3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

本日紹介いたしますのはこちら、「ヘレンesp(イーエスピー)」です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスにて刊行、週刊少年チャンピオンにて不定期連載中です。

作者は木々津克久先生。
木々津先生やその著作の紹介は「木々津克久」のテーマにてまとめましたのでお暇等ございましたらご参照くださいませ。

さて、こちらの作品。
目が見えず、耳が聞こえず、喋ることが出来ない三重苦を持った少女ヘレンがある出来事をきっかけに不思議な能力を持ち、その出来事の後に起きる様々な出来事を描いていくと言う作品です。
不思議な能力を持ったからといって超能力バトルがあるわけではなく、いろいろな場面や人物とオカルティックなエピソードを交えながら触れ合っていく、心温まるストーリーが主たるストーリーラインになります。
同じ木々津先生の著作でチャンピオンREDにて連載している「フランケン・ふらん」とは180度(言い過ぎ?)違う物語で、先生のふり幅の大きさに感服しきりです!

重ねて書く形になりますが、なんと言ってもこの作品の魅力は優しいストーリー。
父や母を失い、同時に自らの視力や聴力を失ったヘレン。
ですが優しいおじさんに引き取られ、心を通わすことの出来る盲導犬のヴィクターと生活するなどの環境に恵まれ、彼女は自身に悲観することなく日常を過ごします。
あるとき彼女は普通の人間に見えないであろう存在に出会い、その存在によって「この世を破壊できる程の力」を手に入れます。
それによって彼女はこの世ならざる存在を感じ取り意思を疎通する能力などの超能力を身につけるのですが、心優しく穏やかな彼女はそれを違和感無く受け入れて今までどおり生活を続けます。
その能力によって起きる様々な出来事に喜び、涙しながら……

とまあお話の内容だけ見てもとにかく心温まる、癒し系オカルト触れ合い漫画(?)の傑作です。
更に単なるいい話にとどまらず、友情や愛情が時にプラスにばかり働かないこともあるというなんともいえない読後感を味あわせてくれる物語を展開することもあり、いろいろと考えさせてくれます。
大丈夫(?)、キャラ萌え的要素もしっかりと内蔵。
素直で健気なヘレンの姿を見るだけでもニヤニヤが止まらないにもかかわらず、一見ぶっきらぼうなのに優しい友人も出てきまして、その掛け合いにますますニヤニヤが止まりません!
第1巻の中盤から学校にも通うことになり、ますます様々な事件や出会いが待っているであろう今後に注目しないてはないですよ!
物語的にも萌え的にも!

圧倒的優しさで贈るオカルティック感動ストーリー、「ヘレンesp」第1巻は本日発売です!
ヘレンは可愛いし物語はハートフルばかりだし出るキャラほとんど善人だし、「ふらん」とは一味違う木々津先生の表(?)の顔をたっぷり堪能すべし!
単行本には書き下ろしで描かれるヘレンxふらんの夢の遭遇も描かれ、ただの共演に終わらない、印象的な内容で、必見のエピソードになっています!
1月8日現在、週刊少年チャンピオンで連載されていますので、初掲載から発売に丸1年以上かかった第1巻とは違い、ある程度早く第2巻は出るはず。
楽しみでなりませんね!
とにかくチャンピオンらしくない優しさとチャンピオンらしいオカルトが同居した傑作、見逃す無かれ、です!
初版は凄く少なそう!本屋さんに急ぎましょう!

表紙はこちら!!
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ヘレンesp 1 (1) (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店
木々津 克久

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本日紹介いたしますのはこちら、「ボクの社長サマ」第3巻です。
芳文社さんのまんがタイムコミックスにて刊行、まんがタイムジャンボにて連載中です。

作者はあろひろし先生。
あろ先生や「ボクの社長サマ」第2巻までの紹介は10月2日の記事にて記載しておりますのでよろしければご参照くださいませ。

さて、こちらの第3巻。
新キャラ(残念ながらおっさんですが)も登場し、ますます賑やかに。
そしてクールビズを取り扱ったり、会社が停電したりと、いつものようにトラブルに巻き込まれつつも健気に頑張るあまめの姿が拝めます。
そんな中、今巻の目玉と言えばやはりファンクラブネタではないでしょうか。
社員が作ったファンクラブの活動規模がどんどん広がり、社外どころか全国に展開するほどの人気になったあまめ。
そこでその創立した社員の暴走にますます拍車がかかり、写真集やコスプレグッズまで売り出す始末。
更にはどれだけあまめになりきれているかのあまめコンテストが開催され、その中には店員全員があまめの格好をした社長喫茶までつくってしまいます。
……ねえよ!!
えー、ともかくはじまったあまめコンテスト。
なんとそこにあまめ本人もこっそり出場してしまうのです。
……しかも負けるし。
その上優勝者はタケルにまで見分けをつけられない猛者(?)っぷりで、あまめは切ない思いをするのでした。
結局オチがついてメイドの臼井さんに見分けてもらうんですが、それもまた切ない見分け方ですよ!
このシリーズ、あまめにいいこと全然無いです!!

といったわけで、相変わらず愉快かつキュートな日常を見せてくれる「ボクの社長サマ」第3巻は本日発売です。
力を抜いてあまめを愛でながら読む癒し系の作品に仕上がっておりますよ。
羽衣商事には(少なくとも3巻までは)不況の影響も無いようで安心です!
それにしてもあろ先生もすっかり萌え漫画が板について……
いまだ新ジャンルで頑張り続けるその姿は凄いぜ!!
ふたばくんとか優&魅衣も広義に解釈すれば萌え漫画な気がしますが、気にしない!!
四の五の言わず、小学生社長に萌えるべし!!G7は関係ありませんけど!
さぁ、本屋さんにダッシュです!!


ボクの社長サマ 3 (まんがタイムコミックス)
芳文社
あろ ひろし

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それにしてもまだ目の調子が万全ではないんでしょうか、線が不安定なのが気になります。
山本賢治先生の例もありますし、無理はしないでいただきたいものです……

本日紹介いたしますのはこちら、「ふぐマン」です。
集英社さんのジャンプ・コミックスデラックスにて刊行、スーパージャンプにて好評連載中です!

作者は徳弘正也先生。
1982年にジャンプでデビューし、「シェイプアップ乱」で人気を獲得。
後に連載した「ジャングルの王者ターちゃん」はジャンプの黄金期を下支えした名作で、アニメ化も果たしました。
1997年からは活躍の場をスーパージャンプに移し、連載した「狂四郎2030」はエロスとギャグ、重厚なドラマと激しいバトルを高いレベルで融合させた漫画史に残ってもおかしくないほどの大傑作で、その健在振りを示しました。
ただエロスありきの物語なのでどうやってもアニメ化やドラマ化が無理な為、一般的な知名度が低かったのが欠点といえるかもしれません……
ジャンプ黄金時代から衰えないどころかいまだ成長している稀有な漫画家と言えるのではないでしょうか。

そんな徳弘先生が2008年に連載を開始し、とうとう単行本が発売されました。
それがこの「ふぐマン」。
タイトルがてきとうすぎだろ常識的に考えて、と言う方も多いとは思います。
いいんです!
なぜならこれは徳弘先生自身が「十数年ぶりのギャグ漫画」と言っている、純然たるギャグ漫画なのですから!

正直言って十数年ぶりのギャグ漫画、といってもピンとは来ません。
狂四郎だってバンパイアだって1Pにひとつはギャグが挟まる、限りなくギャグ漫画に近い作品でしたから。
しかし、実は物凄く暗い話なのに真剣なシーンでもギャグをはさむという芸風が10年以上続いた先生、きっと肩の力を抜いてシリアスさが求められないギャグ漫画を描きたかったのではないでしょうか。
勝手な憶測ですけどね!!

とにかくギャグ漫画である今回の作品。
よく考えると前作、前々作ほどではありませんが物凄く暗い背景を持ってます。
なにせ主人公の虎ノ助は38歳童貞。
美人を前にすると物凄く上がってしまい、一切会話が出来ないほどの特殊なあがり症の持ち主で、そのことで物凄く悩んでいました。
そこで遺伝生物学博士の友人の助力(という名の人体実験)をうけ、ワイルドな虎の遺伝子をちょびっと入れてもらう決心をしたのです。
入れてもらった虎ノ助は身体能力が上がり、何より美人を前にしてもまったくあがらない体質に生まれ変わりました。
……が、実は入れてもらった遺伝子は「虎」でなく「虎ふぐ」のもの。
あがらなくなったのは偶然にすぎなかったのです。
しかもふぐの遺伝子の影響はしっかり出ており、虎ノ助のありとあらゆる体液には猛毒のテトロドトキシンが含まれてしまう体質へと変化してしまっていました。
奇しくも自分に自信を持った虎ノ助はもて始めていたのですが、順調に交際を進めてその後に行う行為……要するに道具無しのセクロス(○C ニチブツ)なんかをしますと、出された相手は死んでしまうのです!!

ところが底抜けに人がいい虎ノ助、遺伝子を間違えた友人を怒ることも無く(実際にはお詫びの品を要求しますが。性的な。)、今までどおり人類の為の未来エネルギーの研究を続けます。
なまじもて始めた為に性的に生殺しな毎日を送りつつ……

そんな感じで今作もしっかりとしたストーリー+エロス+ギャグが融合しているステキ作品となりました。
舞台設定や宿命なんかの世界的に重大な背景が無い上、虎ノ助がいい人なので重苦しい雰囲気はほとんどありません!
お話の展開も出会った美人女性キャラと虎ノ助がふれあい(精神的に。性的にもですが。)、女性が立ち直ったり未来への希望を持ったりする人情ものとなっています。
虎ノ助が話ごとに変わるヒロインに「虎さん」と呼ばれるあたり、あの超有名邦画をオマージュした作品なのは間違いありますまい!
あちらと違うのはエロス分多めなことでしょうか!
とはいっても下手すると殺しちゃうので戦々恐々としながらする訳ですが!!
まさに男はつらいよ!!です!

エロスにギャグにシリアスのハイブリッド漫画家、徳弘正也先生の最新作「ふぐマン」第1巻は大好評発売中です!
当時ターちゃんを読んでいた方々に、そしてシモネタに抵抗のない方に是非ともオススメですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!

表紙はこちら!!
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……これ表紙見て面白そうと思う人いるんでしょうか……?
勿体無いような……





本日紹介いたしますのはこちら、「霊媒師いずな」第2巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスデラックスにて刊行されています。

作者は勿論真倉翔先生&岡野剛先生。
両先生の簡単な紹介と「霊媒師いずな」第1巻の紹介は08年9月29日の記事にて記述しておりますのでよろしければご覧くださいませ。

さて第1巻では高校生へと成長し、1人前(?)となったいずなの活躍が描かれました。
その活躍たるやなかなかのもので、ぬ~べ~ふぁんも納得の一品。
ネットでも話題に上ることの多い作品でした。
……おもにエロスな話題で!!

そう来ればそういうのが好きで好きでたまらない(と思われる)
ところがどっこいしょ、第2巻ではエロス要素が控えめに!!
どちらかと言いますといい話系が多く展開しています。
ぬ~べ~の頃を思わせる妖怪と人間との絆の物語があったり、巨大な怪物との戦闘シーンがあったり、当時ちょくちょく登場していた座敷童が再登場していたりと旧来のファンが興奮を隠せないシーンが盛りだくさんに。
あ、ぬ~べ~自身も滅茶苦茶ちょい役で出てますよ!
帯にも「第1巻メガヒットにつき大増刷!!」と書いてありますし、注目度が高まったことによって路線変更したのでしょうか!?
……いや、ちがいます。
控えめになっても連載は青年誌。
エロス要素が控えめになってもしっかりとその存在が浮かび上がる、濃いものになっているのです!!
今回もいずなの服は普通に破れますし(むしろ破らせます)、少年ジャンプ時代には自重(?)していた乳首もバリバリ出してます。
依頼者が泡の国のお姫様な事件があったり、いずながとある事情により裸エプロンになったり、「私…あなたと一つになりたい!」などと発言したりと、青年誌じゃないと出来ないよね!というエロスぶり!!
ではなんでエロス要素が減ったように感じるかと言うと、やはりストーリー構成が変わってきたからではないでしょうか!
前巻ではエロス要素だけしか印象に残らない話も多かったものの、今回は趣向を凝らし、依頼者にそれぞれしっかりしたドラマが感じられて物語として洗練されたような!
きっと二人のタッグが以前のリズムを取り戻して来たに違いありますまい!
今後ますます面白いストーリーと、調和しつつもひときわ輝くエロスが見られることでしょう!

そんなわけで今回もぬ~べ~ファン感涙間違い無しの「霊媒師いずな」第2巻は本日発売です。
当時の味をそのままに作り出される新たなぬ~べ~ワールドを楽しむべし!
単行本の書下ろしは見開きイラスト(バスローブ一枚のいずなですぜ)一枚と少な目ですが、掲載が不定期なこの作品をまとめて読めるだけで買う価値有り!
さぁ、本屋さんに急ぎましょうか!!

表紙はこちら!!
何も知らない当時のファンをぬ~べ~で釣る気マンマンですな!!
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霊媒師いずな 2 (2) (ジャンプコミックスデラックス)
集英社
真倉 翔

ユーザレビュー:
期待通り1巻を読んで ...
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本日紹介いたしますのはこちら、「破壊魔定光」です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラにて刊行されています。

作者は中平正彦先生。
中平先生とその著作、「さくらがんばる!」の紹介は12月28日の記事にて紹介しておりますのでお時間等ございましたらご参照くださいましたら幸いでございます。

さて、こちらの作品。
偶然に怪物と出会った主人公、定光は同時に出会った謎のマスクとともに怪物たちを倒していく、と言う単純極まりない作品……と思わせておきながら実は様々な謎と衝撃的な事実が次々と明らかになり、時空を超越した物語になるのです!

なぜか地球に続々と落ちてくる宇宙人、流刑体。
人間達と交渉の席に着くような温和なものからまともに会話すら出来ずに人間を殺し続けるもの、地球の大気になじめずすぐに絶命してしまうものなど様々な流刑体が地球にやってくるのですが、その数なんと2000万。
定光は流刑体を回収する目的でやってきたデータ生命体とともに戦うことになるのですが、どんな怪物でも殺しはスッキリしないという性分を持つ定光は苦戦しつつも流刑体を宇宙に飛ばす「回収」を続けます。
そんなとき現われた少女、やよい。
彼女は定光以上の戦闘能力を持つ兵器、ヴァルチャーを使い流刑体をたやすく葬っていきいます。
しかしそれ以上に驚くべき事実が判明しました。
やよいは特殊な装置を使って自らの時間を無限に切り分けた定光の亡き母そのもののひとつだと言うのです。
挙句に定光が戦ってきた流刑体は同じように別次元に存在する定光が変質したものである、と!

その後現われる謎の敵に定光は命を狙われることになります。
それは流刑体と戦い始めた定光が発揮し始めた能力を恐れてのこと。
能力、とはいわゆる予知能力で、数秒後などの極近い未来を完全に予知できるというものです。
なんだ、たいした能力じゃないね、と言う方は真っ当な漫画読みだと思います!俺もそうです!
ところがこの平行世界を扱った「破壊魔定光」では違うんです。
完全なる予知というのは定光が予知した未来以外の存在を許さなくなると言うこと。
つまり定光が予知をするたびにいくつかもわからないほどの平行世界が崩壊していると言うことなのです!
その崩壊の余波は定光ややよいにまで及び、体に亀裂が走り始めます。
それを防ぎ、全てを元のままに返すには現況を作った人物を消すしかありません。
TFTという装置を作り出した人物、神代やよい……亡くなった定光の母を……

というわけで現代漫画誌で数少ない本格SFバトルマンガ、「破壊魔定光」は全12巻が発売中です。
wowowでアニメが放映されましたが、アニメ版とは全然違う漫画版はかなりいろいろと濃く、必見の価値有り!
上に紹介した以外の「敵」の正体や奥深いドラマ、数々の凄まじいバトルと欲張り極まりない内容の傑作ですよ!
やよいだけでなく、青い肌の人造幼女コオネなんかも出てきまして萌え要素もあります!安心してください!!(なにを?)
その真価は2巻以降に発揮されますのでとにかく是非とも2巻までは読むべし!
表紙がギラギラしてて集英社さんもイチオシだ!(多分)
さぁ本屋さんに急ぎましょう!


破壊魔定光 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)
集英社
中平 正彦

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ヤンキーテイストとハ ...
説明力あらすじは他で ...
宇宙人VS不良少年宇 ...
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