「はーい。」と言う確認の声と共に
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確実にZQNの頭を打ち抜いたのです!!

一発撃ってしまったことによって、踏ん切りがついた様子の英雄。
焦りのような物がないわけではないでしょうが、落ち着いたまま確実にその場のZQNをしとめます。
銃弾の再装填も手馴れたもので、実にスムーズですばやく弾はこめられ、そして放たれていき……
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村井は当面の危険から脱出するのでした!
ですが今の銃声を聞いて、ZQNが集まってくるのは時間の問題のはず。
とりあえず屋根の上に登って、上から狙い撃ちにしよう、ということになるのですが……
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はしごは無残にも折られており、上に登ることができません!
そうこうしているうちにも、集まり始めるZQNたち。
上に登ることができず、もし登れたとしても既に上にはZQNがいると言うこの状況。
逃げるために戦うしかありませんが、銃弾は限られていて……
一体英雄たちはどうすればいいのでしょうか!?
そして、ZQNたちの巣窟に、完全な丸腰で突入せざるを得ない薮の運命は!!

というわけで、とうとう英雄が自分の意思で銃を発砲し、人(?)を殺めた今巻。
ついに名前どおりヒーローになったと言ってもいいのでしょうが、何せヒーローになった場所がいけません。
逃げ場のないZQNの只中で派手に立ち回ったからには、全滅させるか死ぬかしかないでしょう。
上に逃げることができず、普通に外に出れば死霊のえじき。
村井と共に逃げ出せればいいのですが……?
そして薮と比呂美の動向も気になるところ。
比呂美が起きていれば戦力として期待できたかもしれませんが、あいにく今の比呂美は頭部を打たれて眠っている状態です。
なんとかZQNに見つからないことを祈るしかないわけですが、よほどの強運を持っているか、あるいはなんらかの手段でZQNを他のところへひきつけるしかないでしょう。
なにより、そもそも比呂美が薮に対して今まであまりいい印象を持っていないことも忘れてはいけません。
がぶりとやられる危険も覚悟なければならないでしょう!
そして、姿が見えない伊浦の動向、すっかり置いていかれた荒木は?
かすかな希望を与えてくれたアウトレットモールは、たった一日で崩壊を迎えるのです……

アウトレットモール編が終わりを迎える、「アイアムアヒーロー」第8巻は全国書店にて発売中です!
どこまでも広がる感染の渦。
この地獄には終わりがあるのでしょうか?
その脅威は、次巻以降でもイヤと言うほど思い知らされるようです!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


アイアムアヒーロー 8 (ビッグ コミックス)
小学館
2012-01-30
花沢 健吾

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