3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

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本日紹介いたしますのはこちら、「ネム×ダン」です。
徳間書店さんのリュウコミックスより刊行されました。

作者は大野ツトム先生。
同人活動などをされていた大野先生は07年、コミックリュウの漫画賞である龍神賞を受賞して商業デビュー。
その後本作を不定期にコミックリュウにて発表し、09年からは「夕ばえ作戦」でとうとう連載を始めた新鋭の漫画家です。

さて、本作は事件解決モノのギャグ漫画となっています。
地球に逃げ込んできた犯罪宇宙人を宇宙刑事と巻き込まれた主人公が退治するというシンプルな内容ですが、敵も味方も一捻りされた独自の設定が楽しい作品です!

主人公のネムは図書委員の南センパイに恋する普通の女子高生。
その日は図書委員の仕事で帰りが遅れたものの、センパイと2人きりで下校できて幸せいっぱい状態でした。
ですが近道をしようと通りがかった裏路地で怪しげな男と
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怪しげな上に見た目まで変な人に遭遇!
更に最初に出てきた怪しげな人はいきなり
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センパイの唇を奪ったのです!!
わけもわからぬまま驚きあわてるネムですが、突然怪しげな男が全身から触手を発射!!
その触手はネムへ一直線に伸び、絶体絶命のピンチとなってしまうのでした!!

気がつくとネムの前にもう1人の怪しげな人が立ちはだかり、触手から守ってくれていました。
その守ってくれた人はヤツは逃げたとつぶやいたかと思うと大の字に倒れてしまいます。
このままでは死ぬと語る彼ですが、自分のせいだと必死に謝るネムに手伝いを頼むのです。
「宇宙刑事特別現地補佐官」になれと言われ、わけのわからなさに拍車のかかるネムを突然頭から飲み込んでしまう彼。
飲み込まれたネムはなにやら不思議な空間に漂っているような感覚と気持ちよさに包まれ、なんだかボーっとしている状態のまま彼の手伝いをなし崩し的に受け入れさせられてしまうのでした。

怪しげな彼、宇宙刑事のエムダンが言うには、地球の銀河系は宇宙人が許可なく入ってはいけない空域となっており、そこに犯罪者が逃げ込んでしまったとのこと。
3人もの命を奪っている犯罪者を放っては置けないため、この件が解決するまでネムの体を貸してくれと言うのです!

ネムが目を覚ますと右手にネムダンの顔がくっついていました。
またも慌てふためくネムですが、先ほどの犯罪者は南センパイの中に入り込んでおり、早く助けないと同化して成り代わられてしまうと急がせます。
いとしいセンパイの危機と言うことでネムも自分から協力を決意。
犯罪者の元へと向かうのでした!

廃工場のような場所へとたどり着くと、そこには眠っているセンパイの姿が。
キスをすることで中に潜んでいる犯罪者を引きずり出せる……と言うことで、ときめきまくるネム!!
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まぁキスするのはエムダンのいる手の方なんですけど。

引きずり出した犯罪者はやる気満々!!
そこでネムはエムダンに体の主導権を渡して戦ってもらうことに。
主導権、とやらを渡すと、まるで脱皮のようにネムの背中を破って出てくるエムダン!ちょっぴりホラー風味です!
ネムの体をかり、新品ボディを得たエムダンは先ほど殺されかけたのが嘘のように犯罪者を圧倒!
非道で自分勝手な犯罪者を怒りに任せて「処分」してしまうのでした!

再び主導権を渡してもらい、元の姿に戻るネム。
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すっぽんぽんになってしまうのはいかんともしがたいですが、これで事件は解決!エムダンは速やかに体から出て行こうとします。
ところがそこで通信が入り、地球に逃げ込んだ犯罪者は一人ではないという事実が発覚!
「この件が解決するまで」協力することになっていたと言うことで、まだ続いているこの件、逃げ込んだ犯罪者の一掃が終わるまで戦うことになってしまうのでした!


というドタバタでちょっぴりエロスなギャグが魅力の本作。
ネムはすっぽんぽんになるだけでなく、お話の流れ的に何度となくコスプレをすることになってしまいます。
犬耳+しっぽ、スク水、蛮族の装いに女王様ルック
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などなど、色々大変です!
読者的にはおいしくいただくわけですが!
更に憧れの君である南センパイも色々と受難の日々を迎えることになりまして、なにかと……というか毎回被害を被ります!
ブリーフっぽい見た目の宇宙人を履いてしまったり、宇宙人に取り憑かれてM奴隷ルック+鞭打ちをされたり、未知のウイルスに犯されて海パンが見る見る溶けて行ったり……
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そんな状況とそれから必死に守るネムたちの奮闘なぞ露知らず、それら一切に気付かずあっけらかんと過ごすセンパイの鈍さというか、幸せぶりは只者ではなさを感じさせますよ!
その上意外といい雰囲気(?)になるネムと南センパイの間に割ってはいる南センパイの姪、梅子も登場してドタバタ劇はより加速!
毎回困り果て、でもちょっぴり役得も味わうネムの様子を笑いながら楽しむ、単純娯楽作品です!!

コスプレしてでも愛しいあの人(主に下半身)を守り抜く、「ネム×ダン」は全国書店にて発売中です!
肩の力なんて一切必要ない、気楽に読めるギャグ漫画である本作、
笑うも萌えるもその両方を楽しむもよろしいのではないでしょうか!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ネム×ダン (リュウコミックス)
徳間書店
大野 ツトム

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本日紹介いたしますのはこちら、「ぼくらの」第11巻です。
小学館さんのIKKIコミックスより刊行されました。

作者は鬼頭莫宏先生。
鬼頭先生の作品などは「鬼頭莫宏」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご覧下さいませ。

第10巻でウシロとの距離を縮めながら戦い前の準備を進めていたマチ。
ですが彼女は戦わずして衝撃の最期を遂げてしまいます。
残されたウシロ。
彼の最期の闘いが始まるのです……

夜、起き出してしまうウシロ。
カナの最期などを思い出し、寝付けないようです。
1人公園でたたずんでいるとコエムシが突然姿を現しました。
ウシロはコエムシに暗くなるのが怖い、と心情を吐露。
自分の周りが、自分そのものが消えてなくなってしまうようで怖い……今まで戦ってきたみんなはこんな状態に耐えてきたのか……と。
更にコエムシに対するウシロの愚痴めいた言葉は続きます。
この世界は命を張って護る価値があるのか、自分が消える前にこの世界が消えてしまえば良いんじゃないか……
迷いを見せるウシロに発破をかけたのはコエムシ。
妹であるマチの死を経験したゆえか、彼にも変化がおきたようです。
ジアースに乗ることになっても単なる1人の子供に過ぎない、世界を良くすることなど出来ない。
でも護りたいものを護る力はあるのだから護りたいもの……
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妹を護ればいいと諭すのでした。

少しは落ち着いたのか、ウシロは自宅へかえります。
するとそこには父親が寝ずにまっていました。
寝ていればいいのにと毒づくウシロですが、父のもう帰ってこない気がしたと言う言葉を聞き

最後まで悪い息子ですまない……と謝罪をするのでした。
何か思い立ってウシロは誰かに電話をして何かを頼みます。
電話を終えると父はウシロに対して逆に謝罪を始めたではないですか。
子供を信じていなかった自分こそが悪い父だった、と告げ、最後の謝罪の言葉を告げようとしたとき……
すでにウシロの姿は消えていたのです。

ジアースに転送されたウシロ。
そこには佐々見とその補佐、そしてコエムシがまっていました。
加えてコエムシが呼び出したのはアンコの父でした。
先ほどの電話の相手が彼で、ウシロの戦いを記録に残すために同乗することになったのでした。

幸い戦いはアウェー、敵の住む地球。
相手はジアースのような人型です。
周辺住民の避難が終わるまでは動かないだろうと様子見を決めるウシロですが、敵は一切構うことなく襲い掛かってきました!
最初は攻撃することを躊躇してしまうウシロですが、カナだってやったんだというコエムシの言葉で吹っ切れて反撃!
相手すらも周辺に遠慮しないのだからこちらも遠慮はいらない、逆にそれが苦しんで死ぬものを減らすと必死に攻めるウシロは相手を圧倒し、勝利目前となります。
敵のコクピットを取り出し、後はつぶすだけ……というところで突然ウシロたちの下に敵側のコエムシが現れ、
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「あなたでしたか」と意味深な言葉を残し、あっという間に姿を消したのです!!

ワナだ、自分が見てきてやる、と必死に止めるコエムシの声が聞こえないかのように敵コクピットを開くウシロ。
そこには
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まったく見覚えのない人物がいました。
その人物は狂気じみた笑みを浮かべ、いずこかへと転送して姿を消してしまったのです!!

このままでは最悪時間切れでお互いの地球が消滅。
本来敗北直前に逃げてしまうと言う反則は出来ないのですが、ウシロがコクピットを開けてしまったがため外とコクピット内がつながって脱出が可能となってしまったようです。
相手の狙いは一切わかりませんが、このままでは危険であることだけは確か。
アウェーである以上軍隊や警察などを使って探すことは出来ませんし、そもそもそういった組織の目が届くところにいるかもわかりません。
ジアースのパイロットが見られるという魂の光で探せないかと佐々見が提案するのですが、魂の光で人の要る場所はわかるものの、探す相手を見たのが一瞬だったため特定が出来ません。
そんななかウシロはひとつの可能性……いや、おそらく結論を見つけてしまいます。
相手の狂気じみた笑みの意味、そしてこの状況で考えられるたった一つの勝利方法……
それは
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この地球の人間全てを殺すことでした……!

最後の最後にして想像を絶する戦闘を強いられることになったウシロ。
彼はその状況に嘔吐感を抑えることが出来ません。
それでもウシロはひとり戦いを続けます。
その戦いの先に待っているものは……
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ウシロたち、ぼくらの戦いは今終わりを告げます。

最終巻はほとんど全てがウシロの心情の描写に注がれています。
死の恐怖、カナへの想い、そして苦しい決断を強いられながらもそれを受け入れる姿……
様々な出来事を乗り越え、ウシロはこのとき本当のぼくらの一員となったのかもしれません。
とにかくその心理描写の数々が厳しく描かれており、感情移入などといった生易しいものすら許さない非常さとそれに立ち向かうウシロの強さを読み手にビシビシ伝えてくれます!
作中に出てきた数々の謎は明かされないままのものもありますが、決して投げっぱなしではないエンディングも必見ですよ!

同時発売された限定版の特典冊子はちょっと安っぽい感じの紙なのが残念ではありますが、32Pという納得のボリューム!
中身はなんだか憑き物が落ちたかのような和気藹々としたギャグ漫画と意外な内容です!
……相変わらずの加古の扱いの酷さは笑うちょっと可愛そうですけどね!!!

遂に完結を迎えた衝撃の作品、「ぼくらの」最終第11巻は好評発売中です!!
ウシロが最期に行き着いた場所とは、ウシロの地球をかけた最後の戦いのパイロットと次のコエムシとは!?
そのフィナーレはあなたの目で確かめてください!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


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本日紹介いたしますのはこちら、「キン肉マン2世 究極の超人タッグ編」第20巻です。
集英社さんの週刊プレイボーイ・コミックスより刊行、週刊プレイボーイにて連載中です。

作者はゆでたまご先生。
本作の過去の紹介等は「キン肉マン」のテーマにてまとめておりますので、そちらも合わせてごらんいただけますと幸いです。

さて、前巻から繰り広げられているスグル&テリーVSマンタ&カオス。
当面の不安要素であった魔の砂時計の呪いも完全打破!
いよいよ真っ向勝負が始まるのです!

呪いが解け憂いはなくなったとはいえ、今までの試合時間のほとんどを1人で戦ってきたスグル。
流石に疲れが見て取れ、万太郎はここぞとばかりに投げを打ってかかります。
ですが投げ捨てられる直前に
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万太郎のマスクをガッチリと掴み、それを阻止しました!
……いや、なんかもう投げ捨てられてる気もしますけど!!
マスク取られる=死というキン肉王家のさだめを考えるとあんまりにも酷い防御法ですが、スグルは超人同士のマスク剥ぎマッチは試合中にマスク剥いでしまえばその時点で決着なんだ!とマスカラコントラマスカラという試合形式の根底が揺らいでしまうような気がする主張をします!
そういわれれば最初のウォーズマン戦ではマスク剥がされまくってましたね……
そんな主張を聞いて怒り心頭なのがカオス。
幼少のころより正々堂々と戦う正義超人に憧れをいがいていた彼は、いざ戦うと卑怯な手段も辞さないスグルたちに激しい憤りを感じたのです!
スグルは一見クリーンに見えても実際は見えないところで悪行超人以上のあくどいことをしていたんだよ、勝利を確実にするためにはどんな手も躊躇しちゃいけないんだよ、とまったく悪びれません!
……初代キン肉マンとほんとに同じ人なのこれ……という突っ込みはともかく、万太郎をロメロスペシャルの形に捕えると思いっきり万太郎のマスクの紐をほどき始めました!!
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うおおい!!思いっきり見切れちゃってますよ!!
ともかくすんでのところでカオスとのタッチが成立し、万太郎は窮地を逃れます。
怒りのカオスは激情に任せて暴れまわりますが、相手はあのマシンガンズ。
なんと地面に落ちていた魔の砂時計の砂鉄を左腕になすりつけ、即席クロスボンバーを炸裂させてきたのです!!
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……磁力帯びた砂鉄があれば誰でも出来るんですね……クロスボンバー……
カオスがダウンした隙をついてスグルはエプロンサイドに降り立ち、今度は万太郎をマグネットパワーの範囲内におさめました!
これでマスクを剥いで一気に決着を!!と言う魂胆です!
炸裂直前に蘇生したカオスがクロスボンバーを防ぐのですが、マシンガンズの流れるようなコンビネーションはまだまだ続きます!
初公開のビルディング解体落としというツープラトンを決め、さらに今度はテリーが往年のダーティーファイト+老獪なテクニックでカオスを翻弄!
20代中盤くらいなのに老獪扱いされるテリーは正直可愛そうですが、そのテクは確かでカオスは関節技を決められてしまいます。
強引に振り払ってもまっているのはマシンガンズの絶妙なタッチワークから始まる
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強烈なダブルキン肉バスターでした!

朦朧とした意識の中、カオスは夢のようなものを見ます。
そこに現れたのはラーメンマンで、今のカオスにあるのは復讐心だけ、スグルとテリーにある愛に気づけばより強くなれる……とアドバイスして消えました。
その白昼夢は一瞬の出来事で、現実世界ではまだカウントが継続中。
なんとかカウントナインで立ち上がったカオスはアクシデントで怪我を負いながらも必死に応援してくれる凛子や見世物プロレスの仲間達、孤児院の子供達の励ましを受けて愛の力を(あっさり)実感!
カオスの表情から憑き物が落ちたように険が取れ、別人のように落ち着きを取り戻したのでした!

カオスは万太郎と交代し、再度始まった親子対決。
なぜか万太郎も吹っ切れており、レジェンドとしての父への怯えは一切取れて、一人のライバル超人として戦う覚悟を決めていました。
スグルのお株を奪うダーティーなファイトも繰り出し、互角の戦いを繰り広げます。
スグルも試合会場から転落しそうになった万太郎を助け、アクシデントによる棚ボタ勝利を良しとせずリング上で堂々と相手を屈服させることこそが正義超人の定義する勝利なのだと宣言!
お互いを認め合った一個の超人としてのバトルとなったのです!
そんななかやはりタッグとしては一日の長があるマシンガンズ。
激しい戦闘の最中に万太郎とカオスを捉え、とうとうあの
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マッスルドッキングを決めたのでした!!!

当時のヘル・ミッショネルズすらもリングに沈めたマッスルドッキングを食らってしまった万太郎とカオス。
果たして立ち上がることは出来るのでしょうか!?
注目の勝負には更なるどんでん返しが待っているのです!!

と言うわけで親子対決もクライマックス。
前半はあまりにも砂歩時計を引っ張りすぎてどうなることかとも思いましたが、今巻ではまっとうにバトルが行われて一安心です。
とはいってもスグルの実際は正義超人も裏技駆使してたよ発言は色々と過去との整合性上問題な気もしますけどね!!
……いや、ゆで先生の辞書に整合性という言葉など載っていないのかもしれませんけど……
そんな中でも後半では久々に正当な盛り上がりを見せる技の応酬を見ることが出来、小細工なしの肉弾戦はやっぱり興奮もの!
ゆで先生らしい細かいことは良いんだよバトルに血湧き肉踊ることでしょう!!

宿命の親子対決が佳境を向かえる「キン肉マン2世 究極の超人タッグ編」第20巻は好評発売中です!
まさかの1シリーズ20冊と言う長丁場となり、無印2世の29巻を超えてしまう状況すら見えてきました!
ゆで先生、気合入れすぎだぜ!!
そんな気合満点で描かれる真っ向親子バトルは読み応え十分!決着も間近ですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!





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本日紹介いたしますのはこちら、「ヤンデレ彼女」第2巻です。
スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスJOKERより刊行、ガンガンJOKERとガンガンオンラインにて同時連載されています。

作者は忍先生。
本作第1巻は09年8月23日の記事にて紹介させていただいております。
お時間などございましたらご覧くださいませ。

さて、08年6月の初出から1年以上たって刊行された第1巻からわずか4ヶ月で発売された第2巻。
かと言って内容が薄いわけではなく、大変であろうダブル連載の賜物だけあって面白さはよりパワーアップしています!

相変わらずメインは田中とレイナの噛みあわないような噛みあっているようなどたばたラブコメ劇です。
それに加えて今回は新キャラも多数登場!
ただでさえにぎやか過ぎるこの作品がよりにぎやかになっています!

まさかのオカルト要素担当、幽霊の黒子(仮)、
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黒星学園という学校の番長でレイナたちと敵対することになるもののなんだかかわいらしいナナミ
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などの女子の多い本作に更なる華(?)を添える女性キャラも十分魅力的なのですが、やはり今回一番重要と思われる新キャラは新しい担任教諭、紅一郎でしょう!
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常にしかめっ面で授業はその日の分を一気に黒板に書いて写させるだけ、しかも担任になると言うのに自己紹介は名前と担当教科を告げるだけ……と、あからさまにとっつきにくい彼ですが、実はなんとレイナの父親!
しかも不機嫌そうな顔つきは生まれ持ってのもので、独特の授業形態や自己紹介はは対人恐怖症ゆえの苦肉の策……という徹底的なシャイボーイだったのです!
そんな気難しい彼ですが、田中には心を開きます。
授業中目が合っても怖がったりせず、目線をそらさなかったからいい人、と認識したのだそうです。
見詰め合った時間、実に10分……!
見る方も見る方ですが、目をそらさない田中もよっぽどと言わざるを得ませんね!!!
そんなわけで波長が合ったのか、紅一郎が家族意外の数少ない打ち解けられる人間となった田中。
これならもしかして勢いで二人が付き合っていることを明かしても大丈夫なのでは……?とやんわりと探りを入れるのですが
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もし彼氏がいたら、という段階でアイキャンフライしそうになるパパ。
なかなか上手くはいかないようです!

ともかく授業をしやすいように先生はいい人だよ、とクラスメイト達にあらかじめフォローする田中。
紅一郎はその間に自分が授業しやすい環境を作るために生徒達への要望などをまとめることになりました。
田中の説得もあり本当はいい人なのかとも思い始めるクラスの面々ですが、考えに考え抜いた紅一郎の発言で
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全部ぶち壊しです!!

前述の2人や紅一郎のほかにも某ド○クエのカン○タっぽい武器屋の主や、常にガスマスクをした怪しげなケーキ屋の店長などの強烈なキャラがとにかく印象に残る第2巻。
ですが新キャラのパワーに頼るだけでなく、大きなイベントも用意されています。
学園ものには欠かせないプール、レイナの浴衣姿が披露されつつちょっといい話で終わる夏祭り、レイナが初めての体験するバイトなどなど盛りだくさん。
更に吉本と白鳥と言う脇キャラ同士が絡む珍しいエピソードも収録され、少なくないであろう吉本ファンも安心ですね!!

単行本描き下ろしも充実しており、キャラ紹介やカットなど多数収録!
さらにカバー下本体のパロディは今回なんとネットで大人気の孤独なアレがモチーフです!!

新キャラ続々登場の「ヤンデレ彼女」第2巻は好評発売中です!!
勿論田中とレイナのコミカルでほほえましいやり取りもたっぷり堪能できますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ヤンデレ彼女 2 (ガンガンコミックスJOKER)
スクウェア・エニックス


ユーザレビュー:
かわゆ…('・ω・` ...
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本日紹介いたしますのはこちら、「ホリィさんが通る」第1巻です。
角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行、月刊少年エースにて連載されています。

作者は原作が岩井恭平先生、漫画が大庭下門先生。
岩井先生は02年にデビューした小説家で、03年より発表している「ムシウタ」はアニメ化もする人気作品となりました。
大庭先生はどうやら本作が初連載で初単行本となるご様子。
細い線で柔らかな絵柄が印象的な漫画家です。

さて、本作は主人公の周囲に起こるトラブルを解決していく事件解決ものとなっています。
そのトラブルが「妄想の具現化」という特殊なもので、妄想らしいエロスをほとばしらせているのです!

主人公のアキラは演劇部に所属する中学二年生。
演劇部とは言ってもアキラは脚本担当。
その日も部長からオリジナルの脚本を書くように催促されていたのですが、生まれ持って妄想が苦手なアキラは完全オリジナルの脚本がまったく書けずに徹夜してしまうのでした。

イライラを募らせながら登校するアキラ。
すると突然1人の少女が躓いてバランスを崩し、アキラの体へと倒れこんできました。
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突然の衝撃にうずくまるアキラと少女ですが、通りがかった同じ学校のヒロイン的少女の小嶋桜が落としたものを拾ってくれるなどの手助けをしてくれました。
桜は颯爽と去っていくのですが、その少女は起き上がるなりアキラにぺたぺたとさわりまくり、今自分に触ったけど何か変化は無いか、と問いかけてきます。
別に何もなさそうであることを確認するとその少女は「妄想力が弱い人でよかった」「もしこの後ヘンなことが起きても自分のせいではない」と妙な言葉を残して街へ消えていくのでした。

学校に着き、普段の一日が始まりました。
アキラは進路調査票を係のクラスメイトに渡しそびれ、自分で教員室へともって行くことになります。
進路は未定と書いた紙を手渡し、教師と非常にドライな会話を交わすアキラ。
ちょうどそのとき教員室に桜も呼び出されており、アキラは教員達にまでもてはやされる彼女にかけられている期待を感じ、素直に大変そうだなと感じるのでした。
帰り際、ふとしたきっかけで2人はぶつかってアキラが上にのしかかる形となってしまいます。
照れと焦りであわててその場から逃げ出すアキラですが、桜はなにやら様子がおかしく座り込んだまま。
近づいてきた教師に大丈夫かと声をかけられるのですが、その際にさりげなくセクハラをされました!
その時桜が身につけていたキーホルダーが動き出し、
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桜の怒号とともに巨大化したのです!!

ひとりジュースを飲みつつ歩いていたアキラですが、携帯にありえない時間が表示されていることに気がつきます。
同時に妙な気配を感じ、空を見上げると巨大な先ほどのキーホルダーが聳え立っているではないですか!
驚きのあまりもう一度見直すと既にそこには何もありません。
ですがそれとは別の変化……
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生徒達が全員水着になっていると言う変化がおきていたのです!!

どうやら学校では水着が当たり前、と言うように常識が改ざんされているようで、アキラは1人周囲から奇異の目で見られてしまいます。
わけもわからず頭を悩ませていると、校庭に朝出会った少女がうろついている姿を確認しました。
あわてて教室を飛び出してその少女の元に向かうアキラ。
とっつかまえて事情を説明させようとすると、自分のせいだからすぐ治す、といきなりビンタをかましてきました。
これで治るはずと少女は周囲を見ますが、やっぱり生徒は水着のまま。
アキラが説明を求めると、ホリィと名乗るその少女は自分が触るとその人間の妄想が具現化してしまうのだと答えます。
ですがアキラは妄想が出来ない「現実主義者(クッキークランブル)」と呼ばれる稀有な存在で、その能力の影響外であるらしいのです。
そこで今回の妄想の元である人物を探すのですが、該当するのはおそらく桜しかいません。
桜はこんなエロスな妄想をするような人物ではないと反論するアキラですが、ちょうどその時学年集会が行われると呼び出され、その内容が「小嶋会長のピンク大作戦」だと告げられるのでした。

そこにいた桜は
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とても楽しそうに今の学校こそ理想の世界と高笑いする別人のような桜でした。
とりあえず立ち向かうアキラとホリィですが、桜は周囲の作った勝手なイメージを押し付けられ、みんなのようにエロスな話とかが出来ない現状に抱いていたストレスを吐露します。
さらに妄想が大好きで四六時中しているとまで明かした桜は、人の妄想を覗いて無事に済むと思うなと巨大ストラップを襲い掛からせたのです!
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なんだか大ピンチの状況ですが、原因となったホリィはこそこそと隠れるばかりで頼りにならず。
このままアキラは巨大ストラップの餌食となってしまうのでしょうか!
そしてなまじ助かっても散々ヘンなことをした桜はどの顔下げて生活を続けるのか!!!
トラブルはとにかく収束し、新たな長い事件の始まりを告げます!!

と言うわけで妄想を具現化するという気になる要素をはらむ今作。
学校の制服が水着だったら、というわりと健康的(?)な妄想が早速行われ、更にこの巻ではもう一遍のストーリー……妄想が披露されています。
そちらもやっぱりエロスというか、カラダがらみの妄想でして、あふれるリビドーを感じさせるもの。
そういった特殊な、急激な肉体変化やら常識の改ざんなどと言ったものをここまでしっかりと組み込んだ少年漫画というのは今までなかなか無かったのではないでしょうか!
そんなエロスな要素だけでなく、ホリィが関わっていないと言うのに妄想が具現化したり、妄想の具現化が終われば動かなくなると言う「微熱時計」が事件解決後も動いていたりと今後に関わってくる重要な要素もしっかり収録。
ストーリー面でも見所たっぷりです!


誰しもが一度は考えた(?)妄想が形になる「ホリィさんが通る」第1巻は好評発売中です!
いや、公式発売日は12月26日のようですが通販やら本屋さんやらでもう普通においてあるっぽいです!
エロスな妄想が具現化、と言う言葉や常識改ざんなどと言った特殊ジャンルにピンと来た方なら満足できること間違いなし!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ホリィさんが通る (1) (角川コミックス・エース 255-1)
角川書店(角川グループパブリッシング)
大庭 下門

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