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本日紹介いたしますのはこちら、「ブラック・ジョーク」第7巻です。
秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行、ヤングチャンピオン烈にて連載されています。

作者は田口雅之先生、協力に小池倫太郎先生。
本作は「田口雅之」のテーマにて過去の紹介をまとめておりますので、よろしければご覧ください。

さて、マフィアが渦巻くニホン州きぼう島に巻き起こる数々の騒動を、持ち前の頭脳プレーと圧倒的な腕力で解決していく、吉良と小玉。
今回も彼らは大暴れしてくれるのですが、忘れてはいけないのは本作をいろどるサブキャラたちです。
一見するとブサイクなやられ役のおっさんながら、その実超頭脳派で容赦ない非道も平気で働く都々目などのブサメンも登場するわけですが、その中でも強い印象を与えてくれるのが「アドミラル・ジョニー」。
吉良と小玉の昔なじみではありますが、その中は決して良好ではなく。
吉良と小玉は眼中に入れていないものの、二人に恨みが募りまくっているジョニー。
そんな彼が主役となるお話が今巻で繰り広げられるのです!!

場所はメキシコ。
とある教会で、ララなる人物が用心棒を探すため、仲介をしているらしい神父に相談していました。
ですがララの持ち込んだ金では、有能な用心棒を雇うと言うのはとてもとても……
しかしそんな低価格用心棒の中に、一人だけ目を引く人物がいたのです。
正直言って戦績などは芳しくないのですが、どんな逆境からもぼろぼろにはなるものの生還してくると言う幸運の持ち主なんだとか。
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この男の運に賭けてみては?と言う神父ですが……すぐに出来るならば用心棒を雇うなどと言う抵抗はやめた方がいい戸言い出すのです。
相手はこの地域で絶大な権力を持つシントロン一家。
用心棒の一人や二人雇ったところでどうにもならないだろう、と……
が、ララもそのシントロン一家に保安官の父を殺されています。
悪に屈しなかった父のように自分も悪には屈しない!
ララはそうはっきり宣言したのでした!

運だけで呼び寄せられたその用心棒……アドミラル・ジョニー。
呼び出された町につくなり格好をつけてタバコをくゆらせようとするものの、どうも自前のライターの調子が悪いようで火がつきません。
そこで近くにいたおっさん二人に火を貸してくれと頼むのですが……
よそ者の胡散臭いジョニーにおっさんたちは失せろと不快感を露わに詰め寄ってくるのです!!
流石のジョニーもその態度にはカチンと来るのですが、大喧嘩が始まる前にそこに一人の女がやってきたのです。
街の風紀を乱すな!!
そう言って現われたその女は、ジョニーの依頼者であるララでした!!
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イマイチ便りなさげなジョニー。
ですが呼んでしまったものはしょうがありませんし、とりあえず家に案内することにします。
明らかに自分が頼りにされていないことを感じ取ったジョニーは、どちらか炉言えば俺は頭脳派だと反論するのですが……
今までの本作での彼の活躍を見てきている読者からすれば、それも怪しい気がするんですけどね……!

家に着くと、ララの弟が出迎えてくれました。
一心不乱に絵を描いている彼、ピノ。
その出来は相当なもので、ジョニーは自分の肖像画も描いてくれよとノリノリ、ピノもまたいいよとのりのりになるのですが、ララはと言うと絵なんか描いていても何にもならない!とそのやり取りをばっさりやってしまうのです。

その後、ララはジョニーの腕を試すことにしたようで。
庭に出て、ララは並べた酒瓶を次々に射ち落としてみせました。
相当な腕前であるララの後に、ジョニーも同じように酒瓶を狙います。
いっちょまえの格好で、バシバシと連射してみせるジョニー。
ですがその銃弾は一発たりともかすりすらせず……
しかも自分の腕前じゃなくて銃の調子が悪いなどと言い訳をしだす始末で、ララにも「残念な奴」と評価を受けてしまうのです!
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正直シントロンなんて田舎モンだとたかをくくっていたジョニー。
話を聴いていくとどうやらシントロン、自身と戦おうとした警察たちを皆殺しにし、その殺した警察たちを見せしめとしてメインストリートに並べたと言う筋金入りのやばいやつだと言うことがわかります。
基本的にヘタレなジョニーはちょっぴりしり込みしてしまうのです。
……が!
いろんな欲望やカッコつけで粘るのもまたジョニーです。
ララはとても美人さんですので、せっかくだから(?)と入浴を覗いてみることにしました。
ララの魅力的な肢体に心奪われるジョニーですが、そんな彼女が亡き父を思って涙しているところに完全にやられてしまいました!
自分がデバガメしていることもすっかり忘れ、風呂場に飛び込んで俺がお前を守る!!と声高に宣言するジョニー!!
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もちろんそんな主役然とした行動が似合うジョニーではないわけで。
徹底的に残念なやつだ!と顔面パンチされてしまうのでした!!

今まで吉良や小玉に「残念」と言い続けられてきたジョニー、それはもうイライラしていてもたってもいられません。
ですがララに惚れてしまっていた今回のジョニーは一味違います。
今まで敗れてきたのは、相手が自分の事を残念だとディスる前に、自分が相手のことを残念だとディスってしまっていた緩みを突かれてやられてしまっていた。
残念とディスるやつこそが残念なんだ!!
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生まれ変わった(?)ジョニーはすかさずピノの元へ走り、何か提案したようですが……?

後日、たった一人で家まで訪ねてきたシントロン一家に挑むことになったララ。
シントロンが提案する、自分の妻になれば命は助けようと言う提案をきっぱり断り、決戦の火蓋は切って落とされます。
しかしその第一射目を放ったのは、2階の窓から突如飛び出してきたジョニーだったのです!!
オメエを殺させはしねえ、と連射するジョニーですが……
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シントロンが放った反撃の銃弾は、ジョニーの胸を的確に捉え……!!
果たして生まれ変わったはずのジョニーはこのままやられてしまうのでしょうか!?
いえいえ、ただでさえ悪運の強いジョニーですから、ここでおめおめ死んでしまうことなどありません!
自称「頭脳派」らしい逆転劇を見せてくれるのです!!

と言うわけで、本作屈指のヘタレであるジョニーを主役にしたエピソードを収録した本作。
確実にどうしようもないやつながら、どこか憎めない彼の活躍を待っていた読者の方も多いはず!
今巻では思いもよらない彼の活躍と、彼らしいオチが堪能できるのです!!

そして今巻にはこのあと、吉良、小玉、そして女ボディガードのあかりが巻き込まれるエピソードが開幕!
突然わけのわからない場所に連れて行かれてしまう三人に、襲い掛かってくる得体の知れない男達。
しかもその男たちは、切っても撃っても堪えないと言う謎過ぎる存在なのです!
かつてないピンチに追い込まれる吉良たちですが、果たしてこの事件の真相は……?

ジョニーの活躍が楽しめる、「ブラック・ジョーク」第7巻は全国書店にて発売中です!
なぜか憎めない彼のハッスルが見られる今巻。
次巻に続くなぞ多きエピソードも開幕し、今後の展開も気になるところですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ブラック・ジョーク 7 (ヤングチャンピオンコミックス)
秋田書店
2012-06-20
田口 雅之

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